「魔法使いの女の子」製作裏話 #2
魔女
ふっと魔法使いのことを思い出した。女の子を主人公にするなら魔女だ。でもその魔女が一人前じゃない方が面白いだろうなぁ。
その時思い出したのが、テッサリアの魔女ことアグラオニケだ、星空についても好きなので彼女のことを知っていた。魔女というよりも天文学者だ。古代ギリシャ時代、テッサリア 地方で天文学に精通していた。そのときに月食を予言して当てたらしい。天文学は数学なので法則がわかれば計算である程度求められる。この時期にそんなものが学問として存在していており、実際使われていたというのは驚きだ。
後の世の人はアグラオニケのことを月を引き摺り下ろした魔女だというようになり、アリストパネスの喜劇の「雲」に「テッサリア の魔女を雇ってさ、夜のうちにお月さん外してとってしまうことにしたらどうだろう」なんてのが出てくる。
まあ実際はどうあれ、月を隠してしまうぐらいの魔法を使える魔女であるならば大魔法使いと言っていいだろう。こんな大魔法使いに憧れる魔女見習いみたいなのが主人公がいいかなと思いつく。
恋と魔法
またまた10代の女の子を主人公にするならまず恋愛と進路というのは頭に浮かぶ。魔法使いの弟子のようなものだから、進路は魔女になることでいいだろう。この進路を恋愛をすることによって行けなくなったらどうだろう。というのが今回の物語の発想だ。
以前から恋愛というのは相手にかける魔法のようなものではないかと思っていた。相手に魅了されると、いつもの状態ではなくなる。心いっぱい頭いっぱいそれしか考えられなくなる。もうこれは魔法だけれど、それで人を好きにさせるのはなんか感じが悪い。
それならば恋愛することによって魔女側にペナルティーが来るのは面白いかも。と思い、みなが持っている恋愛のエネルギーで魔法を発動する魔女という設定ができあがる。当然恋愛をしたらそのエネルギーが魔法に行かないので、魔女ではなくなる。恋愛をしたらその資格を奪われるどこぞのアイドルグループみたいだ。
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