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便秘外来3年生。はじまり

今日は姉の便秘の始まり、便秘外来の出会いまで振り返る。
姉の名前は、塩昆布とする。
由来は、姉の妊娠中に普段と味覚が変わり、塩っけが強いものばかり食べていたことから。

塩昆布の便秘は、離乳食と共に始まった。
赤ちゃんがまず便秘になりやすいタイミングの一つ。
まさにそこで便秘になってしまったのだ。

なぜ、離乳食時に便秘になりやすいのか。
・内臓機能が未熟だから
・食物繊維の摂取しすぎ
・水分量が足らない、、等々

塩昆布は、水分量が足らなかったのだ。
水もお茶も、口からすぐに吐き出してしまい母乳のみ。
アクアライト等、市販で売っている水分補給液もあまり飲めなかった。
離乳食、水分補給はミルク以外の初めての味覚との出会いでもある。
慣れれば飲めるだろうと出し続けたが、一向に吐き出し続けるのだ。
まさに、べぇーっといった風に。

そして困る、うんちが出ない。
家ではどうしようもなくなり、かかりつけの小児科へ行った。

そこの治療方針はこうだ。
ひたすら待つ。
5日待っても出なければ、再び病院にきて、と。

5日待っても出ず、病院に行くと浣腸で出すことに。
しばらく排便をしないと出口付近の便は水分が無くなる。便自体が固くなり、踏ん張っても踏ん張っても中々出ない。
塩昆布は私の目を見ながら、泣き叫んで踏ん張っていた。
できることなら代わりたいと心から思った。
たかが便秘、されど便秘。
そんな言葉では表せないほど、辛いのである。

少し席を離れて座っていた初老の女性が、気がつくと隣にいて
「痛そうね。お母さんも辛いわね。私の息子も小さい頃便秘で、
 本当に大変だったわ」
と、女性は私や娘を励ますように色んなお話しをしてくださった。
娘がなんとか排便ができると、女性は「頑張ったわね、えらいね。」
と笑顔で病院を去っていく。
診察も会計も終わっていたようだった。

あの女性が寄り添ってくれなければ、塩昆布に冷静に向き合えていなかった。
優しさが沁みました。

その後も、自力で何度か排便することはあっても便秘がちに。
浣腸のため通院を繰り返していると
「知り合いに便秘外来の先生がいる、行きますか?」と。

ここから便秘外来生活が始まる。



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