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【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】  <バックナンバー 2015年4月-6月>

2015年4月から6月のバックナンバーです!


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現場の声を!と言う前に
<ヒューマナイズ通信 2015.06.17掲載 一部修正>

 先日、ある企業のパートの方にインタビューしていた際に下記のような話が出ました。
 「この職場で長く・安心して働くために、私たちは上手くやっていくことはできますが、この職場を良くすることはできません。」

 これは「パートの戦力化を強化したい」と、ここ数年様々な取り組みをしていた企業から、思うように戦力化が進まないために、一度現場を調査して欲しいと依頼を受け、現場の方にインタビューしていた時に出てきた話です。

 人手・人材不足に悩んでいる企業では、様々な雇用形態を準備しながら、どうオペレーションしていくかが課題になっています。

 雇用形態に関係なく現場の意見を大事にしたい、パートの方にも意見を出して欲しい…そんな話題もよく出ます。

 しかし「現場の声を」と言いながら、なかなか現場の声が上がってこない職場もたくさんあります。
 声が上がってこない職場の多くは、声が出ないのではなくて、声を出すことに不安や恐れがあることがほとんどです。
 権限や責任が伴わず、極端な場合は丸投げになっていることもあります。
 「現場の声を」と旗を振るだけで、現場に押し付けている、無意識に依存していることもあります。

 前述の「うまくやっていくことはできるけど、良くすることはできない」と言うように、言いたくても言えない人間関係があったり、意見を出せと言われても、出せない・出したくない職場環境があったりします。

 「意見を出せ、意見を反映させろ」と言われても、意見を出す前と出した後がどうなのかが見えなければ、やはり上手くいきません。
 それぞれの雇用形態に応じた安心感を提供することも必要ですね。

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ポジティブよりもナチュラルに!
<ヒューマナイズ通信 2015.06.03掲載 一部修正>

 最近「ポジティブに考えるって大事ですよね?」と質問されることがありました。
 一般的に?考えると、ネガティブに考えるよりもポジティブに物事を捉えた方がいいのかもしれません。

 よくコップに入った水で例えられますが、コップに水が半分入っている状態を見て、水が半分あると思うか(ある部分に着目するか)、水が半分無いと思うか(ない部分に着目するか)、どちらに着目しているかという話があります。
 たしかにポジティブに考えた方が、発想が広がっていく感じはありますが、正直なところ、個人的にはどっちでもいいと思っています。

 ポジティブ・ネガティブに関わらず、二者択一的な選択が好まれる場面がよくあります。
 どちらかが良くて、どちらかが悪いという構図は非常にわかりやすいものですが、実際はそれほど単純に分かれるものではないと言えます。

 前述の「ポジティブに考えるって大事ですよね?」という質問には、自然にそう捉えているなら問題ありませんが、何でもポジティブに捉えよう言うのは、無理があるのではないでしょうか。
 自分の気持ちとは裏腹に無理やりポジティブに置き換えて、ストレスが溜まるようであれば窮屈ですね。

 ポジティブ・ネガティブよりも、“ナチュラルかどうか”という方が、個人的にはより大切だと感じます。
 ポジティブ・ネガティブを意識するよりも、普通に、自然に捉えているか?
 今の状況や状態を冷静に観ながら、「今ポジティブだな」とか「最近ネガティブだな」と内省できる人は安定感があります。

 「ポジティブでなければいけない」、「ポジティブでありたい」というのも、すんなりその世界に入れる人にはそれでいいと思いますが、ネガティブな私にはハードルが高いですね(笑)。
 もっと普通に!人も場も、より力を引き出しやすくなるためには、自然体、リラックスした状態でありたいですね。

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理念経営の二つのタイプ?
<ヒューマナイズ通信 2015.05.20掲載 一部修正>

 色々な組織を見ていると元気や活気がある組織の一因として想いや考えが浸透していることが挙げられます。
 よく理念経営と言われますが、実際経営者の想いや考えが浸透している組織は、現場でも迷いが少なく、活気がある印象を受けます。

 個人的には理念経営にも二つの系統?タイプ?があると考えています。
 一つは、理念浸透が、「トップダウン、上下、縦」と言うタイプと、もう一つは、「トップダウンでもなく、ネットワーク、横」と言うタイプです。

 従来は、縦(トップダウン)型が多かったような気がします。
 経営者を中心とした強いリーダーシップのもと、経営に対する信念・想いを組織に浸透させるようなイメージです。
 そこで働く従業員の方々も、経営者の考え方に共感し、一緒になって頑張ろうという雰囲気が滲み出ています。
 従業員の方に「いい会社ですね、会社のこと好きですか?」と聞くと、「ありがとうございます、好きです!」と元気よく返事が返ってきます。
 全てではありませんが、縦型が強い組織は脆さもあります。
 経営者の考えに共感している時は、強力なパワーが発揮されますが、少し綻びが生じると、機能しなくなることもあります。

 一方、横(ネットワーク)型は、従業員と企業(経営者)の関係性がある意味対等な雰囲気があります。
 従業員の方に「いい会社でね、会社のこと好きですか?」と聞くと、「そうですか?確かに良い所もありますけど、悪い所もありますよ。でも自分にとっては働きやすく、そういう意味ではいい会社ですよ」と落ち着いた感じで返事が返ってきます。
 必要以上に縛られず、良い所も悪い所も認めながら、自分の居場所を感じているのは、安定的な力強さを感じます。
 ただし、安定した状態になるまでに一定の時間、積み重ねが必要です。

 企業に限らず発展途上の組織においては、縦で作ったものを横に展開していくことが必要ではないでしょうか。
 対等な関係を作り出すのは、難しいイメージがあるかもしれませんが、シンプルな(大事にすることを真摯に大事にしていく)ことを重ねていくことに尽きますね。

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筋肉痛と組織運営
<ヒューマナイズ通信 2015.05.07掲載 一部修正>

 連休中に体を動かしていると、かなりの?筋肉痛になりました。
 改めて日頃の運動不足を痛感しました。

 年々筋肉痛が出てくるタイミングが遅くなっていような気がしますが、筋肉痛は何故発生するのかといったメカニズムについては意外と解明されていません(これだけ身近なのに、医学的に解明されていないとは、スゴイですね(笑))

 治療方法として、アイシング、ストレッチ、マッサージ、風呂に入る、栄養を補給する等、様々な方法が思い浮かびますが、どれも必ず効果があるというものでもありません。 場合によっては、逆効果になることもあります。

 いずれにしても筋肉痛は、筋肉の損傷を修復しているプロセスで発生するものなので、早く治すためには修復プロセスを加速させることが必要です。
 勿論そもそも損傷しないような予防も大切です。
 修復の基本は、血行を良くすることだと言えますが、併せて修復を待つ、待つことで自然治癒力を高めることも大切です。

 筋肉痛は、日頃我々が目の当たりにしている様々な組織と重なって見えます。
 組織もどこかに負荷がかかり過ぎると痛みを発生します、多くの場合はすぐにではなく遅れて発生します。
 痛みに悩まないようにするためには、負荷がかかっても損傷が少なくなるような予防も大切です。
 問題が発生した場合には、血行を良くしながら自然治癒力を高めることも必要です。

 痛みが長引く、大きくなるのは、血行が悪く、自然治癒力が発揮されにくい仕組みになっているのかもしれません。

 血行を良くする、自然治癒力を高めることは、皆さんの周りではどんなイメージでしょうか?

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どこにエネルギーを注ぐのか?
<ヒューマナイズ通信 2015.04.22掲載 一部修正>

 今年も就職(採用)活動が、活発な時期になってきました。

 リクルートスーツの学生の近くにいると、色々な話が聞こえてきます。
 先日も、学生と社会人の先輩?らしき人が会話していました。
 盗み聞きするつもりはありませんでしたが、先輩と思われる方が「周囲に文句を言われないように、好きなようにやればいい」とアドバイスしていました。

 その後、二人で色々話していましたが、最後にアドバイスを受けていた学生が「わかりました、好きなようにやってみます。周囲にとやかく言われないように…」と話していました。
 何となく先輩のアドバイスと意味合いが違って聞こえましたが、やり方・進め方に正解があるわけでもないので、それぞれの捉え方でいいのかなと思って聞いていました。

 個人的には、「好きなようにやればいい」だけですね(笑)。
 「他人に文句?言われないように」は捉え方で、文句を“言われないように”したい人もいれば、文句を“言われても”したい人もいます。
 「周囲に反対されてもやりたいことをやる」という選択もあれば、「周囲にできるだけ応援してもらう形でやりたいことをやる」という選択肢もあります。
 良い悪いではなく、何を優先するのか選び方の問題です。

 本当にたくさんの選択肢があって、あとは個々人がどこにエネルギーを注ぐのか?選択の問題です。
 どこにエネルギーを注ぐと、充実感・納得感が高くなるのか?…少しずつ掘り当てる感じではないでしょうか。
 少なくとも多少は掘ってみないと当てられないですね。

 選択には悩みは不安もつきものですが、できるだけたくさんのエネルギーが発揮されることを願いたいですね。

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有無よりも過不足を考える
<ヒューマナイズ通信 2015.04.08掲載 一部修正>

 福岡を訪れた方から「福岡は活気がありますね、元気ですね。」とよく言われます。
 確かに、国家戦略特区の指定、博多駅を中心とした再開発、着実に増える人口などを見ると、前述のように活気がある、元気があると言われるのも何となく?わかります。

 しかし個人的には、さらに二極化が進んでいると感じています。
 元気がある(ように見える)ところと元気を失っているところが併存している感じです。
 人口の増減に関しても、都道府県単位では、福岡県は人口が増えていますが、福岡県への人口増加(流入)が加速すればするほど、福岡県外の人口減少(流出)が加速しています。
 同様に福岡県内でも福岡市都市圏の人口増加(流入)が加速すればするほど福岡市都市圏外の人口減少(流出)が加速しています。

 全体の人口減少が進む中では、流出が終わると当然流入も終わってしまいます。
 どこかで長期的な視点や持続的な視点を持たなければ、ただ単に終了のスピードを上げているだけかもしれません。
 よく「福岡××」というタイトルのものを見かけますが、そこで言われる福岡がどこを指しているのかよくわからないことがあります。
 どの単位で観るのか?そういう視点を見失うと、危うい感じがします。

 最近、様々な場面で「サイズ」が話題になります。
 サイズとは、時間、スペース、エリア、人数、等、大きさやボリュームのことを指しています。
 ビジネスや組織運営を図るために、目標とするターゲットや投入する資源が適切なサイズかどうかを再検討する場面が増えています。
 環境や状況が変われば、当然どのサイズで考えるかが重要になります。
 サイズで考えると、少し足りない、余っているために、先に進めない、進む判断がし難いという話題が増えています。

 当然目標とするサイズが変われば、サイズにあった方法(ツール、手段)の選択が必要になります。
 これからは様々な場面で、有無を考えるよりも過不足を考える場面が増えるのではないでしょうか。
 サイズや過不足を考えることで新たなチャンスや可能性も見えてきますね。

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