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【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】  <バックナンバー 2015年10月-12月>

2015年10月から12月のバックナンバーです!


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わからないもの、見えてないものを丁寧に扱おう!
<ヒューマナイズ通信 2015.12.16掲載 一部修正>


 今年は、年初に「巡合と機縁」をテーマに掲げました。

 巡合は、巡り合わせ・巡り合い、機縁は、ヒトの持つ機(資質・能力)と様々な縁(つながり、きっかけ)を活かすことです。
 たくさんの方々の協力のおかげで、巡合と機縁を楽しんだ一年でした(もっとやれることもありますが…)。改めて感謝申し上げます。

 特に、昨年末からスタートした「キャリアバラエティ」では、沢山の方々に興味・関心を示していただきました。
 働き方や働き方に関する考え方(あり方)をテーマにコミュニティ作りを進めていますが、ここから派生するものも含め、大きな可能性を感じています。

 最近「一億総活躍」という言葉も耳にするようになりました。
 一億総活躍という表現は、微妙な感じがしますが、間違いなく多様なヒト、多様な働き方が必要な時代です。
 色んな意味で、バラエティが求められる時代です。

 そのためには、様々な分野においてもっと多種・多様な選択肢、意見、アイデアが必要です。
 既に見えているもの、わかっているものの範疇で意思決定する方法もありますが、もっとシンプルに「わからないもの」「見えてないもの」を丁寧に扱っていくことが必要です。

 今、わからないもの、見えてないものは、何なのか?

 「わからないもの」「見えてないもの」を丁寧に扱えるヒトや組織に新たなチャンスが巡ってくる、そんな時代になるのではないでしょうか。

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安定とは、どんな状態?
<ヒューマナイズ通信 2015.12.02掲載 一部修正>

 皆さんは「安定」と言うとどのようなイメージを持ちますか。

 先日、参加していたセミナーの休憩時間中に盛り上がった話題ですが、安定という言葉について、会話がかみ合っていない場面がありました。
 そこで安定という言葉の持つイメージについて、それぞれ具体的に説明?プレゼン?し始めたわけですが、かなり違っていて面白い発見がたくさんありました。

 ちなみに私自身は、どっしりと大きな岩のようなイメージで、大きくて微動だにしない、全く動かない、完全に静のイメージです。
 しかし別の方は、基本的は動かない感じだけど、何かにぶつかったりすると、衝撃を吸収するために揺れるたりもする…、また別の方は、絶えず小刻みに左右に揺れながら、左(上)にいっては右(下)に戻り、右にいっては左に戻りながら、でもまっすぐ進んでるイメージという感じでした。
 細かいところまで挙げるとそれぞれの安定した状態に対して描くイメージがかなり違うことに改めて気づきました。

 さらに、面白かったのが言葉だけでなく、それぞれが徐々に身振り手振りを加えて説明し始めたことです。
 「私の安定は、こんな感じ…」と言いながら、様々なジェスチャーを交えて説明します。
 確かに言葉の説明よりも詳しくわかりますし、それぞれの違いもよりクリアになります。
 言葉だけでなく様々なコミュニケーション手段を使うとよりわかりやすさが広がって行きます。

 日頃から「安定志向だ」と何気なく会話しているものの、そこで見えている姿は全く違うのかもしれません。
 安定に限らず、わかっているつもりで、わかりあっていないことが多々あるように思えます。
 小さなわかりあっていないことが、やがて大きな対立を生み出す原因になることもあります。

 そういう意味では、お互いにわかりあっていないと思っている状態はむしろ健全で、表面的にはわかりあっているようで実はそうではないという、波風が立っていない状態が一番危険で・安定していないのかもしれません。

 「わかる」原点は、わからないことをはっきりさせることでもあります。
 注意深く聴いたり、ちょっとした違和感を確認したり、素朴な疑問をぶつけると、新たな発見?があるのかもしれません。

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情報収集と取り入れ方の決断?
<ヒューマナイズ通信 2015.11.18掲載 一部修正>

 先日、お世話になっている企業の採用担当者の方と、「最近の学生・若手社員に言いたいこと」と言うテーマで意見交換する機会がありました。
 一番盛り上がったのは、「他人の話を聞くな!」という話題でした。

 「聞くな!」というと極端な感じですが、情報を鵜呑みにし過ぎているのではないか?という話題でした。
 要は聞いた後にどう判断して、どう取捨選択しているか…聞くことは勿論必要ですが、鵜呑みにし過ぎているのではないかという話題で盛り上がっていました。

 情報が大量に流通する中で、次から次へと新しい情報に触れているはずですが、一度良いもの(良いと思ったもの)に触れると手放せずに、新しい良いものが来ても拾うことができない、そんな場面もあるようです。
 個人差はありますが、ちょっと良いなと思う話を聞くと、その話やその人が言うことを全て丸ごと疑わない、そんな狂信的な?人が増えている印象も受けます。

 全部受け入れるのではなくて、もう少し自然に、ちょっと良い話を、ちょっと取り入れるという感覚があれば…そんなことを感じることもあります。

 情報を収集すること、他人の話を聞くことは大切なことです。
 しかし、その情報をどう取り入れるか、その取り入れ方は、一人ひとり違って当然です。
 同じものを見ても、聞いても人それぞれ受け取り方、感じ方は違っているはずです。
 そう言いながら実際は、周囲と同じ受け取り方ができているかを気にする人もいます。
 もっと自分自身の感覚、フィルターを大事にして欲しいですね。

 情報に触れて良いなと思った部分と自分自身の(自分にしか持ち合わせない)感覚・受け取り方を掛け合わせることで始めて、オリジナルなものが生まれてきます。

 情報を収集することも大切ですが、これからは集めた後にもっと決断すること、たくさんの情報が存在する中で、勇気を持って断つことも意識する必要があるのではないでしょうか?

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学問の根幹
<ヒューマナイズ通信 2015.11.04掲載 一部修正>

 採用が厳しく、難しくなる中で、よく採用担当者の方から「面接の際にもう少しコミュニケーション力?や本人の考え方を知りたい時には、どんな質問がいいですか?」と聞かれることがあります。

 企業や組織がどんな人を採りたいかによって質問は変わりますが、コミュニケーションや考え方をもう少し知るという場面で良く使う質問として、「学生時代に学んだこと」があります。

 少し具体的に言うと、「学生時代に何を学んだか?」ではなく、「学生時代に学んだことを子どもに説明するとしたら、どう説明しますか?」「素人でもわかるように学生時代に学んだことがどう日頃の生活とつながっているか教えてください」という感じで質問します。

 そういう質問を投げかけると、戸惑う人もいますが、ユニークな説明をしてくれる人もいます。
 説明の内容がわかりやすい学生は、やはり素晴らしいですね。
 併せて、説明の内容に限らず、わかりやすく説明しようと取り組む姿勢にも色々と現れるものがあります。

 学んだことと言うと、ゼミで○○を専門に研究していました、○○理論を学びました、と理論的・知識的なことを答える学生がほとんどです。
 何を知識として獲得したかも勿論大事ですが、それは手段にしかすぎません。

 大切なことは、学んだことがどう社会や生活とつながっているのかと言う点にあります。
 知らない人や知識や興味がない人にどう説明するのか?…大切な視点です。
 個人的な感覚ですが、学問の根幹は、学んでいることと世の中、社会とのつながりを説明する、明らかにすることにあると思っています。
 どう世の中、生活とつながっているか、もっと言えば「生きること」と、どのようにつながっているのか、根幹は生きるために学んでいるということだと思います。

 学生に限らず、本当に学びや学びに対する支援が必要なのは、知識やノウハウだけでなく、つながりにもっと目を向けることではないでしょうか。

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自然の流れを感じながら、自分の流れを大事に
<ヒューマナイズ通信 2015.10.21掲載 一部修正>

 今年も新入社員フォロー研修をいくつか担当させていただきました。
 社会人になって半年、社会人一年目の10月は色々と考えますね。

 私自身社会人一年目の10月は、大きな転機でした。
 特に10月20日~24日、父が急病で倒れてから亡くなるまでの数日間は、今でも様々な機会に思い出します。
 本当に突然で、倒れてから亡くなるまで意識も戻らず、何も話せなかったことが心残りです。

 当時は、大学を卒業してそのまま東京で働いていましたが、2か月後に福岡に戻ることは全く想像していませんでした。
 あの時ほど、真剣に将来のことを考えた(考えざるを得なかった)ことは無かった気がします。

 自分自身もそうですが、父の急死と共に周囲が大きく変わりました。
 家族は勿論、小さな会社を経営していたので、従業員、取引先の方々、様々な関係者の方が不安そうな表情で、次から次に私に「どうする?どうしますか?」聞いてきます。
 正直なところ、悲しむ暇も無いほど色々なことを決断しなければならない状況でした。

 混沌とした状況の中で、家族を始め皆が沈んでいました。
 当時改めて感じたのは、大人も答えを持たずに不安で、脆いと言うことです。

 悩んでも何が良いのかもわからなかったので、一旦決断して、反発や抵抗が大きければ考え直そうと言うスタンスに変えました。
 スムーズに進むこともあれば、思った以上に反発されることもありました。
 会社や仕事がどうだと言うよりも自分を含め家族が生きていくことが中心で、そういう意味では真摯に生きることに取り組んでいたような気がします。

 今年、わが家の子どもたちも社会人になりました。
 社会人デビューして半年、悪戦苦闘しながらも自分の立ち位置を見つけようとしているようです(たぶん…?)。
 わが家の子どもたちに限らず新入社員や若手の社員の方々には、もう少し自分を信じて、自分の可能性に期待して欲しいですね。

 行き過ぎる、やり過ぎると周りから抵抗があるのが自然の流れです。
 流れに任せるのも、流れに逆らうのも決定権は自分にあります。
 自然の流れを感じながら、自分の流れを大事にして欲しいですね。

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どんな気持ちで働いているのか?
<ヒューマナイズ通信 2015.10.07掲載 一部修正>

 今年は倫理憲章が変更され、採用(就職)活動が大きく変化しました。
 自社では、あまり気にしなくても、大手企業の動きが大きく変わることで、結果的により大きな影響を受けたのは、中堅・中小企業だったのではないでしょうか。

 いずれにしても、慢性的な人手不足感?が強まり、採用が難しくなったという意見・感想を聞くことが増えました。
 先日もある採用担当者から、「学生から良いイメージを持ってもらうためには、残業を減らすべきですよね」と相談を受けることがありました。
 確かに慢性的に残業をしているようであれば、改善することは必要だと思いますが、個人的には、もう少し中味について目を向けることも必要だと感じています。

 残業を推奨しているつもりはありませんが、「その時間、そこに居て、どう感じるか」が大切だと言えます。
 充実した・楽しい・有意義な時間であれば、仕事に限らず、時間を気にせず取り組むことが多いと言えます。
 逆に、短い時間でも、そこに居る意味や安心感を感じることができなければ、早く離れたいと思うはずです。

 新入社員や若手社員の方と話していると、良くも悪くも「教えて欲しい」という意欲が高い印象を受けます。
 親身に相談に乗ったり、丁寧に教えてもらえる機会があれば、あまり時間を気にせずに取り組む人もたくさんいます。

 世間一般で言われるような、残業が多い・休みが少ない→ブラック→離職率が高い、と言う図式は完全には当てはまらないように感じます(勿論、明らかにひどい所もありますが…)。

 職場環境をより良いものにすると言う点では、残業を減らすとともに、残業をどんな感じで、どんな気持ちで、やっているのかが大事なポイントです。
 数値より先に改善しなければならないのは、どんな気持ちで取り組んでいるのかという点ではないでしょうか。
 残業に限った話ではありませんが、気持ち良く働いているのであれば、採用時にも、勤務時間や休日よりも、そちらをアピールした方がいいですね。

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