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フンメル/ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調,Op.2a-No.1 第1楽章アレグロ

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【打込音源】
フンメル/ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調,Op.2a-No.1 第1楽章 アレグロ

正確には1792年にロンドンで出版された「3つのソナタ集,Op.2a」より第1番、ピアノ三重奏曲 変ロ長調、となります。
Op.2には「2つの変奏曲」というのがあるのですが、なぜかOp.2aとして3曲のソナタ集が出版されています。この時代の作品番号がややこしいのはこうした出版番号事情があるのでしょう。こうしたものを整理するためのジョエル・ザックスという研究家が通し番号をS.ナンバーで付け直したものもあります。

さて、この3つのソナタは下記の通り。
 第1番◇ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調
 第2番◆ヴァイオリン(又はフルート)とピアノの為のソナタ ト長調
 第3番◆ピアノソナタ 第1番 ハ長調

2番と3番は既にレコーディングされていて聴くことができますが、なぜかこの魅力的なピアノ三重奏曲はレコーディングされていません。
フンメルのピアノ三重奏曲は当時はライヴァルのベートーヴェンの作品より人気がありました。19世紀以降は忘れられていましたが1980年代から取り上げられるようになり、今では多くの全集が発売されて楽しむことができます。特に1819年に出版されたホ長調,Op.83は、この時代のピアノ三重奏曲の頂点に立つ名作だと思っています。

さてさて、ピアノ三重奏曲全集と謳ったどのアルバムでも何故かこの作品だけが収録されていません。しかも1803年にウイーンで出版されたピアノ三重奏曲 第2番 変ホ長調を「第1番」と表記しているものもあります。これは当時の出版物に振られた番号に従っているのでしょう。ということは、このOp.2aの三重奏曲は「第0番」ということでしょうか? ベートーヴェンのピアノ協奏曲にも第0番という未出版作品がありますが、私の作った作品目録ではこの曲を「第1番」としています。

この魅力的な少年期のフンメルの作品、是非レコーディングされてほしいものです。

音源制作:2020年、Music Pro for Windows Plus & Singer Song writer V.10
使用音源:GARRITAN PERSONAL ORCHESTRA 5

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