『必死』にやるということ
さて、目的のところでも書いたけど、『自閉症』の息子くんとのエピソードを書いて、同じ境遇にいる人の参考になればいいな、とか思って書き始めまたこのnote…
でも、そんな立派な(自分で言ってはいけませんねw)目的でなにか書こうとすると、なかなか思いつかず筆が進みません。
そこで、何でもいいから、ちょっとした小話も書いていくことにしました。
今日はそんな小話の第一回目。
息子くんにした『必死』の話をします。
障害はあるけれど…
我が家の息子くんは、知的障害を伴う自閉症という障害があります。
だから、
”普通”の人ができる当たり前のことも、できないことがいっぱいです。
小学校の頃はその差は小さいのですが、中学校に入るとその差は、本人も意識できるほど大きなものになってきました。
息子くん本人も、自分に障害があり、他のこと違うということがわかってきた時期でもありました。
そのため、イライラして学校で問題を起こすようなことが増えていました。
そして、とうとう、特別支援学級の先生のお腹をパンチすることまでしてしまいました。
さすがに「このままではまずい」と思ったので、息子くんと話すことにしました。
こんな感じで、ストレートに話しました。
「お前は、障害があるから、他の人よりできないことが多い。これは事実だ。でも障害はあるけれど…」
『必死』でやれ!!
「障害はあるけれど、必死にやれば他の人に勝てるんだよ!」
と話したのです。
つまり、
他の障害のない人は、息子くんより確実にできる。
しかし、その人の持っている力をすべて出しているわけではない。
半分も出してない。
だから、息子くんが持っている力のすべてを出せば、他の人に勝てるはず。
そう説明したのでした。
そのために『必死』でやれといったのでした。
そして、『必死』の意味を理解できてなさそうだったので更にこう説明したのでした。
「いいか、『必死』というのは、”必ず””死ぬ”と書くんだよ。できなかったら死ぬ、そういうつもりでやれ。」
「いいか、できなかったら死ねよ。」
「そうしたら他の人間に勝てる。他の奴らが気がついて必死にやろうとしても遅い。お前の一人勝ちだ。」
と。
わかってくれたのか、今でもわからないのですが、その後の学校行事を見に行くと、そこでは必ず、息子くんの『必死』の姿を見ることができました。
で、オチは何?
で、小話というには”オチ”が必要ですね。
”オチ”はこんな感じです。
”必ず””死ぬ”ということに圧倒された息子くん、それ以来、普段ボクと話すときは敬語ならしいです。
”らしいです”というのも、ボクは全く気がついてなかったのですが、周りの人に言われて、「もしかしたら」と思ったからでした。
「そんなはずはない!普通に話してるよ」と思ったので、息子くんに確認してみました。
ボク:「お前さぁ、普段話すときは俺に敬語で話してないよね?」
息子くん:「はい。そうですね。話していません。」
おい…その答え、敬語じゃんね…
あなたもお子さんに何かを伝えるときは気をつけてくださいね。
今日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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