レントより遅く（La plus que lente(Valse)）

次回の原稿に書くネタとしてメモ。

冨田恵一がキリンジをフューチャーした稀代のエロソング「乳房の勾配」の歌い出しの音型（冒頭の「身体だけさ」に当たる部分）は、きっと何かのオマージュなんだろうなと長年考えていたのだが、

このあいだ公園でサンソン・フランソワが弾くドビュッシーを聴いていて、これは「レントより遅く」のメロディの冒頭の5音から取っているのではないかと思い当たった。

「レントより遅く」は変ト長調（♭5つ）だから、最初のメロディは移動ドで「ソーラー・・・シーレシーレシレシレシーシー」と表記される。最初の5音は「ソラシレシ」だ。

冨田恵一は、ドビュッシーを聴いていたと思う。でなければ、ジェリー・マリガンのジャズヴァージョンかもしれない。こちらを聴くと、ああなるほど「乳房の勾配」だと分かる人もいるだろうか。

それにしても、ドビュッシーは虚心で聴けば聴くほど革新的だ。ちなみに、「レントより遅く」の詳細は以前書いたのでリンクを張っておく。

追記：このネタは次の記事になりました。

くさやの干物とドビュッシー：DANRO（ダンロ）：ひとりを楽しむメディア