見出し画像

クレープ

お父さんから家族のグループにLINEが来た。

「(クレープの絵文字)クレープ買って帰ります。」
あとクレープの屋台の写真がふたつ。近くのスーパーの前だなこれは。

うちのグループLINEはめったに動かない、そしてお父さんがLINEすることもいつもあまりない。さらにさらにそんなお土産買ってくるってあまりない。

め、めずらしい、、、、。
え、離婚しますとかいうんかな…って思った。妹にそう話した。
今思うと極端に考えすぎか。?
「既読だけつけるの嫌だなー。(妹)」ということで妹が無難に親指立てたとりもちのかわいいスタンプでお返事。

もう帰ったころかな、と妹と下のリビングに降りてみるとソファにいましたお父さん。
妹はいつものように、何気なく冷蔵庫をあけるそぶりでクレープを探す。
お父さんに「このクレープたべていいん?」って妹が聞いて、机に並べた。

「おー。」みたいな返事を聞いた。
抹茶、チョコ、イチゴ、パインのクレープだって。
生クリームとソースのシンプルなもの。
妹は抹茶、わたしはチョコを選んだ。

早い者順に食べたら今いない弟とお母さんともめるかなーと思って妹に、「今食べていいん?」って言った。「まぁいいやん(小声)」的なお返事だったのでまぁいっかと思って食べることにした。
(妹は抹茶が好きだから手放したくなかったのであろうな) 

最近はリビングで親と弟と夜ごはんを食べるのがとてもつらい。
わたしと妹にとってはお通夜のよう。
夜ごはんもできるならふたりで二階で食べたい。
お父さんが帰ってきたリビングで食べるのもちょっと気が引けたけど。
もくもくふたりで食べた。

お父さんにはおそるおそる「いただきます」とか「ごちそうさまー」と言って、わたしと妹の二階の部屋に上がった。

上に上がって、
べったりと黒い気持ちが自分の中にくっいている感じに気づいた。
家族がクレープを買ってきてくれて食べたのに、わたしは胸がすく。


なんでだろう。

世ではうれしいことや晴れの舞台で、わたしは度々沈んだ気持ちになる。

~クレープを食べながら考えたことといえば。~
・けっこう素朴な味だな~
・もちもちだ おいしい
・近くのショッピングモールのほうがおいしい(率直、、)
・これが400円もするのか、なかなか高い。
(昨日ちょうど妹と夜中にクレープの生地作って食べてたからなおさら)
・あっでも今日屋台のひとが四個も売り上げあってよかったな
・今日くもりだし売り上げあったかな
・京都のどでかい綿菓子屋さんで屋台のお手伝いバイトしたなー。
・お父さんはクレープ食べたんかな
・巻く紙ちょっとださいな
・昭和くらいだったらクレープの巻く紙どんなデザインかなー。
・美味しいを追求することは愛では?
このくらいかな。

このなかでも一番おもうたのはこれだ。
「このお金あったらできることあったんかなー。」だ。 

わたしはまだ学生で、
節約節約って感じのうちの家の影響?もおおきくあって。
お金を使うという行為がものすごくにがて。かつどうしても嫌悪感がある。
数字が苦手っていうのもあるけども。

男友達と去年お祭りに行ったとき、
何買おうかなーってウィンドウショッピングしすぎて
「おまえはよ買えよ!!!?笑」ってガチで言われるくらい。

クレープ一個400円くらい×④で1600円か。たけー。

このお金あったら近くの業務スーパーで生クリームのホイップ買って、
家族でクレープパーティできるやん。

今思ったけどスーパーで苺も買える。(入れたらぜったいうまい)
ホットプレートでみんなで焼いて、自分でさわって包んで、できる。
たのしそう。うん。

わたしはこころの奥底では家族仲良くしたいんだなー。

ほんとはおとうさんとおかあさんと笑ってたわいもない話したいんだなー。

あー、どうぶつの森みたいになってもた。だなもって口癖のはたぬきちだっけ。

もうどうやって心の底からたのしく話をして接してたか、思い出せない~、、、。


大学休学したから?
やっと社会人になってでていってくれてやれやれだったのに?
締め切り直前に、きちんと話もできないまま押し通したから?
わたしが容量が悪くてうっかりしたりすることも多いから?

どうしてこんなにしんどいんだっけ。

このまま来年の四月には、わたしは居心地の悪さからこの家を出るのかな。
やだなー。
いつかもし結婚したら結婚式とかやだなー。
ひとり暮らししたら連絡どんな取り方するんだろ。

そもそも一人暮らしさみしいからしたくないなー。
誰かと一緒に話したり笑ったり、お互いの話「そうなん!」とか「このコントおもしろいで」「この音楽よくね?!」とか「これ美味しそう」とかシェアして過ごしていたい。

こんなわたしでも、まるごと愛してほしい。
わたしはどこかでおとうさんとおかあさんのこと、ずっとずっと自慢の家族だったのに。

あっ涙でてきた



わたしはおやつを買ってきてもらったら、純粋に「やったー!」とか
「この味がいい!」とか喧嘩してみんなでわいわい食べた、
親と自然にふれあってはしゃいでいたあの頃に
もどりたいなー。
どうしたら
わたしとわらってくれるの、わたしの幸せ心から願ってくれるの。
どうしたら
世間体にわたしの気持ちは勝てるの。

わたしが親にどうしてどうして、こうしてくれないくれないって、
あまったれているのかも。かも。

でも、でもさ
いつも世間体・人からどう見られるかばかりに重点を置いてまっすぐ私たちを見てくれないのがほんとに悲しい。
「こうしてあげてるのに!!」
「あんたに興味ないわけがないが!」
とか、普段は話もせずほっとかれるのに、
門限とか服装とか注意とか禁止とかはやたらしてくるのなんなん。

クレープを素直に喜べないことがわたしはかなしい。

勢いでnoteを登録してみてつらつら書いてみたら、
自分のこころのこえが聴けた。
気づいたらこころの真っ黒いべたつきはちょっと薄くなってるゥよかった。

お母さんが帰ってきたのでそろそろ降りてみよかな~
今日の風呂洗いわたしやん

あーー下から「ごはーーーーーん!」(母の声)


そんなことがあったときは、きょうだいで美味しいアイスを食べます!!