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MBA class review-管理会計:経営管理システムの導入

さて、今回はようやくクラスで学んだ内容の投稿です。毎回クラスを受けるごとに投稿していければと思います。MBA全般コースの中でもかなり中途半端な入りに放ってしまいますが、最初のクラスの内容もおいおい振返っていければと思います。

管理会計と自分
今MBAで管理会計のクラスを取っています。管理会計は過去に会計士試験を受けて以来実務でもあまり使わず15年ぶりくらいです

当時は原価計算がメインであとはEVAとアそういう計算テクニックを学んだりとか、バランストスコアカードなんだかよくわからんな~とか思いながら勉強していました。

普段の仕事も財務会計が中心で財務会計の観点からすると管理会計って、結局会社が決めた何でもありの世界なんでしょ?という視点になってしまうのですが、その気持ちをグッとこらえてフレッシュな視点での学習です。

財務会計vs管理会計
端的に言うと目的と使う人が違います。財務会計は投資家が使うもの、管理会計は経営者が使うもの、です。

財務会計はとにかくルールが全て、会計基準が全てという世界で。一方で管理会計となると企業が日常損益を管理するために自分たちのルールで作り上げる数字です。管理会計の数値は財務会計上も使えないものが多いです(事業部損益とか、標準原価で算定された損益とか)。なのでルールベースの世界からするとそれって本当に正しいの?という目線で見られます。

一方で、経営者の目線からすると数字が正しい正しくないか、というよりも今この瞬間自分の会社がどうなっているのか?という点が非常に重要で管理会計のツールはそのために利用されます。なので、管理会計は企業が自社の経営戦略と経営管理システムにを評価するために利用しやすい様に構築されています。

なので、財務会計は4半期に一度しか締めませんが管理会計は最低でも月次、会社に寄っては週次・日次なんてこともあります。

今回の学び
先日のクラスでは経営管理システムと管理会計というテーマで学びました。

ケース対象企業は某モーターメーカー。その会社がどの様に現在の地位を気づいてきたかを戦略と経営管理システムの観点から学びました。

正直もう会計という世界を飛び越えて、経営管理全般というテーマだったんですが(というか個人的にはその方が全然面白い)意外とこの経営管理システム、体系的にまとめられているものがないような気がします。

で、やっと今回何を学んだのか、という話につながります。

管理会計システムの全体像
管理会計システムは企業価値の最大化をサポートするためのコントロールシステムで、意思決定、PDCAでの経営管理、仕組づくりをツールでサポートしていきます。

意思決定の観点では損益分岐点分析やABCで、正確で迅速な意思決定の情報を提供します。

そして、PDCAを通じての経営管理を実行する際には、標準管理や予算管理等を通じて、予算と実績の差異分析を行い現状の把握(Check)、対策(Action)を実行していきます。

さらにこれらを的確に実行するための仕組みづくりとして、プロフィットセンターの導入や社内振替価格での各事業部の意識付け、評価制度・報酬スキームでの動機づけを行っていきます。

経営管理システムの導入方法
実務でこれらを実際に導入するためには、計画を事業部単位にまでBreakdownして目標として割り当て、各構成単位でPDCAを回していき、実績の評価と対応策の策定=戦略の修正を行っていきます。

今回のケースでは、企業戦略の目標に対して実行するために財務→人材→顧客→企業価値向上サイクルを導入、それを実行するための企業文化の浸透と事業部レベルでの個別戦略の実施を徹底していくという話だったのですが、一番ポイントになったのは、如何に優れたシステムを導入してもそれをきっちりとやり抜くということ。

意外と自分の職場でも時間がないからなあなあにしてしまっていることが多いなあ、言い訳しているなあということに対して襟を正していかねばと人知れず反省していました。

環境変化・戦略の変更と経営管理システム
もう一つのテーマとして、企業の環境変化と戦略の変更がどの様に経営管理システムに影響するのか、という点を学びました。

全社はもろ経営戦略の議論ですが、後者に関しては企業の成功パターンが上手く機能していればいるほど、変化への障害が自分自身になるということ。

ケースでも経営者のトップダウンスタイルに対して、集団的指導体制と協調文化が必要になるという結論だったのですが果たしてこの会社は変わっていけるのか?という点が一番のボトルネックになっていく、そんなケースでした。

人間今が上手く回っていればいるほど変化に対して鈍感、危機感が薄くなります。一方で外部の環境の変化を敏感に察知し、如何に変わっていく方向性を戦略的に見定めたうえで自身を変化させられるか、そんな人としてのジレンマが今回の最大のテーマだったように思います。

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