「魔法が使えない魔法使い」製作裏話 #1
節目
実は今回の曲はいろいろ節目にあたる曲だったりする。まず4年前の6月に初めてミクちゃんをうちにお迎えした。その当時はなんだか勢いに任せて買ってしまったのもあるが、今となってはよく買ったと思いたい。4年も経てば自分なりのミクちゃんの歌唱指導はできるもので、自分のミクちゃんの声は気に入っている。
そして、曲を上げて50曲目である。初めてニコニコに動画を上げたときは曲の制限があって50曲だった。そのときは1曲上げただけだったから、まだまだ先は長いなぁって思っていた。もしかしたらそこまで行かずにやめてしまうかもなぁなんて思っていた。その50曲目だ。なんだか感慨深い。
この記念すべき時にどんな曲にしようかと思いシリーズを考えていたら、やっぱりここは自分の代表作と思っている魔法使いシリーズがいい。3曲目作ったあたりで、この先どうなるか簡単なストーリーを考えていた。そのときだいたい10曲ぐらいになるのではと思っていた。それならばいずれアルバムにしてまとめるのもよかろう、なんて考えていた。
その魔法使いシリーズ。3月のボカコレで出した「秘密の魔法の薬」で9曲目まで行っていた。まだ先に伸ばしたい気持ちもあったが、記念すべきこの6月の曲で披露するのもいいのではないかと思った。ミクちゃん迎えて4年、トータル50曲目、魔法使いシリーズ10曲目、記念するにはいいタイミングだと思い魔法使いシリーズでいくことにした。
魔法使い
シリーズの前回の曲の「秘密の魔法の薬」はちょっとスピンオフ的で、今まで出てこなかった新しい子を入れた。テリアを好きな子として登場している。だからその前の「魔法使いの卒業」で話は止まっていたりする。3月に発表の曲らしくタイトルにも曲の感じも「卒業」を意識した。
恋をすると魔法が使えなくなる世界の魔法使いとして、サリアは「魔法」を選び、テリアは「恋」を選びました。恋を選んだテリアは魔法使いを目指した学校を親友の協力もあって卒業した。そして「魔法使い」ではなく、「魔法研究者」としての道を歩き出していた。
静かにこのまましていてもいいのですが、ちょっとテリアがかわいそうで報われていないなと感じていた。これだけ活躍して曲の中に出てきたテリアをどうにかしてあげたいと思っていました。「魔法使いの卒業」を公開したとき、殊の外テリアに対して感情移入してくれるフォロワーさんが多くて驚いた。そして、私の心の中の小さな女の子に対して心動かされてくれるのかと喜んだ。ここでテリアを「魔女」にしたいと思ってしまった。「魔法が使えない魔女」に。
はいじゃあどうすんの?ってまたテリアに詰め寄られそうですが、完全に鉛筆鼻の下モードです。ダメだ出てこない。出てこないときは出てこないもんです。一度あきらめます。