見出し画像

自然とともに〜宮城県丸森町立耕野小学校の実践より〜


ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

12月17日、広島SDGsコンソーシアムの事務局で、宮城県へ出張に行って来ました。訪問先は、丸森町立耕野小学校です。

耕野小学校は、白石蔵王駅から車で約15分の山間部に位置する、全校児童が5名の学校です。昨年度末に統廃合の予定でしたが、新型コロナウイルスの影響によって廃校行事ができなかったため、1年延長の末、今年度で閉校になります。
2年前の台風19号により、運動場に土砂が流れ込むなど、甚大な被害の爪痕が残っていました。

画像1


廃材を生かしたものづくりに取り組む子供たち。3・5年生担任の齋藤修一先生ご自身が、廃材をアートに蘇らせるスタンスを大事にされておられるようです。

画像2

日本の折り紙の技術が、宇宙で生かされている、という話から・・・

画像3

齋藤先生「どのような仕組みで作られているかわからないデジタル機器を使いこなすことよりも、紙などの身近にあるものを自分の手を動かしながら、いろいろな仕組みを発見していくことが、子供時代には大切」

画像4

教室には、子供たちの作品がたくさん掲示してありました。

齋藤先生「木を描くとき、子供たち自身が、自然の法則に気づくようにします。木は必ず2つに枝分かれしている、という法則がわかれば、どんどん筆を進めていきます。」

画像5

ユニークな、SDGsポスター


画像6

3・5年生による、「耕野の生き物から学んだSDGs」
以前地域の人々に向けた「学びのフェスティバル」において発表し、私たちの訪問に合わせて、再度発表をしてくださりました。シナリオや造形物も子供たちが主体となって考えた発表であり、発表の回を重ねるごとに進化しているということでした。

画像7

画像8


実り豊かな自然の中で体験したことをもとに作られた発表。五感をフルに使い、体得していく事こそが、「生きる力」に繋がっていくのだろうと、考えさせられました。

画像9

子供たちと山本先生(左)、齋藤先生(右)



齋藤先生は、2001年から2004年にかけて、ドイツのデュッセルドルフ日本人学校で勤務されたご経験があり、環境を大事にするとともに、人生を豊かにする心地よい時間の使い方がされている国民性の在り方に深く影響を受けたようです。幼い頃から自然に囲まれて暮らしてきた齋藤先生。ドイツでのご経験や、東日本大震災を経て今もなお、自然を大切にする思想のもとに発せられる言葉の節々には、力が宿っていました。
先生は、この学校に赴任されて、「切磋琢磨」は、子供の時期に必要なことなのだろうか、大人になってからでよいのではないかと考えるようになったそうです。

短い時間ではありましたが、耕野小学校のみなさまの温かい心に触れ、エネルギーをたくさんいただきました。
齋藤先生をはじめ、耕野小学校のみなさん、ありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?