個人的3大ノンフィクション・オブ・アフリカ〈勝手に図書館の本を紹介〉

 会員のW辺です。

 今回は個人的に思う3大アフリカをテーマにしたエンタメ寄りのノンフィクションを紹介します。

1.『ルワンダ中央銀行総裁日記』

 まず1冊目は『ルワンダ中央銀行総裁日記』(服部正也)

 1972年出版、中公新書。

 IMF(国際通貨基金)によってルワンダの中央銀行に1965年から総裁として派遣された著者の計6年間の記録です。

 定期的に「内容が内政チートのなろう小説みたいだ」と話題になりますが、個人的にはプロジェクトX的に読みました(実質的には同じか)。

 最初の赴任時の衝撃から次第に信頼を得て立て直して行く様は凄みを感じます。

2.『バッタを倒しにアフリカへ』

 続いて2冊目は『バッタを倒しにアフリカへ』(前野ウルド浩太郎)

 2017年出版、光文社新書。

 蝗害の原因となるバッタを研究しにアフリカへ行く内容。蝗害は非常に興味深い現象で、特に中国を舞台にした小説を読んでいるとたまに出てくるので気になっていました。

 著者は砂漠は砂漠でもゴビ砂漠ではなくサハラ砂漠の方へ研究しに行きますが、それにしてもバッタを専攻した動機が「バッタに食べられたい」だというのが凄いです。私もそれだけの熱量があるだろうかと自省させられます。

 未来に対して夢も希望もある中学生~大学初年度位に読んでおきたい内容です。

 ちなみに、アフリカへ行った当初の状況がまるっきり上の『ルワンダ中央銀行総裁日記』と同じで笑ってしまいました。

3.『人間にとってスイカとは何か』

 最後の3冊目は『人間にとってスイカとは何か』(池谷和信)

 2014年出版、臨川書店。日本タイトルだけ大賞の第7回(2014)大賞を受賞した作品。

 ボツワナのカラハリ砂漠の中の動物保護区に住むサンという先住民と、そこに生えているスイカとの関りを解き明かす真面目で面白い内容です。

 ここカラハリ砂漠はスイカの起源地と言われているらしいですが、そこでは野生のスイカが乾季の間はサン族にとっての唯一の水源(=生命線)となっており、更に動物たちにも食されているそう。成果の一部は国立民族学博物館展示されている様なので見に行ってみたいです。

 ちなみに私は中が黄色のスイカが好きです。

まとめ

 『ルワンダ中央銀行総裁日記』と『バッタを倒しにアフリカへ』はまあまあ有名ですが、3冊目の『人間にとってスイカとは何か』はあまり知られていないのではないでしょうか?どれもユーモアがあって読みやすい内容です。

 他にもおすすめがあったら教えてください。

今回取り上げた書籍(大学図書館へのリンク付き)

『ルワンダ中央銀行総裁日記』(服部正也) 西図書館2階・小型 338.4/H-44
『バッタを倒しにアフリカへ』(前野ウルド浩太郎) 中央図書館2階・小型 486.45/Ma-27
『人間にとってスイカとは何か』(池谷和信) 東千田図書館 382.48/I-35


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