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布施院
2018年8月31日 22:58
気がついて目を開けると、白い天井が映った。ここはどこだろう?突然、部屋のドアが開いた。「おはよう。明日から学校でしょ? 夏休み最後の日、後悔しないように過ごしなさいね。朝ごはんだよ。お母さんはいつも通り仕事いくから」上半身だけ飛び起きるように起こして、ただ茫然とその言葉の主を見続けながら聴いていたものの、その人が扉の向こうに消えると、突然沸騰するような血流を頭の中に感じて、慌てた。「誰っ
2018年8月31日 13:21
仕方なくいやいや続けていたことが、ある日を境に開放された夏休み初日。そこには安堵感とワクワクと、とりあえず「何もせず休もう」としていた幼いころの私がいた。毎年八月も終わりの日となると、さまざまな思いが去来する。夏休みが近づくにつれ、あれやろう、これもやりたいという期待感とは裏腹に、「とりあえず疲れたから休む。休みなんだから休む」と、初日の朝は天井を見上げながらこれからの計画を空で練っていたも