日本語教室 ベトナム実習生の学び
こんにちは。たまです。 地域ボランティアの日本語教室の風景を綴っています。 今日の参加者は、ベトナム人実習生5名、中国人定住者3名。珍しくみんな女性でした。 実習生はみんな日本語検定のN4、N3を受けたいと意欲的。 それぞれにテキストや問題集を持って来ています。 先輩先生いわく「このくらいのレベルになると、自分で学習していけるので、わたしたちは時々、わからないところをチェックしたり説明したりする程度でいい」とのこと。 わたし「みんな熱心ですね~」 先輩先生「そうよ。N3とれば、給料が2倍になるもの。技能実習っていったって、持ち帰れる技能が身に付くわけじゃないでしょ。それよりN3とったほうが稼げるもの。実習生の出国前研修で教えたり、通訳もできるようになるし。みんな必死よ~」 はあ~、そうなんですね~! みんなのやる気に応えられるように、わたしもJLPT対策の勉強しないと! ベトナム人のひとりが、発音をチェックしてほしいということで、マンツーマンで対応しました。ここ最近、「みん日」の教案準備ばかりしていたので、突然の発音チェックにあたふた。音声案件は検定試験の勉強以来です(^ ^;) 彼女の場合、「ツ」の発音が「チュ」になってしまう。 あ~、この発音の直し方、教科書にあったよな~と、記憶を探りながら、発音練習。「ス」のあとに「ツ」を発音するとわかりやすい、ということに気づいたのはよかったものの、そこから先がつまづいてしまう・・。「ツクエ(机)」は言えても「ツウヤク(通訳)」が言えない。「セイカツ(生活)」も難しい。 家に帰ってすぐに音声の教科書を見直しました。「ス」から「ツ」への変換練習の方法、今度機会があったらやってもらおう。 それから「ユ」の発音。これは「イユ」になってしまうのを練習。 また、拍がとれずに「中央通り」が「チュオドリ」になってしまう。 もう頭の中で音声メソッドを検索しまくりながら対応していました。 あまり口の練習ばかりしていると疲れてくるので、ときどき漢字の書き方の練習など挟みながら、そんなこんなであっという間の2時間でした。 さて、学習後のお茶タイムにこんなことがありました。 教室に、JLPT聴解対策の問題集があり、ベトナム人のAさんがそれを自分でも買いたいと申し出ました。 それに対して先輩先生が「買えば700円、コピーすれば300円。もったいないからコピーにしたら?」と。 まあ、先生にしたら、少しでも節約させてあげたいという親心ですよね。 でも、本はコピーできても、付属のCDについては、Aさんはパソコンがないのでダウンロードできない。CDプレーヤーは持っているというので、ダビングすればいいけれど、先生はそれがどういうことかよくわからないらしく、話がすすまない。さらに、Aさんは先生の言うことがあまり聴き取れず、「買いたい」と意志表明するばかり。それで先生は「それじゃ本屋に行って、あれば買ってきますし、なければ取り寄せてもらいます。2~3週間かかるかもしれないですけど、いいですか?」 そこまで聞いて、わたしは思わず「Amazonで買ったら?」と口出ししてしまいました。 するとそれを聞いたベトナム人のBさんが「わたしがAmazonで買ってAさんに渡します」と。 そのあとはAさんとBさんのやりとりになりました。 先輩先生の、できるだけ節約させてあげたい、お金を使わせずに勉強させてあげたい、という気持ちはわかります・・・。 でも、Bさんは自分でネットで本を買ってどんどん勉強しているとのこと。やる気がある人はお金を払ってでも勉強したいと思っている・・・。その気持ちを拾ってあげたいとひそかに思ったことでした。
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