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マッチングアプリ ”じゃないやつ” を求めて

恋愛はしたいけどマッチングアプリは疲れるから嫌だ。そんなニーズに応えるサービスは作れないか? という考察。

マッチングアプリはなんか嫌だ

「恋人欲しいからマッチングアプリ始めた」という話はリアルでもSNSでもよく聞く。学生時代のような同世代との自然な出会いがない社会人にとって当たり前の選択肢となっている。

僕はマッチングアプリを使ったことはないのだが、イメージとしてなんか嫌だ。「やらずに否定するのは良くない、まずは試してみろ」という批判はもっともだが、僕と同じ「マッチングアプリなんか嫌だ層」をターゲットにした話なのでしばらくお付き合いいただきたい。

「なんか嫌だ」を言語化してみるとこんな感じ。

・遊び慣れてる人が多くて難易度高そう
・自己アピールするのが精神的に辛い
・自分と合いそうな大人しいタイプはマッチングアプリやらなそう
・付き合うまで何人も探して会って振られてが疲れそう
・選択肢が多くて疲れる

僕のような内向的で体力もメンタルもないような人は共感してくれるかもしれない。別に「ヤリモクと詐欺業者しかない出会い系サイト」みたいな古のイメージから否定しているわけではなく、純粋に面倒だし疲れそうだなと思っている。就活みたいだ。

就活は生活がかかっているので渋々頑張ったが、恋愛はしなくても生きていけるのでそこまで頑張る気力が湧かない。恋愛で就職活動のトラウマをまた味わいたくない。

そんな「マッチングアプリなんか嫌だ層」を受け入れる「マッチングアプリじゃないサービス」を作れたらいいな、というのをずっと考えていた。

※ポスト=Post、マッチングアプリの次世代のサービス的な意味

新婚夫婦の知り合ったきっかけ

出生動向基本調査によると2021年度の新婚夫婦の知り合ったきっかけは、「友人・兄弟姉妹を通じて」が25.9%で最多、「職場や仕事で」21.4%、「学校で」14.1%と続く。SNSやマッチングアプリを含む「ネットで」は13.6%と、近年急増しているもののまだ少数派である。

調査別にみた、夫と妻が知り合ったきっかけの構成割合(調査時点より 過去 5 年間に結婚した初婚どうしの夫婦(第 16 回は過去 6 年間の結婚)) 第16回(2021)b から作成

年齢別で見ると、25歳未満は「学校で」が最多だが、25~34歳は「友人・兄弟姉妹を通じて」となっている。(ちなみに35~は「見合い結婚(結婚相談所を含む)」が一番多い)

自然な出会いがある学生時代を逃してしまい、職場恋愛がリスクとなる昨今、選択肢は「マッチングアプリ」か「友人の紹介」くらいしか無いわけである。

そして「マッチングアプリなんか嫌だ層」に残った選択肢は「友人の紹介」だ。友人の紹介であればマッチングアプリの恋人探しの煩わしさや、変な人に捕まるリスクをある程度抑えられる。友人の紹介を補助できるサービスは作れないか。

エージェントという役割

話は変わるが、つい先日転職エージェントを使って初転職をした。新卒就活ぶりで不安だったが、エージェントが企業探しや企業とのやりとり、面接練習までやってくれたので非常にスムーズだった。

これを恋愛でもやればいいんじゃないか。
つまり転職エージェントならぬ恋愛エージェントである。

恋愛エージェントを使う側には当然メリットがある。自力で恋人候補を探してアプローチするという面倒くさいことをしなくていいし、信頼できる友人の紹介であれば相手の人格はそれなりに保証できる。
エージェント側も負担が少ない。自分の恋人探しは大変だが他人の恋人探しはちょっと楽しいし、拒否されても自分のことじゃないから精神的に辛くない。

恋人探しを代行してもらう、という点では結婚相談所やお見合いも同じだ。ただこれらは恋愛ではなく結婚を前提としている。そして相談できるエージェントはプロである。

恋愛エージェントはエージェントを友達や知り合いが担う。「エージェント」という役割をロールプレイすることで知り合いからの紹介を補助できる。紹介をお願いする側もエージェントを名乗っている友人にお願いする方が心理的抵抗が少ない。

ここではリアルの交友関係を想定しているが、SNS上の方が需要があるかもしれない。同じような趣味の人が集まりやすく、フォロワーが多い人は効率的に恋人を募集できる。

以下のような恋人募集ツイートを偶に見るが、このようなプロセスをWebサービス化できたら面白そうだ。

ターゲット層

恋愛エージェントのターゲット層は「遊びではなく真面目に付き合いたいけど結婚は考えていない」くらいの人たちだ。

・恋愛経験は少ない(またはゼロ)でマッチングアプリは怖い
・結婚したいわけではない
・面倒くさいのは嫌だけど良い人がいたら付き合ってみようかな
・良い人がいないなら別にいいや、一人でも楽しいし

といった感じ。

感情としては「付き合いたい」ではなく「付き合ってみたい」になる。
図にするとこの辺りになる。

なんとなく恋愛はしたいけど積極的に動かなかった層を取り込む。友人がエージェントなら「ちょっと話してみようかな?」と思うかもしれないし、エージェント側から「良い人紹介しようか?」といったアプローチも期待できる。

転職しようか悩んでいる人に転職エージェントがアプローチしてくるようなものだ。ゴリ押しはウザいが、勇気が出ないときの最後のひと押しはありがたかったりする(体験談)。

副業としての恋愛エージェント

ここまでは友人間で恋人を紹介する話であったが、人脈が広い人やSNSのちょっとした有名人であれば、友人間に限らず何十人ものカップルを成立することも可能だ。

サービスが広まればエージェント同士で紹介し合うこともできる。副業としてエージェントをやる人も出てくるかもしれない。副業の選択肢の一つに恋愛エージェントが上がるようになれば新しい需要が生まれる・・・

というサービスを考えている。
集客や収益化など課題は多いが、アイデアはあるので色々試していきたい。


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