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【ミッキー(その2)】(この作品は2014年に書き、2022年に加筆したものです)

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 知り合いのドッグライフカウンセラーの方にもこのことを相談しました。すると、「これを食べないと、次にもっと美味しいものが出てくると思い、餌を食べないのでは。こういう場合は、餌を与えて30分経っても食べないようであれば、餌を下げてあげないようにする。そうすることにより、もうこれ以上美味しいものが出てこないことがわかり、食べるようになる」とアドバイスをくれました。

 実際にこのことを実践しました。しかし、ミッキーはいつまでも食べようとしません。こうなると、ミッキーと私の持久戦です。今までも何匹かの犬を飼ってきましたが、ミッキーのように餌を食べてくれなかった犬はいなかったために、このミッキーと私の持久戦の勝負になりました。どうしても、私の方が負け、ミッキーに色々な缶詰を買ってきて食べさせてしまいました。これも最初は食べますが、直に飽きてしまうのか、食べなくなりました。

 本当にミッキーのわがままで餌を食べないのかという疑問は、いつも心の片隅に持っていました。

 そんな折、HPの動物病院の口コミサイトを見ました。市内のある動物病院がそのサイトの口コミランキングの上位に入ってました。

 私はその上位の動物病院に行くことにしました。診察室に入り、診察台にミッキーを載せ、触診でミッキーの身体を診、およそ5分程度。獣医から告げられたのは、「尿道に少し腫れものができているために、食欲がないんだろう」ということでした。私はどうすれば再び食欲が出るかと聞くと、「去勢しその腫れものを取れば元気になりますよ」という回答が戻ってきました。

 私は疑心暗鬼のまま獣医の指示通りに去勢手術を行うことにしました。手術の翌日からそれまでが嘘のように、餌を与えるとすぐにたいらげるようになりました。

 ミッキーの様子を診、半年以上も通院していた動物病院の診断の見立てはなんだっただろうとつくづく思いました。多分転院しなかったら、今でも食欲不振のままか、もう死んでいるかのどちらかだろうと思います。

やはり、人間も動物も良い病院で見てもらわないといけないなと思いました。今は餌箱をミッキーの前に持って行くだけで「早く食わせろ」というばかりに吠え、5分もしないうちに綺麗にたいらげます。

  現在行っている動物病院は、以前行っていた動物病院のように耳や眼などこちらが頼んでもいないところは診ませんし、とても安価で診てくれるので、大助かりです。

 動物の治療費は高いです。最近はペット保険もありますが、ペット保険に入るよりも、普段から十分に健康管理に力を注いでいきたいものです。また、どこの動物病院が良いかをネットや口コミなどで調べる必要があります。

 食欲不振の症状を治してくださった獣医は、専門が腫瘍です。だから、触診だけで前立腺の腫れものが見つかったのだと思います。
                      (前へ)              (次回に続く)


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