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節分で寒邪を祓う

今日は節分ですね。
風習はさまざまですが、各地で節分の儀式がありますし、寺社では節分祭がとりおこなわれます。

節分は、厳しい冬を送り、あたたかな春を迎えたいという気持ちが込められた儀式だというお話を、【北斗密易庵】の佐藤先生がされていました。

私は長年、節分の【鬼】は『魔』であると思っていたのですが、寒邪を祓っていたのかと、首振り人形のように納得しました。
寒邪の病って、つらいし長い。そりゃ、早々と去って欲しいですよね。

『寒邪』は、東洋医学で病気を引き起こす原因と考えられているものです。四季の移り変わりによる気象の変化のひとつに『寒』があります。冬の冷え込みです。
自然現象(気候)なので、そもそもは害ではありませんが、強くなりすぎると邪となります。
これは、気候自体の強弱の他に本人の気(正気)も関わってくるので、寒邪が全ての人に影響するとは言い切れません。正気が強ければ、跳ね返すことができます。これが、抵抗力・免疫力と呼ばれるものです。

寒邪が身体に侵入すると、冷えが気・血・水を滞らせて、停滞している部分に痛みが出ます。また、臓腑に侵入すれば、その臓腑に不調が出ます。例えば、胃に入れば嘔吐の症状が出たりとか……ウイルスの影響とも言えますが、いわゆる冬の胃腸風邪です。

……と、まあ、ありがたくない寒邪を祓いましょうというわけです。

とは言え、節分の儀式だけで寒邪を祓うのは能率が悪いですから、温かいお風呂に入って、気血を全身に届け、皮膚を保湿して保護しましょう。
冷えたら温める。冷える前に温める。

乾燥しているなら、温めると同時に加湿器などを使いましょう。乾燥で肺を傷めると、物悲しくなったり、マイナス思考になったりしがちです。(これは燥邪)

🍀

立春を迎えて、あたたかい春になると増えるのが『風邪』です。かぜではなく、ふうじゃ、と読みます。
風が吹くように突然症状が現れて、患部も次々に変わります。風邪は、他の邪気と一緒に体内に入りますので、一緒に入った邪気の症状も出ます。……カゼですね。
風邪対策は、とにかく抵抗力を高めておくことです。

季節の変わり目の土用に、前の季節のデトックスをすることの意味が、ここに繋がりました。
そして、最後に節分(これも、実は年に4回あります)で祓い切るという、暮らし方の知恵なのでしょうね。

古来から続いている行事の奥深さを感じます。

それを連綿と伝え続けている暦も、素晴らしいものですね。

今日は、張り切って豆まきをしようと思います。(もちろん、魔も祓う気合いでやります)









 
 

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