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【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】  <バックナンバー 2014年4月-6月>

2014年4月から6月のバックナンバーです!


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立ち位置、視座をみなおす
<ヒューマナイズ通信 2014.06.18掲載 一部修正>

 大学時代の講座の中で、授業の中身はあまり覚えていませんが、授業前の所作で今でも役に立っているものがあります。
 それは、授業の開始時に瞑想をするというものでした。

 目を閉じた状態で、今いる場所からロケット?で飛び立ち、眼下に見える景色をイメージするような感じでしょうか。
 今座っている席→教室→校舎→大学(キャンパス)→キャンパスのある町→市町村→都道府県→日本→世界→地球という感じで、徐々に視座を上げて景色をイメージするという方法です。

 大学では視座を上げる方法だけでしたが、数年後たまたま訪問した寺院で、その逆も教えていただきました。
 地球の全体像が頭に思い浮かんだら、今度は徐々に視座を下げていき、最終的には今立っている(座っている)場所に戻ると言う方法です。

 気持ちの問題かもしれませんが、実際にやってみると気持ちが落ち着きます。
 特に焦っている時やミスが増えている場面ではお勧めです。(あくまで個人的な感想です・w)。

 瞑想を強く勧めているわけではありませんが、アイデアの整理をする際に、どこに立って考えているかは、大事なテーマです。
 様々な場面で正解が無いと言われる一つの理由には、立つ位置によって利害が異なると言う点もあります。

 個人(自分)のためには、家族のためには、地域のためには、国のためには、地球のためには、立ち位置によって異なる意見が出てくるものがたくさんあります。
 自分のためにやりたいこと(やったほうがいいこと)も、家族のためには望ましくない…そんなことがあるのかもしれません。

 組織の中でも同様で、自分のため、チームのため、部門のため、会社のため、利害関係者のため、社会のため…様々ですね。

 煮詰まった時や誰かと意見が対立しているような場面では、少なくともどの位置で視ているのを確認することも必要です。
 たまには視座を変えてみることも必要ではないでしょうか。

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やりたいことと就職活動
<ヒューマナイズ通信 2014.06.04掲載 一部修正>

 先日、株式会社リクルートキャリアより「2014年5月の就職内定状況について」調査結果が発表されました。
 5月1日時点での大学生の就職内定率は47.7%、前年同月と比べて8.4ポイント高いという結果でした。
 今年の就職活動は、昨年までと比べると、環境が改善されているようです。

 しかしその一方で、この時期になると、就職活動が思うように進んでいない、躓いている学生からの相談が増えます。
 その中で、結構多いのが「やりたいことが見つからないので、就職活動ができない(進まない)」という言葉です。

 気持ちはわかりますが…。
 素朴な疑問ですが、本当に就職活動にやりたいことが必要でしょうか?
 やりたいことと就職は一致させないといけないのでしょうか?

 考え方は様々ですが、確かにやりたいことがあった方が、就職活動の方向性は決めやすく、進めやすいと言えます。
 しかし、実際は漠然としていることが多いのではないでしょうか。
 やりたいことや向いていることが掴めずに不安に想うこともあります。

 そんな状況で、周囲から「やりたいことを見つけなさい」と言われ続け、「やりたいこと」を見つけたふりをしたり、見つけたつもりになっているのも辛い感じがします。
 やってみなければわからないこと、やってみるとわかることもたくさんあります。
 これからの時代は、動きながら柔軟に対応していくことも求められます。

 やりたいことをどう実現していくのか?
 仕事の中でどう実現していくのか?、暮らしの中でどう実現していくのか?
 それは就職活動の時にだけ考えるものではなく、むしろずーっと考える、向かい合うテーマだと言えます。

 一度答えを出したら終了と言うものではなく、当然正解があるわけでもありません。

 やりたいことが見つからないから就職活動できない、ではなくて、やりたいことを見つけるために就職活動はする、ということもありだと言えます。

 自分の思い描いた生き方や暮らしを追い求めるためには、決定力も勿論大切ですが、修整力もさらに大切だと言えます。

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リーダーシップと自然体で見守る力
<ヒューマナイズ通信 2014.05.21掲載 一部修正>

 人材開発関連の情報を見ていると「リーダー」「リーダーシップ」という話題は事欠きません。
 いつの時代でも?ニーズが高いテーマだと言えます。

 リーダーシップについて学ぶ・身に付けることは必要だと思いますが、個人的にはどう発揮するかがさらに大切だと考えています。
 特別なトレーニングを受けなくても、多くの方は、ある程度リーダーに必要なスキルは持っていながら、それを発揮できていない、発揮するきっかけがないことが多いように感じます。

 レベルは様々ですが、職場には「何かを始めよう、変えよう」という意志や行動といった“種”はたくさんあります。
 しかし実際は、その種に対して早い段階から「無理じゃないか」「大変じゃないか」「役に立たないんじゃないか」等と言葉が浴びせられ、意思や行動が消え去っていく…そんな場面が多いのではないでしょうか。

 昔から言われることですが、「出る杭は打つ」という空気感は、色々な職場や集団の場に存在しています。
 リーダシップが無かったり、リーダーがいないということではなく、本当はあるのに、いるのに、消されている…ということではないでしょうか。

 組織的にリーダーシップを育むためには、「何かを始めよう、変えよう」という意志に対して、積極的に応援・支援するということではなくて、冷静に見守ることが必要です。
 勿論、応援もあった方がいいとは思いますが、過干渉は返って自発性・自律性を削ぐこともあります。

 応援するでも、足を引っ張るではなく、ナチュラルな状態で、自然体で見守ることが必要です。
 手を差し伸べてもらってないのに、何故か安心できる・集中できるような環境は最高ですね。

 リーダーシップを学ぶことを否定するわけではありませんが、少しだけ我慢して見守る力を醸成する方が大事だと考えています。
 先入観や価値観に囚われず、自然体で見守ることができる人をたくさん育成したいですね。

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スポーツの可能性とナナメの関係
<ヒューマナイズ通信 2014.05.07掲載 一部修正>

 先日「スポーツを活用した採用・組織活性化の可能性について」と言うタイトルで人事担当者向けの勉強会を開催しました。

 スポーツを活用することで、「採用(特に新卒採用)につなげられないだろうか?」「従業員のモチベーション向上につなげられないだろうか?」「企業ブランド(イメージ)向上につなげられないだろうか?」、そんな話題をざっくばらんに話し合いました。

 改めて感じたのは、スポーツというテーマを掲げると、前向きというか・熱いというか、不思議ですね。
 早速、一緒に何かやろうという話で盛り上がり、人と人とのつながりが生まれやすいコンテンツだと感じました。
 正直なところ、軽い気持ち?で場を作った私が、周りの勢いに押されているような感じでした。

 今回印象に残ったのは、スポーツには、「する」「観る」「支える」と言った三つの関わり方があり、様々な参加の仕方があるという点です。
 実際にスポーツをしなくても、支えることで、する人(競技者)や観る人(観戦者)を笑顔にできるのは魅力的だと言えます。
 スポーツに限ったことではありませんが、懸命に誰かを支えることで、笑顔や元気を引き出すことができるのは、素晴らしいことだと言えます。
 何かに関わることによって、新しく生まれるつながりが必ずあります。

 変化に強い柔軟な健全な組織にするためには、新たな関係性を構築したり、既存の関係性を安定化させたり、絶えず関係性を見直すことが必要です。
 新たな関係性を構築したり、既存の関係性を安定化させる一つの方法としてナナメの関係が必要だと言われています。

 スポーツも勿論ですが、上司-部下・親-子といったタテの関係や、友達・同僚といったヨコの関係だけでなく、ナナメの関係をどう構築するかは、今後の組織・社会において重要な課題です。
 ナナメの関係の仕掛けづくりはもっと意識的に取り組むことが必要ですね。

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学ぶ姿勢を整える-まっすぐ向き合う
<ヒューマナイズ通信 2014.04.16掲載 一部修正>

 今年もいくつか新入社員研修を担当させていただきました。
 それぞれのクライアントから様々な要望がありますが、今年個人的に力を入れて取り組んだのは、「学ぶ姿勢を整える」というテーマです。

 学ぶ姿勢を整えるというのは、これから上司や先輩に仕事を教えてもらうために、どうすれば教えてもらいやすくなるか?どうすれば声をかけてもらいやすくなるか?そのために必要な基本的な姿勢を学ぶことを意味します。

 学ぶ姿勢を整えるために、まず一番最初に取り組むのは、顔の向きや身体の向きを“まっすぐ”にすることです。
 まっすぐ向かい合った状態とそうではない状態での声の聞こえ方や表情の見え方を体感してもらいながら、適切な距離で向かい合うこと身に付けていただきます。

 まっすぐに向かい合うことは、簡単なようですが、意識しないと案外難しいことです(私自身も苦手です)。
 そもそも、普通に相手にまっすぐ向いているつもりでも、微妙にずれていることがほとんどです。
 例えば、相手に返事をする場合でも、少しズレていると、1mの距離では気にならなくても、5m離れると声の通りが全く違います。
 さらに10m離れると雲泥の差です。
 本人は元気に返事をしていても、少しのズレで聞こえ方や印象が大きく異なります。

 若い世代に限ったことではありませんが、お互いにコミュニケーションを図っているつもりでも、またいつもと同じつもりでも、少しのズレによって、聞こえ方や見え方が異なることがあります。
 それがきっかけで不安や不満が重なり、結果的に必要なコミュニケーションがとれなくなることもあります。
 便利な機器が増えれば増えるほど、リアルに対面する機会が減り、必要以上に誤解と不安が増えているのかもしれません。

 仕事をするだけでなく生きていく上で、適切な距離感でまっすぐ向き合うことは大切です。
 知識やスキルを教える(教えてもらう)前にまっすぐ向いているかどうか確認することも必要ですね。

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憧れ、リスペクトとの距離感?
<ヒューマナイズ通信 2014.04.02掲載 一部修正>

 各地で入社式のニュースが流れています。
 いつの時代でも新しい仲間に加わると、一段と勢いがつく感じがします。
 入社する側は気づいていないかもしれませんが、新しく入ってくる人の存在は、それだけで新たなエネルギーを注入してくれます。
 新しい風を大事にしたいですね。

 新しい風として期待したい若手の方々に「憧れの人は?」と聞くと「○○です」と回答が戻ってきます。
 次に「じゃあ○○のような人を目指しているんだ?」と聞くと「はい、そうなるのは無理だと思いますが、努力したいです…」という感じで戻ってきます。
 普通の会話ですが、ひっかかるのは「無理」という言葉が謙遜ではなく、憧れてはいるがそうなれないという感覚で聞こえることです。
 もっと言えば憧れと自分は別物という印象を受けることがよくあります。

 もう一つ似たような言葉で「リスペクト」があります。
 同年代や近い年代に対して「リスペクトする」という表現を使うことが多いようですが、純粋に相手に対して尊敬やすごいと思っている一方で、「自分と違って、あの人は…」という意味合いを感じることが多々あります。

 憧れ、リスペクトしながら、そこに壁があるというか、必要以上に客観視して、同一化できていない人が増えているような感じがします。
 それが悪いわけではありませんが、同時にもう少し突き詰めて自分が本当に「なりたいもの」や「目指したいこと」を探ったり、表現することに向かわせる場も必要です。
 表現が少ないのは、そういう場面を必要以上に削ぎ落としてきた結果かもしれません。

 もっと素直に自分自身の可能性を信じて、大きな憧れと、それを目指す上での直近の(身近な)モデル両方がもって欲しいですね。

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