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「魔法が使えない魔法使い」製作裏話 #4

お話

さて、曲の雰囲気はできたしかし大元のお話ができていない。いったいどんな歌詞にしていいのかがわからなければどうしようもないのだ。今までの経験上、考えを寝かしてもあんまりいいものが出てきた試しがない。

ということで時間があるときに一気に考えることにした。こんなときは妄想スイッチオン、妄想ボリュームをギュイ~~ンとあげる。そうすると山で考えたメモと合わせたら出てきた。お話が出るときは書くスピードが追いつかないので、とっても汚い字で紙に書いている。

声を録音しながらやったりとかMacに直接打ち込んだりもしたけれどなんだかうまく行かない。思考が途切れるのだ。やっぱり紙と鉛筆が一番いい。けっこうな枚数書いた。さてこれを清書してこいこうと思って一度書いたお話は1万8千字。これはただただ長い。

そして全てを曲にしたと計算すると8番までで12分になります。そんな長い曲聴いたことない。第一アレンジはどうやるんだろう。ということで話のクライマックスは落つる星を落とすところ。そこからお話を崩さないでまとめた2番までと最後のラスサビ。

テンポを上げれば短くなるけれど、テンポはデフォルトの120でやりたい。なぜなら、曲を作り始めた時にテンポという概念がなかったので、120のテンポで90の曲とか作っていたのだ。そう小節にぴったりはまらないんです。それでもピアノロールで作ってイメージの曲に仕上げる。そんなことをしていたら5分を越えてしまった。

サムネが写真で、はじめにサビが来なくて、5分を越える曲。もう今の王道ボカロ曲では真逆をいく感じになってしまったが、これが私の曲だ。はっはっは~、もう開き直るしかない。聴いてくれる人だけ聴いてくれればいいじゃないか。(^^;)
一番初めは誰に聴かせるわけではなかったはずだ。でも聴いてくれた人には感謝しよう。それでいいじゃないか。

間奏

ここでどうしていいかわからないことがあった。2番の最後は星に向かって魔法を放つところで間奏に入る。いわばここは物語のクライマックスだ。いつも間奏というとちょっとお話のトーンが落ち着くことが多い。しかし間奏をまたいでCメロまで盛り上がっている。このミクちゃんに歌ってもらわない間奏も含めて場面を盛り上げることができるだろうかというところだ

シンセ も入れたかったけれど、ここはドラムとピアノに頑張ってもらうしかないなと判断。もうドラムは叩きまくったし、ピアノはジャンジャンいってもらった。参考にしたのはアップルループ。MIDIでできているので編集できるありがたい。初めのうちはなんだか変なものになっていたが、だんだん落ち着いて聴けるようになった。まあドラムも叩けないピアノも弾けないものが作ったものだから長い目で見てもらうことにしよう。

それで聴いていたらなんだか泣けてきた。これ自分がテリアだったら心穏やかに星を落とすことできただろうかと考えてしまった。テリアが自分自身で恋の道を選び魔法が使えなくなった。それでも世界のため魔法を放つ。自分自身の命を削って魔法を使い、みなの協力のもとになんとか落とすだけではかわいそうすぎる。お前それでも神なのか!創造神、なんとかしろ。


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