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読み聞かせの話が、海苔弁レシピへ辿りついた。

noteにたまにダンナが登場するときは、彼の評価がまあまあ酷いことになっている気がしているけれど、日常生活はわりと平穏です。

を書いて、ふと思いあたったこと。

うちのダンナは、子供に絵本の読み聞かせをしたことがない。絵本を買い与えたこともない。

私に隠れて読み聞かせていたなら、それは知らなくて当然かもしれないけれど、そういうことがあったなら子供の口から溢れているはずである。

だから、多分やっぱりないのだ。

先日、ダンナがぽつりと言った。

「なあきかんしゃやえもんてしってる?」

……呪文? (全部平仮名で聞こえたので、呪文じみていた)

ナントカえもん。日本人の名前のようである。……そういう知り合いはいない。

「そういう絵本があるんだけどさ」

「きかんしゃ……機関車?」

博物館で見たことあるけど、【やえもん】なんていう素敵な名前の機関車はいなかったはずだ。彼らは、たいていアルファベットと数字で呼ばれている。もしかしたら間違ってるかもしれないけれど、私はそう理解している。

しかし、【やえもん】とはまた、レトロなお名前の持ち主だな。


「オレ、それの読み聞かせしてんだよね」

「…………」

「暗記するくらい」

「……我が子にもしたことないのに?」

「……不穏状態落ち着かせんのに、一番効果あるんだよ。連続で何回でも読む。読んだら機嫌なおる」

「我が子にもしたことないのに?」

【大事だから二回言った】って、こういうことなんだなー。

返答はない。

「やればできんじゃん」

子供に読み聞かせをして欲しかったわけではないので、いいんだけど。自分の子供にも読んであげたらよかったのに。もったいない人だ。子供は、もう自分で本を読める。

「人気ある絵本なのかなーと思ってさ」

さあ、どうだろうね? と思いながら、絵本自体には興味が湧いたので、検索してみました。

作者は阿川 弘之さんでした。絵は、岡部冬彦さん。

阿川弘之さんは、エッセイストの阿川佐和子さんのお父様。「へえ~~」でした。

佐和子さんのエッセイは面白くて、大好き。以前に海苔弁の話を読んで、とてもおいしそうだったので、我が家の海苔弁レシピは阿川家流を採用しています。そのレシピを持ってきたのが、お父様だったんだよね。グルメな方だったと書かれていたように思います。あの本のタイトルが思い出せないけれど……。

そうか。そのお父様が、【きかんしゃやえもん】を書かれたのか。

……ダンナは障がい者施設で働いています。気分の浮き沈みが激しい私には、利用者に接するように接しているのだと思います。

メンタルがダメな時の私は、永遠に放っておいてほしいので、放置具合はプロ級です。

つーか、プロなんだな。忘れてるわ、だいたい。



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