見出し画像

【REG】Debt basis基本の考え方

  • S Corp.の株主のbasisは①Stock basisと②Debt basisから成る

  1. Stock basis=初期拠出額(Cash/Property/FMV of service)+S Corp.の当期利益ーS Corp.の当期損失+追加拠出額ーS Corp.からの分配額

  2. Debt basis=株主から会社へ行った貸付額 

※株主がS Corp.に対して貸付を行った場合、Stock basisを増加させる(⇄Partnershipでは、Stock/Debtの区別なく一律Stock basisを増加させていたため注意が必要)


  • S Corp.における損失控除ルール

S Corp.で損失が発生した場合:
ステップ①:まずはStock basisを減算
ステップ②:次いでDebt basisを減算

翌期以降にS Corp.で利益が発生した場合:
ステップ①:まずはDebt basisを回復
ステップ②:次いでStock basisを増加


  • Recourse liability(納税者が個人的に債務保証を負う債務)

株主のTax basis=Stock basis:影響なし+Debt basis:増加
株主のAt risk basis=Stock basis:影響なし+Debt basis:影響なし


  • Non-recourse liability(納税者が個人的に債務保証を負わない債務)

株主のTax basis=Stock basis:影響なし+Debt basis:増加
株主のAt risk basis=Stock basis:影響なし+Debt basis:影響なし



【例題】
2001年:株主AはS Corp.に対しStock basis40Kを有し、Recourse liability20Kを負うローンを実行した
2002年:S Corp.は、株主Aの持分に対し90Kの当期損失を計上
2003年:S Corp.は、株主Aの持分に対し80Kの当期利益を計上

(2001年)
株主Aのbasis=Stock basis:40K+Debt basis:20K=60K

(2002年)
株主AのStock basis=40Kー40K=0
株主AのDebt basis=20Kー20K=0 ※basisは0以下にはなり得ないため
→ここで控除できなかった損失の残り30Kは無期限に繰り越される

(2003年)
株主AのDebt basis=0+20K=20K ※当初のbasisまで回復
株主AのStock basis=0+60Kー30K=30K ※当期利益を加算した後、前期から繰り越された損失を減算

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?