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母の日に言葉を贈る

私の母はよく笑う人で、パワフルな人だ。65歳を過ぎてもまだ仕事に出かけ、休みの日もせっせと出かけ、じっとしていない。昔ディズニーランドに行った時、当時1歳半の息子のお昼寝のためにホテルに戻ろうと言ったら、「ほんならわたし、日暮里に生地見に行ってくるわ!」と出かけていき、2時間後ほくほくした顔で帰ってきた。くらいにはパワフルな人だ。


なんでそこまで、というのは、やや暗い生い立ちに由来しているのかもしれない。ギャンブル狂いの父親に苦労させられたことや、母親を助けてあげたい一心で過ごしてきたこと、いろんな苦労話を彼女から2万回は聞かされた。もうお念仏なのかなってくらい聞かされた(そのおかげもあって、わたし自身も波乱万丈ライフを送ってきたのだけど、それはまた別のおはなし)。

その影響なのか、感情を言葉に置き換えるのが非常にへたくそ。そしてなぜか、お花がキライ。もらっても嬉しくないんだって。お花。きれいなのにね。

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でも。言葉にはせずとも、誰よりも動く。実家の家族は私も含めてなんだか入院しがちなメンバーなんだけど、入院中ほぼ毎日顔を見に来てくれる。せっせとせっせと通う。薬の副作用で何も食べられなくて、ひどい吐き気で死にそうになっていた時に、背中をさすってくれたやや分厚い手の感じ、あの感じが「私のおかあさん」を作ってる気がする。

何をするにも反対せず、見守ってくれて、笑って送り出してくれて。失敗してしょんぼりしても、笑って「まぁいいやん」とうなずいてくれる母。

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お花をあげても喜ばないので、今年は絵本を贈ることにした。言葉少なに語りかけ、寄り添ってくれる絵本。私の小さい頃の思い出に、絵本は一切出てこない。読み聞かせなんかしてもらったこともなかった。そんな余裕なかったんだと思う。だから、今から。お母さんとの思い出のコンテンツを増やすことにした。来年も、そうするような気がしてる。

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きっと母から感想は来ないと思う。昔はそれがもどかしく感じたけど、ありがとうの続きの言葉はもうなんとなく、わかる気がする。

おかあさんいつもありがとう

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