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アメリカンユートピアを観た感想

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前作「ストップメイキングセンス」の公開が85年だからもう35年前になる。
このときは2度目の浪人をしてて不安定な時期だったけど「ストップメイキングセンス」の余りのセンセーショナルさに大好きになって浪人中にも関わらず2回も観てしまった。

たった一人でギターを抱えてマイクの前で歌うデヴィット・バーン。
一曲終わるごとに少しずつ演奏者が増えセットが豪華になっていく。
当時の音楽指向はハードロック/ヘヴィメタルだったけど、この映画を観てからファンクやソウル、ニューウエイブ、ジャズなんかを積極的に聞くようになった。

監督も「羊たちの沈黙」を取る前のジョナサン・デミであとで知ってなるほどなぁと思ったものだった。

あれから35年まさかデヴィット・バーンがまた素晴らしいライブ映画をとるとは思わなかった。しかも今回の監督はスパイク・リー、今の自分についていけるだけの体力と感性があるか不安だったけど観ないで悔やむより観てやられた方が良いと思って「ゴジラVSコング」の2時間後にまた映画館に足を踏み入れた。

始まり方は同じ、デヴィット・バーンが一人出てきて歌いだす。
途中からダンサーが二人出てくる。
次の曲ベースを持った人が加わる。
そう前回と大まかにやってることは同じ。
だけど見せ方が全く違う。
より洗練されたより新しい今のテクノロジーを使ってより素晴らしい舞台を演出している。

更に映画では真上からや演者の一人にズームするなどライブでは見られないショットも追加されてる。
そしてあのデヴィット・バーンやトーキングヘッズのノリの良い音楽。

もう最高だった。
観てる間ずっとカラダを揺らしてリズムに乗っていた。
そういえば35年前に「ストップメイキングセンス」を観に行ったとき一番後ろの席の後ろ側にあるスペースで外国人の男女5,6人がずっと踊ってたのを思い出した。
周りを観ると僕以外の人でリズムに乗っている人はいなかった。
でもいい、僕は楽しかったし音楽ライブに行きたいという気持ちが目覚めたから。


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