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【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】  <バックナンバー 2015年1月-3月>


2015年1月から3月のバックナンバーです!


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先輩の背中?
<ヒューマナイズ通信 2015.03.18掲載 一部修正>

 先日『プロフェッショナル・ファシリテーター~どんな修羅場も切り抜ける6つの流儀~』の翻訳者である佐々木薫さんによる「STANDING IN THE FIRE」というトレーニングを受けました。
 ファシリテーターにとっていちばん大事な「あり方」を見つめるワークショップでしたが、たくさん学ぶことがありました。

 最初に刺激を受けたのは、自分自身に対する「何が私の仕事/役割であり、何が私の仕事/役割ではないか?」という問いでした。
 個人的な感想ですが、正直、自分の仕事・役割を考える機会、もしくは考えさせられる機会は多いと言えますが、逆に自分の仕事・役割ではないものを、自ら問う機会は少ないなぁと感じました。
 改めて、「~ではないもの」を考えると「~である」ものがまだまだはっきりしていない感じも受けました。
 逆にそのあたりがはっきりすると、エッジが効いてきたり、輪郭がはっきりするような印象を受けました。

 自分の仕事・役割のレンジ(範囲)を「ここからここまで」と示すのは勇気がいることです。
 「ここから」や「ここまで」をあいまいにする・はっきりさせないことで、逃れている部分があるのかも…そんなことを考えていました。
 自分自身の立ち位置を明確にするためには、言葉通りですが自問自答することが必要だと言えます。

 少し話は変わりますが、先日新入社員研修の打ち合わせをしていた時に、先輩社員の背中が均一化・同質化しているのでは、という話題が出ました。
 本来は、様々な先輩の背中を見ることで、新しく入る人・後から続く人は何かを感じ取って育っていくものです。
 しかし、最近は何となく先輩の背中が同質化・均一化している感じで、そのことが学ぶ機会を減らしているのではないかと言う内容でした。

 人の数だけ背中の雰囲気が異なるようにするためには、それぞれの立ち方、佇まいが必要だと言えます。
 何を均一化・同質化して、何を均一化・同質化しないのか、そのあり方もそれぞれだと言えますが、少なくとも自分の意見や想いは大切にしたいですね。

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ここでもいいかな…という覚悟
<ヒューマナイズ通信 2015.03.04掲載 一部修正>

 いよいよ?ようやく?採用(就職)活動が解禁になりました。
 倫理憲章の変更など注目が集まる一年でもあります。
 「今年は…」と毎年言われますが、学生にとっては、昨年や来年と比較しても仕方がないので、これも巡り合わせと思って、前向きに取り組んで欲しいですね。

 就職や転職を考える人から、時々「覚悟」の必要性について相談されることがあります。
 就職や転職、何かを選択する時には「覚悟」が必要になることもありますが、前向きに(明るく)就職・転職活動している人とそうでない人では、覚悟の捉え方が少し異なっているように感じます。

 具体的には、就職先を選ぶ際に、前向きな人は「ここでもいいかな」と言った感じの覚悟の人が多いようです。
 逆に、悲壮感漂う人は「ここしかない」という覚悟を求める傾向が強い感じです。

 もっと言えば、「ここしかない」と思えるよう場を求めて、時間がかかり、決めきれなかったり、少しでも気になる点や悪い点があると躊躇したり、表現が適切ではないかもしれませんが「疑い深い就職活動」をしている人が多い感じです。
 やはり疑い深い、欠点ばかりに目が行く、合っていないところを探すような減点主義の活動をしていると良い情報まで見過ごしてしまうこともあります。

 就職や転職を慎重に進めることは大切で、そのことを否定するつもりはありません。
 しかし、未来は不確実なのも事実で、良いもしくは悪いと思った目の前の企業(組織)が将来も同じかどうかはわかりません。
 益々これまでの延長線上で予測を立てることが難しくなっています。

 「先が読めないけど、ここでもいいかな」という感覚で意志決定できる、相手に委ねることができる人は、採用側から見ると芯の強さを感じます。
 ある程度の変化・変動を自然に受入れ、柔軟に適応しようとする“しなやかさ”は魅力的ですね。

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活き活きとした笑顔でいる時間を増やそう
<ヒューマナイズ通信 2015.02.18掲載 一部修正>

 先日、一般社団法人福岡中小企業経営者協会主催のイベントで、「地元の同期」を作るという趣旨で農業体験やスポーツ体験(ブラインドサッカー)のお手伝いをさせていただきました。

 参加者の元気な笑顔が見ていると、それだけで明るい気持ちになります。
 しかし、お互いに打ち解けて日頃の悩みの内容を聞いていると、その元気な笑顔をどれだけ出しているのか、ちょっと心配な場面もありました。

 少し話は変わりますが、これから就職活動をしようとしている学生から「社会人としてやるべきこと、大事なことは何だと思いますか?」質問されることがありました。
 その問いに対して、明確な答えを持っているわけではありませんが、個人的な考えとしては、自分の持つ力を発揮する(発揮することに真摯に取り組む)ことだと考えています。
 フルに発揮するのは難しいにしても、少しでも発揮しようする取り組みは尊いことです。
 社会人に限ったことではありませんが、チームや社会に貢献する源泉や自己責任を果たすことの源泉は「自分の持つ力を発揮すること、発揮することに取り組むこと」だと考えています。
 当たり前ですが、力を発揮する(発揮することに取り組む)人が多い組織は、やはり強固です。

 そのためには、力を発揮する(発揮しやすい)環境を作り、見つけることも必要です。
 ネットワークを拡げていく、つながりを深めていく・強めていく等、与えられた(置かれた)環境で不足しているのであれば、環境を変える取り組みも必要です。

 前述の元気な笑顔と言うことであれば、元気な笑顔でいる(活き活きとした表情でいる)時間を増やしていくことが必要です。
 かかわる人が増えれば増えるほど、自分だけでコントロールできるものではなくなりますが、自分一人ではコントロールできないという前提に立った上で、いかに活き活きとした表情でいる時間・空間を作るかということに、積極的にチャレンジして欲しいですね。


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一人ひとりが強くなる
<ヒューマナイズ通信 2015.02.04掲載 一部修正>

 先日、採用や要員を考える会議の中で「もっと一人ひとりが強くなる必要がある」という話題で盛り上がっていました。
 特に集団が本来の目的とは違った方向に進んでいるような場面で、しっかりと違うと言えるような人材が必要だという内容でした。

 一人ひとりが強くなると言うのは、協調性も必要だが自分の意見をしっかり持つという意味合いです。
 しっかり持つと言うと主張が強い・はっきりしているイメージがあるかもしれませんが、相手の意見を聞きながら自分の意見を冷静に説明できるという感じです。
 いずれにしても、協調性に関しては素地がある人の割合が多い一方で、個々の強さ(芯がある強さ)と言う点では、弱くなっているのでは…そんな話題が出ていました。

 しかし、言われるほど強さはなくなっているのでしょうか?
 比較する対象にもよりますが、個人的には強さを出しにくくなっているように捉えています。
 個々の意見が無いわけではなく、出してない方が多いのではないでしょうか。
 それは会社に入ってからというだけでなく、もっと小さい頃からもあるよう感じます。

 出さない(出せない)理由や背景も様々だと思いますが、集団や組織を運営する側から考えると、個々が本来持つ意見をどう引き出すかというアプローチが必要です。
 採用や育成も、無いことや不足していることを前提に、採る・教える・身に付けるという手段が選ばれることがほとんどですが、今一度本当に無いのかを振り返る必要があります。

 微力であることと無力は大きく異なります。
 微力な状態のものに目を向けることも必要です。
 一人ひとりが強くなる、個を発揮することは、人が限られている(いく)中で、益々重要なテーマですね。

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苦手なことを活用する
<ヒューマナイズ通信 2015.01.21掲載 一部修正>

 先日、奈良で行われたフォーラムに参加した際に法隆寺に立ち寄りました。
 存在感がすごいですね、その場にいるだけで感動してました。

 さて、様々な企業・組織で働く人を観察?していると、この人「仕事できる!」と感じる人材がいます。
 そんな印象を与える人材に共通することの一つとして「苦手なこと・不足していることをはっきり言える」ことが挙げられます。
 もう少し言えば、苦手なことや不足していることを公言することを通して、周りと上手くコミュニケーションを取って、関係を作っています(弱みではなく苦手・不足という感じですね)。

 通常、苦手なことや足りないと感じることをはっきり言うことは、抵抗があるのかもしれません(内容にもよりますが…)。
 他者から低く評価されるのでは…と考え、苦手なことや足りないことについては触れたがらない人もいます。
 また当たり前かもしれませんが、苦手なことよりも得意なことを中心に話すことが多いと言えます。

 しかし、周囲との関係作りが上手い方は、苦手なことや足りないことを活用して、周りの人が自分のフィールドに入ってくるようにスペースを空けている感じです。
 相乗効果という表現がありますが、本当にその通りだと感じる瞬間があります。

 「苦手なこと・不足していることをはっきり言う」のは、不平不満やネガティブなことを吐き出せと言うことではありません。
 周囲からの協力を得やすくするためには、自分と他者の見方が一致する必要があります。
 自分も苦手だと感じているし、周囲も苦手だと認めている、両者の感覚が一致した時に協力が生まれやすいと言えます。
 逆に、自分が苦手だと思っても、周囲が認めていなければ、協力行動は起こり難いと言えます。

 「仕事ができる!」と思う人の周囲は、上司部下や先輩後輩など関係なく、手伝っている人たちが活き活きとしています。
 恐らく手伝っている周囲の人たちも、自らの存在価値を感じながら動いているのではないでしょうか。
 そんな関係づくりを増やせるといいですね。

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手をかけすぎず、自分と向き合う機会を!
<ヒューマナイズ通信 2015.01.07掲載 一部修正>

 今年の弊社のテーマは「巡合と機縁」。
 巡合は、巡り合わせ・巡り合い、機縁は、ヒトの持つ機(資質・能力)と様々な縁(つながり、きっかけ)を活かすことです。
 今まで以上に、巡合と機縁によって、新しい可能性に出会うことを楽しみたいと考えています。
 同時に、我々が巡合と機縁を生み出す存在でありたいですね。

 一昨年位から、組織開発の仕事で従業員の方々の面談や対話の場づくりを行う機会が増えました。
 個の単位でも組織の単位でも、力を発揮している、言い換えれば目前の課題に“思い切り”ぶつかることができているところは、そこに安心感、居場所感のようなものがあります。
 多少失敗しても、その場で認められるような雰囲気があります。

 逆に、力を出せない、出しにくいところでは、何とも表現しにくい「畏れ」のようなものが存在し、踏み出すことよりも身構えることに圧倒的に多くの時間を割いています。
 根が深いのは、何を畏れているのかについても、はっきりしないと言ったこともあります。

 畏れというと、危険にさらされているイメージを想像するかもしれませんが様々です。
 一見危険とは全く関係なく、その場に順応しているように見えても、実際は孤立感を抱えている、そんなケースも増えています。
 例えば、場の雰囲気を読む、周りと調和を図ることは大切なことですが、過度に合わせることを意識すると、結局、自分のやりたかったことや優先したかったことがわからなくなった、見えなくなったという悩みも増えています。

 見た目はそこにいるけど、本当はいない、そんな悩みが増えています。
 ちょっとした悩みが徐々に蓄積され、動きを制限するようなおもりになっていることもあります。
 その場合は、丁寧に不安を解いていくことも必要です。

 いつの時代においても新たな可能性を生み出すためには、主体的・能動的な行動が必要です。
 そのためには、畏れを払拭し、安心して取り組める、精神的な居場所づくりが必要です。
 そういう環境づくりを今まで以上に意識的に取り組むことが必要かもしれません。

 ただ本来は、あまり手をかけずに、ごく自然に主体的・能動的行動が起こることが理想です。
 手をかけすぎず…そのためには、もっとフラットに自分に向き合える機会が必要です。
 そういう機会づくりに取り組みたいですね。

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