見出し画像

【HUGノート】子どもの興味に寄り添うことの重要性

こんにちは、HUG for ALLのあゆ(スタッフ兼HUGメンバー)です。

今回は、小学校低学年のりなちゃん(仮名)とのオンラインでの「まなびクエスト」の一コマをご紹介します。

▼「怒った顔」のピットインカードの理由は?

まなびクエストでは、クエストに参加する子どもたちの気持ちに寄り添えるよう、まずピットインカード(さまざまな表情のうさぎが描かれたカード)を使って「今日の気持ち」を共有し合います。
そして、りなちゃんは毎回このピットインカード選びの時に、「怒った顔」のカードを選びます。嫌なことがあったのかな、あまりクエストに乗り気ではないのかな…と、いつも心配していたのですが、今日やっと理由が判明しました!

「どうしてこのカードを選んだの?」という質問に、『かっこいいから!』との回答。
初めて出てきた答えに、驚きながら、「かっこいいのが好きなんだね」と相槌を打つと、『プリキュアは嫌い、仮面ライダーが好き』とりなちゃんの口数が多くなってきます。
そして最終的には、”怒った顔のウサギは、仮面ライダーギーツに似ていて、一番かっこいいから選んでいた”ということがわかりました。

想像もしていなかったりなちゃんの想いにびっくり。でも、それ以上に、想いをしっかり伝えてくれたうれしさを、担当クエストフレンド一同を感じた瞬間でした。

「しりとり」が発展して苦手な国語も克服!

ピットインカードで自分の好きなもの紹介をしたりなちゃんは、意気揚々と今度は『引き算をやりたい!』と教えてくれました。10までの足し算・引き算が入った「けいさんしりとり」に挑戦すると、すごい勢いで解いていきます。ミスなしの全問正解!

この「しりとり」というゲーム形式が気に入った様子だったので、りなちゃんが少し苦手な国語で「しりとり」にも挑戦してみることにしました。すると、すんなり苦手なひらがなにも挑戦!プリントをすんなり2枚こなすほどの集中力で取り組みました。

さらに…!
「しりとり」が本当に楽しかったようで、『ピットインカードでしりとりをやりたい!』との新しい遊びの提案も。ピットインカードの気持ちをりなちゃんが言語化し、しりとりとしてつなげていくだけでなく、言語化した感情をひらがな練習の一環としてノートに書き取ったりする遊びが始まりました。

おこってる→るんるんなかよし→しあわせ→しょぼしょぼ・・・

これまで、国語は嫌いと言ってなかなか取り組まなかったりなちゃんですが、自身が楽しいと感じられるゲームをきっかけに、ひらがなやカタカナにこんなに積極的に向き合うことができるんだと、改めて、子どもの興味に寄り添うことの重要性を感じました。

クエストフレンドの名前を呼んでくれた…!!!!

そして、ゲームの途中にうれしい出来事が起こりました。
ピットインカードの「おこりんぼう」を書き取り中…、「おこりんぼう」の中に、クエストフレンドのこりんさんがいることに気づいたりなちゃん。
「こりんさんがいる…」とぽつり。
今までクエストフレンドの名前を呼ぶことがなかったりなちゃんが初めてフレンドの名前を呼んでくれた瞬間でした!その後、そのほかのフレンドの「こゆき」や「あゆ」の名前もノートに書き出してくれました!!

1歩ずつの信頼関係の構築ではありますが、回を重ね、関係を深めていくことで、子どもたちが”しゃべっても大丈夫な人”、”少し自分のことを伝えても受け止めてくれる人”と、私たちに心を開いてくれることを本当にうれしく感じます。

HUG for ALLでは、子ども一人を複数のクエストフレンドが継続して見守る担当制をとっており、子どもの好き・得意を長期的に見取り伴走できる大人の存在を大切にしたいと思っています。個々の時間を一緒に楽しみながら、さらにその活動を通して、子どもの力を深め・広げることがクエストフレンドの役割。子どもたちがこの時間楽しむことに加え、クエストフレンド自身も楽しむことで、この時間の価値が何倍にも重要な意味を持ってくるのだと実感しています。

これからも子どもたち、そしてクエストフレンドの関係性を大切にしながら、「まなびクエスト」を実施していきます。引き続きHUG for ALLの活動を見守っていただけるとうれしいです。どうぞよろしくお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?