見出し画像

ミゲルとジョルディの素晴らしいニッポン蹴球~2023年天皇杯決勝~

ミゲル(M):オラ ジョルディ。元気?
ジョルディ(J):オラ ミゲル。フェリス アニョ ヌエボ(明けましておめでとう)
M:おいおい、まだクリスマスも来てないぜ。
J:おや、そうかい。日本では国王杯は正月のイベントだっていうからさ。
M:天皇杯っちゅうんだよ日本では。昔は元旦に決勝やってたけど、最近は12月なんだよ。随分前からね。しかし手の込んだジョークだなぁ・・・。まぁでも君の大好きな川崎が優勝してよかったじゃない?

J:優勝に値しないね。あんな試合やってたんじゃ。「日本のバルサ」の名が廃るね。
M:確かに細谷・山田の2トップにアンカーの橘田へのパスコースを消されて、それでもパス通すとダブルボランチがすげぇプレスかけてクシャクシャにされて。さすがの川崎もショートパスつないでポゼッションっていう展開はできなかったね。
J:以前は同じことされてもプレスをかいくぐって前に運べたんだけどね。相手の側からすると「わかってても回される」みたいな。
M:そうだなぁ・・・。そういうパス回しの中心にいた田中や守田は海外行っちゃったし、大島はベンチにも入らなかったし。怪我なんだろうな・・・。
J:家長もさすがに衰えたしね。チェンジオブペースはできるけど、一人で局面をひっくり返すことはあんまりできなくなったね。
M:以前は驚異の体幹とハンドオフで悠々とボールキープしてたけど、決勝では体寄せられてスクリーニングでキープするのがやっとだったもんな。
J:ほとんど柏にペース握られて・・・。

M:でも、細谷は上手くなったね。テクニックというよりは動き出すタイミングが良くなった。これまでは狙うスペースや動くコースは良いんだけど自分のタイミングで動き出すもんだから味方が合わせられなくてほとんどパスが出てこなかったのに。
J:そうだね。動き出すタイミングが良くなるとボールホルダーの視野に入り易くなってパスが出てくるんだろうね。
M:2-3回あったかな?細谷の決定機。そのうち1回でも決めてりゃ試合は終わってたね。
J:さすが鄭成龍。フィードとかは下手くそで「モダンじゃない」っていわれるけどああいう場面では頼りになるね。元京都の上福元にポジション取られてたけど、面目一新ってところかな。

M:難しいニホンゴ知ってるね。ところで元京都といえば柏の小屋松は良かったね。攻守に渋い玄人受けするプレーぶり。
J:あぁ、サッカー界の小田和正ね。
M:似てるかぁ・・・? まぁオデコの辺りはそうかもな。でも、この試合、GK除けば印象に残ったのは柏の選手ばかり。あ、ゴミスは例外。明らかにチームに馴染んでなかったのにヘッド一発で目立ってた。そのあとPK外して笑ってたけど。
J:ああいうのをワルメダチっていうんだろうね。ニホンゴでは。

M:でもどうすんだろうな?来期の川崎は。レアンドロ・ダミアンもシミッチも出ていくみたいな噂だし。
J:もう風間メソッドが体に染みついてる選手ってあんまり残ってないね。いっそ出てった選手を呼び戻せばいいんじゃないの。三苫とか守田みたいな代表組は難しいかもしれないけど、三好とか長谷川とか奈良とか・・・。結構いるでしょ?みんな集めて風間さんに総監督になってもらって。「相手に矢印を出させれば30センチあればスペースになるんだ!」ってね。何言ってんだか日本人でもわからんらしいけど。
M:天皇杯じゃなくて川崎フロンターレ再建案みたいなハナシになってきた。そろそろオアトガヨロシイヨウデ・・・。■

(この対談はフィクションです。筆者の思いは色濃く反映されておりますが・・・。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?