お腹が弱いと祭りを楽しみきれない

お腹が弱いんです。
なんか食べたらすぐにお腹痛くなります。

お祭りで屋台の食べ物食べたりすると高確率でお腹を下すので、すぐにどこかのトイレに駆け込めるようなるべく屋台が並んでるエリアの出口付近で食べるようにします。

屋台エリア中腹でお腹痛くなったら最悪です。
人混みで全然前に進めないし、周りが楽しそうなのに自分はなんでこんなピンチなんやろか、とメンタルも同時にやられてしまいます。

できれば祭りの屋台のフォーメーションも、食べ物系は出口付近にして、真ん中あたりは、お面とか金魚すくいとか、食べられないもので埋めて欲しい。
もしくは、真ん中あたりに「薬局」の屋台出して欲しいです。

正露丸とかバファリンとか、痛みを取り除いてくれるような薬中心に。

ただ、ひと瓶とか一箱で売るのではなく、「3錠」とか、大人一回分単位で売って欲しいです。
その祭りの間だけ乗り切れればいいので。

薬局の屋台は、正露丸の瓶が置いてるのではなく、裸の正露丸が一斗缶に大量に入っていて、そこに屋台のおっさんがレンゲを突っ込んで「はい3錠ね」とか言って渡してきそうですね。

「はい！そこのお兄さんお腹押さえてるね！
はいどうだ！正露丸3錠！300円！」

みたいに。

祭りで価格がバカ高騰してても、300円で祭り楽しめるなら、ピンチ度合いによっては買ってしまいそうです。

「はい！正露丸2錠ね！あっとお兄さん！そのまま正露丸飲んじゃうの！？水で流したくない！？
はいよ！コップ一杯の水、200円！」

ピンチ度合いによっては、むしろ「ワンコインで水もついてくるの！？」とラッキーぐらいに思ってしまいます。

「はいよ！キンキンに冷えた水！でもお兄さん、キンキンに冷えた水で結局お腹冷やしちゃうんじゃない？どう！？プラス500円で、その水をぬるま湯に変えることできるけど！？」

もちろん払いますよね。
正露丸一回飲むだけで1000円使ってしまうことになりましたが。

薬局が無理なら、射的の的に、プラモデルとかに混じって正露丸とかビオフェルミンの瓶が置いて欲しいです。

「はい！5発で500円！あっ！お兄さん、ビオフェルミン狙ってるね！お腹痛いの！？お腹痛いよね！？汗すごいもんね！？
さあ、お兄さんの限界がくるか、それとも撃ち落とすのが先か！」

勝手に実況とかされながら。

「お兄さん、残念！ビオフェルミン取れず！5発終わっちゃったけど、このまま終われないよね！？
お腹痛いままだもんね！？どうする！？再チャレンジする！？
じゃあ、お兄さんがあと5000円出したら、倒れやすいように、ビオフェルミンの瓶の底に貼ってた両面テープ剥がしちゃうよ！」

聞き捨てならないことを言った気がしても、ピンチの度合いによっては、払ってしまいそうです。

でも、射的はまだ的を狙えるだけましです。

くじ引きの三等あたりに正露丸とかあったらさらに地獄です。

ピンチの度合いによってはストイックくじ引きの幕開けです。

二等で巨大ぬいぐるみを当てても、そいつを抱えながら、「もういっちょ！」と三等が出るまでくじを引き続けなければなりません。

そうなると、「ストイックくじ引きしてるやばいおっさんかおる」という噂を聞きつけて、子供達も集まってきます。

ただ、子供達にはお腹痛いことバレたくないので、
「一等出るまでやめんからな」
とあくまで、一等を出したいやつのスタンスで、くじをひくことになります。

そうなったら、三等の正露丸が当たっても、油断できません。

子供達が
「一等出して！一等出して！」
とキラキラした目で見てくるので、
「いっちゃいまーす！！」
と、謎の続投をしなければなりません。

なんならカッコつけて、
「てゆうか、三等のこれなに？
正露丸なんかいらんわ、欲しい子おるかー」
とか太っ腹ぶって言ってしまいそうです。

もちろん、本当にあげるわけではありません。
「いらんわそんなん！それより、ぬいぐるみちょうだいや！」
「なんや、誰もいらんのやったら俺が飲むか」
とナチュラルに自分が飲む流れを作るつもりで聞きます。

けどそんな時に、奥の方で青白い顔した少年がゆっくり手を上げて、
「ください」
とか言ってきたらどうしましょう。

そいつを殴って走って逃げるしかありませんよね。

色々考えましたが、やっぱりお腹が弱いと薬を屋台で売られても、あまり祭りを楽しめない気がします。

お腹弱くない人で楽しんでください。

お腹弱い人は、覚悟を持って臨んでください。

僕は、遠くで祭囃子を聞きながら、家でじっとしときます。

#エッセイ #コラム #随筆 #お腹弱い