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【ミッキー(その1)】(この作品は2014年に書き、2022年に加筆したものです)

 我が家には今年で14歳を迎えていると思われるパピヨンがいました。名前はミッキーです。別に僕がディズニーランドのミッキーマウスが好きでこの名を付けたわけではありません。

 私は出産時にへその緒が首に巻きついてしまったため、十分に脳に酸素が行き届かず、それが後遺症となり、私の言葉は少しお酒を飲み酔った人のようにうまく呂律が回らず、正確に発音ができません。つまり、言語障害があるということです。そのため、ミッキーに名前を付ける際に発音しやすく短い名前が良いということでこの名前にしました。


 ブリーダーから生後2ヶ月になった時点で、我が家にやってきました。我が家に来た当日、それまで母親と一緒にいたため、ホームシックになり、夜母犬のことを思い出して鳴くのではないかと心配しましたが、すぐに我が家の家族にも慣れ、夜ゲージの中で寝かしても別段鳴くことなく、大人しくそこで寝てくれました。そういう意味からすると、大変手のかからない仔犬でした。

我が家に来て10ヶ月ほど経過した時点で、急に食が細くなりました。それまで食べていた餌の量に半分、否3分の1しか食べなくなりました。動物病院に連れて行き、薬を処方され、それを飲ますと、2、3日は普通に食べてくれるのですが、それを過ぎると、また食欲不振になり、再び動物病院に行く有様です。そこでチューブに入った栄養補助薬を与えるようにと言われ、そのようにしました。そこの動物病院は市内にある獣医科の大学病院と連携していると待合室に表示していたので、万が一のことがあれば、その大学病院で診てもらえると思い半年ほど通いました。

しかも、この動物病院では食欲不振の症状だけを診るのではなく、耳や眼などもこちらが頼んでいないのに診ます。そして、それ診察料金もしっかりととるため、一回の診察料金が5千円以上も掛かってしまいました。

                          (次回に続く)


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