日本語教室に来る外国人たち
こんにちは。たまです。 地域のボランティアが運営する日本語教室に参加して1ヶ月。だんだん、この教室に来る外国人の様子がわかってきました。 今回はそんな外国人たちから垣間見える地元の外国人事情について書いてみます。
教室で出会う外国人
地域の日本語教室でわたしが出会ったのは、以下のような人たちです。 ・日本人と結婚した定住者(中国人) ・本国から呼び寄せられた子ども(中国人、フィリピン人) (母親が本国に子どもを残して来日し、日本人と結婚して、そのあと、子どもを呼び寄せるというパターン) ・企業の技能実習生(ベトナム人) ・ALT(英語指導助手)(ニュージーランド人) 小さな日本語教室ですが、日本で暮らす外国人には、さまざまな背景や事情があることがリアルにわかる場です。 そして、この地域ならではの特徴もわかります。 地元には日本語学校や専門学校がないので、留学生はいません。報道されているようなバイト漬け留学生問題は身近ではありません。 別の問題点として、外国人の子どもが義務教育の対象になっていないことから、学校に通っていない「不就学」の子どもが少なからずいる様子です。おそらく市ではまだその実態は把握していないと思われます。今後その問題に焦点が当たって、日本語教育の整備がされていくと必要があるでしょう。 日本人と結婚した定住者と、子どもたちは、これからずっと日本で暮らしていくわけだから、日本語はもちろん、文化、風習などいろいろな面でサポートが必要だと痛感しました。 日本語教室での学習については、それぞれの属性(年齢、出身国、仕事、学習目的など)によって、教材や学習方法など違ってくるはずですが、ボランティアではそこまで細かい対応はできない状況です。 教材は「みんなの日本語」なら、だいたいみんな持っているのでそれをやっている。先輩先生も「教えにくいんだけど」と言いながら使っている、という感じらしいです。
地元で暮らす外国人のデータ
地元の新聞によると、市内に住民登録のある外国人は ・中国人(43%) ・フィリピン人(21%) ・ブラジル人(15%) ・ベトナム人(8%) 在留資格別では ・永住者50% ・技能実習17% ・定住者12%。 となっています。 アジア系が8割を占め、永住・定住者が6割以上という現況です。 日本語教室に来る外国人もまさにこのような割合です。 中国人が多いのは、この地域には満蒙開拓団の帰国者が多いという事情があります。 近年、ベトナム人の技能実習生が増えている傾向があるのだそうです。 実習生の滞在期間は、数ヶ月~数年とまちまちのようです。 あと、日本語教室では出会ったことがないけれど、街で出会う外国人には ・タイ料理店で働くタイ人 ・インド料理店で働くネパール人 ・日系ブラジル人 などがいます。 それぞれ、お国のネットワークがあるようで、お互いに助け合いながら生活しているように見えます。
日本語の先生として
そんな現況で、日本語教師としてどんなふうに関わっていけるのか、働くことができるのか、日々模索しています。 教材ひとつとっても、対象によって選び方が違ってきます。 定住者なら生活に必要な日本語。 子どもなら学校で学ぶために必要な日本語。 実習生なら職場や仕事で役に立つ日本語。 学習環境も、行政や企業の意識次第。 地域の日本語教室をボランティア任せでやっていくのか。 学校に日本語を教える専任の教師を導入するのか。 企業が実習生の日本語学習のためにお金を出すのか。 おそらく、国内の地方都市は、似たような状況を抱えているのでしょうか。 地元のこともまだまだわからないことばかりですが、情報収集を続けていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?