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ドラマで日本語「いやが上でも」 ~なつぞら

ドラマを観ていて、おや?と思った言葉を拾ってみました。 今回はNHK朝ドラ「なつぞら」から~。

「これからは いやが上でも テレビの時代になる」

昭和30年代後半、テレビが普及し始め、娯楽が移り変わる時代の転換期。 新しく吹き替えの仕事の会社を作ろうとしている咲太郎の話を聞いて発せられたセリフです。

さて、この「いやが上でも」の「いや」 どんな漢字を書くでしょうか~~? 1 否   2 弥   3 嫌      

答えは 2 弥

「弥(いや)」には 事柄や状態がだんだんはなはだしくなるさま(大辞林) を表す意味があるんですね。
「いやが上でも」は なお、その上に、いっそう・・・という意味になります。    

ただ、わたしはこのドラマのセリフを聞いて、一瞬 『いやが応でも』の間違いでは? と思いました。
「否が応でも」と書いて 否でも応でも、承知でも不承知でも、どうしても、なにが なんでも・・・という意味です。

時代の変化が、意に染まない、気にいらないと思っていても、どうしてもテレビの時代になっていってしまう・・・というニュアンスなら「否が応でも」になるんじゃないかな、と。

でも、この場面の前のセリフが 「放送局も増えて テレビは もう 一家に一台の時代になる」 と、テレビの時代が来ることを肯定しています。 咲太郎の新しい会社を応援する意味合いも込めています。 なのでやっぱり「いやが上でも」なんですね~。

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