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ヨルシカのマイナー曲
私がヨルシカに出会ったのは2019年頃、友人がカラオケで「ヒッチコック」を歌った時だった。当時はまだアルバム「エルマ」がリリースされた直後だったような気がする。その後、「花に亡霊」〜「春泥棒」の間くらいが一番熱がこもっていた時期かな。そのため私の一番好きなアルバムは「盗作」である。2021〜2023年はコロナが落ち着き始めて、ライブに行けるようになった。「前世」、「盗作」、「月光再演」、「前世再演」、「月と猫のダンス」と参加した。「月猫再演」は受験の関係で参加できなかったけど。その間「後書き」にも入ったし、アルバムも買った。「幻燈」は一人暮らし部屋に持ってきたはいいものの、サイズがデカくて置き場所に困っている笑。そろそろにわかと呼ばれないであろうそんな私が、ここでは世間的に知名度が低い名曲をいくつか紹介していこうと思う。
1、「冬眠」
雨の上がる校庭で 昨日の花火を思い出した
あの時の君のぼうとした顔、
風にまた夏の匂いがする
秋になって 冬になって
長い眠りについた後に
雲に乗って 風に乗って
遠くに行こうよ ここじゃ報われないよ
いきなり個人的に「声」と並ぶ、あまり知られていない曲「冬眠」。だけど、「生まれ変わり」というヨルシカのコンセプトを表している結構重要な曲だと思う。タイトルは冬の曲なんだけど、まあ夏の匂いがする。個人的には2番と3番の間が好きで、穏やかな曲調の中での叫びがすごく心揺さぶられる。「負け犬にアンコールはいらない」に収録されていて、生まれ変わりを否定するような曲から始まりこの曲で終わるというのは、n-bunaさんの遊び心?が感じられるよね。
2、「夜紛い」
人生ごとマシンガン、 消し飛ばしてもっと
心臓すら攫って ねぇ、さよなら一言で
悲しいことを消したい
嬉しいことも消したい
心を消したい
君に一つでいい、 ただ穴を開けたい
この曲の好きな部分は、一番とサビの間のギターがすごくかっこいいところ。この曲もそうだけど、「だから僕は音楽をやめた」に収録されている曲は全体的に激しくて、私は聞くのに結構体力がいる。その中でもこの曲はシンプルなかっこよさが際立っているように思う。ライブの演出も粋なので、「月光再演」のDVDを持っている人はぜひ見てみてください。
3、「雨晴るる」
歌え 人生は君だ ずっと君だ
全部君だ 藍の色だ
言葉になろうと残った思い出だけが
遠い群青を染めた
もっと書きたい ずっと冷めない愛の歌を
君のいない夏がまた来る
自分の中で今熱いおしゃれな曲。「エルマ」を聴き始めた当初はこの曲はそんなに印象に残っていなかった。ただライブに参加して印象がガラリと変わった。こんなにも歌詞が悲痛だったとは!ヨルシカは自己否定の曲が多いんだけど、この曲はすごく他人に縋っているのがいいよね。暫く聞いていなかったのに、大学生になって思い出したかのように時々聞いている、「エルマ」というアルバムを再確認する曲なんだよな。
4、「逃亡」
温い夜 誘蛾灯の日暮 鼻歌 軒先の風鈴
坂道を下りた向こう側 祭り屋台の憧憬
夜が近づくまで今日は歩いてみようよ
上を向いて歩いた 花が夜空に咲いてる
私の中で夏の夜といえばこの曲というぐらい好きな曲。特に引用した部分はテンポが良く、聴いていて気持ちがいい。盗作おじさんが幼年期を回想しているため、「夜行」とか「花に亡霊」とすごく親和性がある。「盗作」ライブの朗読部分はこの曲を元にしている感じがする。ライブの百日紅演出は今でも覚えているくらい良かった。「盗作」アルバムはダークで完成度が高くて、今でも一番好きです。
5、「パドドゥ」
優しい風の音が頬を撫でる
雲間鮮やか、揺れ花菖蒲
この場所を僕らは覚えてる
立ちくらみ、不格好
風に流されて腰を下ろす原
夏草は肌に擦れるまま
思い出の中に貴方はいる
「幻燈」の中でも一番好き。「いさな」とか「夏の肖像」とかも好きだけど。ヨルシカの今までにないような気持ちのいい曲調だよね。suisさんが夏草は肌に擦れるままのところで最後伸ばすのが好きです。歌詞全体として、不格好とか情けないとか、そういうありのままの姿で暮らしていた子供時代を懐かしんでいる。アルバム「幻燈」はそういった繊細な喪失感が随所に感じられるのがいいところだよな。持ってない人は聞けないのが残念だけど。
という感じで5つのアルバムから一曲ずつ選んでみました。初期と今じゃ曲調も歌い方も全然違うのが面白いよね。コラムの内容的に、n-bunaさんは狙ってやっているっぽいですが笑。ここまで約2000字という長い駄文を最後まで読んでいただきありがとうございました。ちなみに僕は「春泥棒」が1番好きです。
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