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[DTMクラシック】作曲家フンメルの作品集

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主にフンメルの作品を打ち込みで作成して公開してます。本家研究サイトはこちらです。 https://hummelnote.wixsite.com/hummelnote
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記事一覧

【DTMクラシック】J.N.フンメル/ピアノソナタ第4番 ハ長調,Op.38

ピアノソナタ第4番 ハ長調,Op.38は1808年の作品ですが、実はフンメルのピアノソナタの中では第…

【DTMクラシック】J N フンメル/ピアノソナタ第4番 第2楽章【お散歩フォト】

今回はお散歩フォトでの横浜の街と春の花です。BGMはJ N フンメル/ピアノソナタ第4番第2楽章…

J.N.フンメル/序奏、変奏曲とロンド 変ホ長調,Op.75 (Synthesia version)

Adagio,Variations and Rondo on A pretty Polly in Eb,Op.75 2009年作成データの音源変更とS…

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【DTMクラシック】フンメル/ハープとピアノの為の小ロンド 変ホ長調,S.146

【DTM】フンメル/ハープとピアノの為の小ロンド (フルートのアドリブ付) 変ホ長調,S.146 182…

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【DTMクラシック】フンメル/24の練習曲(全曲)

今回の24の練習曲は一部再編集、映像作り直し全曲通しての映像です。 Programed by Hummel No…

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【DTMクラシック】フンメル/アレルヤ・ソナタ(ピアノソナタ第2番,Op.13)

第一楽章 Allegro con brio ベートーヴェンが「ワルトシュタイン」(1803)や「熱情」(1805)と…

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【DTMクラシック】J.N.フンメル/オーストリア高地地方の民謡による変奏曲 ト長調,Op.8

1801年に作曲されたピアノのための変奏曲で、チロル地方の民謡のメロディをテーマにしている。テーマに続き12の変奏とコーダからなる古典的な変奏曲です。 この頃はOp.9のケルビーニの変奏曲やOp,10の英国国家による変奏曲などがありますが、いずれも古典派の典型的な変奏曲です。 このOp.8はまだ録音されたものは無いようです。 Programming Music Johann Nepomuk Hummel Variations on an Austrian song, Op.

【DTMクラシック】フンメル/クラリネット四重奏曲 with score

以前掲載したフンメルのクラリネット四重奏曲全曲をスコアと共に映像化したものが完成しました…

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【DTMクラシック】フンメル/フルートとピアノの為の変奏曲 ト長調,Op.14

Hummel,Johann Nepomuk Variations for Flute and Piano in G,Op.14 Based on a Romance from …

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【DTMクラシック】フンメル/ヴィオラとオーケストラの為のポプリ,Op.94

この曲を知ったのは、とある輸入盤に収録それていたもので、そのタイトルは「モーツァルトの『…

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【DTMクラシック】フンメル/序奏と華麗なロンド 変ロ長調,Op.98

フンメル/序奏とロシア民謡のテーマによる華麗なロンド 変ロ長調,Op.98 華麗なロンド 変ロ長…

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【DTMクラシック】フンメル/幻想曲 変ホ長調,Op.18

「幻想曲変ホ長調,Op.18」は1805年にウィーンの新聞で出版広告で発表されました。 当時、フン…

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【DTMクラシック】フンメル/ダレラックの「2人の煙突掃除屋」からの行進曲による変奏…

ニコラ=マリー・ダレラック(Nicolas Dalayrac)は、1753年4月8日にミュレで、コマンジュ選挙に…

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【DTMクラシック】フンメルとゲーテのある一日 モーツァルト「フィガロの結婚」による幻想曲,Op.124

【DTMクラシック】フンメル/モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」の主題による幻想曲,Op.124 1833年のフンメル晩年の作品ですが、どちらかというと軽いサロンミュージックになっています。 作曲時の情景を想像力を膨らませて妄想・・・ 当時のフンメルはワイマールの楽長職にあり、やや人気に陰りが見え始めてはいたもののヨーロッパに知らない者はいないほどの有名人でした。 ワイマールにはゲーテとともにフンメルを訪ねてくる文化人で溢れ、その中にはツェルターに連れられてきていたメンデルスゾーン姉弟がいたり、画家のドラクロアやシェリングと言った哲学者まで、文化芸術の街としてにぎわっていたころです。 ゲーテ家ではたびたび食事会やパーティが開かれ、フンメルはそこで演奏し、彼の息子もまたゲーテの孫たちの遊び友達でした。 ある日、多くの人が集まっていた日にゲーテはフンメルに「何か弾いてくれないかね、ヨハン」と言いました。 フンメルは「いいですよ。どんなのがお望みですか」 ゲーテ「そうだな、モーツァルトのアリアを主題にした何かを聞きたいな」とリクエストしました。 フンメルはピアノ前に座り、葉巻をふかしながらちょっと考えて、早速弾き始めました。 それはモーツァルトのフィガロの結婚の有名なアリア「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」をテーマにしてた即興演奏でした。 技巧的な短めの序奏を経て、明るく跳ねるようなアリアのテーマが展開されていきます。それは次から次へと煌びやかに奏でられ、転調を繰り返していきます。 集まっていた来賓は驚き、その技術に感嘆し、いかにも簡単そうに弾いているかのように見えるフンメルの即興演奏に酔いしれました。 という感じでしょうか。実際はどうだったのかはわかりませんが、即興の名手であり、ゲーテ家には頻繁に出入りし文化人たちと交流を持っていたフンメルのワイマールでの生活を考えると案外当たっているかもしれません。 大曲に見られるような重厚さや深刻さはなく、6分程度の楽しい音楽です。