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ファゴットパートより「あと10日」

こんにちは!ファゴットパートです。
定期演奏会本番まであと10日となりました。

ファゴットは、オーケストラの楽器の中で友達や親戚などに名前を言っても伝わらないランキングTOP3に入る自信があります。友達が何の楽器演奏してるか当てるよ!と言ってクイズを始めて、本人が答えを知らなかったときはちょっと申し訳ない気持ちになりました笑。

しかし、ファゴットにはそんな知名度の低さを覆すような魅力があります!本稿を読んでファゴットに少しでも興味を持ってもらえると嬉しいです。

唯一無二の音色

ファゴットはオーボエと同じくリードと呼ばれる葦を2枚重ねたダブルリードの楽器で、少し籠もっていてそれでいてふくよかな響きのある音が特徴的です。
今回の定期演奏会でもファゴットの音色が印象的な場面があります!

ブルックナー/交響曲第4番では、はまるととても心地の良い響きがなる5度の和音がファゴットに多く任されています。やわらかい曲想のところで耳を傾けるとファゴットの優しい音色が楽しめます!

川越守/管弦楽のための舞曲第5番「豊平川鮭遡上に寄せて」では、冒頭あたりで先ほど紹介した5度の和音とは一線を画した、通称「ぶつかる和音」がファゴットで登場します。川越先生の作品ではこのぶつかる和音がファゴットによく出てきて、私は川越作品のアイデンティティの1つだと思っています。ファゴットの音色と少し居心地の悪い和音による独特の雰囲気に注目してください!

マルチプレイヤー

ファゴットは低音楽器という部類に分けられますが、音域が広く、コントラバスとともに低音を担当することはもちろん、ビオラやチェロとオブリガートを担当したり、金管のサウンドにも参加したり、高音楽器とメロディーを吹いたりなど、活躍場所が多岐にわたります。このような様々な担当が1曲の中に複数組み込まれるため、ファゴットの楽譜に休符が少ないことがしばしば…。内心「休ませてほしい」と思いながら吹いてることは内緒です。

ここまでだと都合のいい楽器というように聞こえますが、これだけではありません。音域が広いということもあって、様々なキャラクターを演じることができるんです!ここの引き出しの多さがファゴットの1番の魅力だと思っています。何よりいろんな場面で活躍できて楽しいですからね。

ドヴォルザーク/序曲「謝肉祭」では、1つ目の場面転換で抒情的なメロディーを、後半部の緊張感の走る場面では空を飛ぶ悪魔の使いのような怪しいメロディーを、その後一変して緊張が弛緩するおどけた雰囲気のソロを演奏します。ぜひ注目してください!

ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲は、最初に提示されるテーマ(主題)が曲想を変えながら演奏されていく曲なのですが、ほとんどのバリエーションにおいてファゴットが活躍します!気品高く始まるテーマ、緊張感のある怪しい第2変奏、豊かで美しい第3変奏、軽やかに跳ねる第5変奏、朗々と歌う第7変奏、妖艶さを持った第8変奏、これら全てでメロディーを吹いています。少し耳を傾けて、多くの表情を持つファゴットの音を楽しんでください!
また、この曲ではファゴットよりも低い音の出るコントラファゴットが登場するのですが、紹介はまたの機会にしたいと思います。もちろんコントラファゴットも活躍するので、ぜひ注目です!

長々と書きましたが、本番までパート員一同練習に励んでいきますので、ぜひ定期演奏会にお越しください!お待ちしております!

春定本番まであと10日!

現在チケット販売中です!↓↓↓

チケットぴあ(Pコード:270-128)https://t.pia.jp/



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