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「金木犀のかをり」制作裏話 #3

アレンジ

曲のメロとコードはある程度決まった、お話もなんとなく方向性が見えた。さてどんな曲にしようかと思った。「香りが香るような曲」ということでシンセのパッド系の音なんてどうだろう。といろいろ聴いてみることにした。

基本シンセサイザーはLogic付属のアルケミーやレトロシンセを使うことが多い。しかし思っていたのと違うこともあるので、他のシンセを導入できないかと考えた。まずはフリーでちょっと探してみようと思いみてみたのが、

・PODLSIKI

・TRIPLE CHEESE

・ZEBRALETTE


uheというメーカーのシンセサイザーです。なんだか名前が面白いのでつい目が止まってしまいました。有料のもあったのですが、まずはフリーで使わせてくれるというのでフリーのバージョンを使わせてもらいました。

ちょっとだけノブをいじったり、プリセットを選んでみたり、そんな事をやっているとあっという間に時間が経っていきます。一つだけではなく、色々なシンセのパッド系の音を聞いた。イメージに近いプリセットが見つかって、これだと思ったらまたイメージに近いのが出てくる。とりあえずと思いとっておくと、また出てくる。どんどん溜まってくる。シンセのプリセット地獄だ。

あまりにもたくさんありすぎて何を選んでいいかわからない。決められずに、どうしようか悩んで進まないということが何日も続く。あ〜時間がないときにどうしてこうかなぁ。ゆっくり選んでいる時間はないなぁ。少ない時間で合うやつを聞いてある程度絞る。

このパッド系の音って、重ねるといくらでも重ねられるんだよなぁ。重ねすぎがわからなくてどんどん重ねてしまう。リバーブをかけたりするともっと重ねられる。これではいけないと薄くしていくが、薄くなりすぎてしまう。重ねたり、薄くしたりを行ったり来たりしていた。

しかもこのパッド系の音、眠りを誘うので聞きながら何度も寝てしまっていました。マウスを握りながら寝たことも何度か。(^^;)
こんな効率悪い作曲しても良くないのはわかっているのだけれど、ここしか時間がないのだ。ヘロヘロになりながらも制作を続けているフォロワーさんのことを思い頑張ることにした。(^^)

ここら辺は好きじゃないとできないよなぁ。幸いなことにLogicをいじっていて辛いと思ったことはない。一つ一つ音を重ねていくと曲が豊かになっていく。その過程を見られるのは我々作っているものだけが味わえる特権なのだ。楽しいが辛い?いやいや、辛いが楽しいのだ。

花の時季

キンモクセイの花の時季は秋だ、ヒガンバナよりあとに咲く。朝晩少し涼しくなってきてたとはいえ、日中はまだまだ暑い。このままいくと花の時季がずれ込み、10月になってしまうかもしれない。もしかしたら10月発表の方が良かった?

しかしもう初めから曲を作り時間はない。このままキンモクセイの曲を作るしかないのだ。10月には10月のちょっと秋っぽい曲を出すのだろうから、キンモクセイと相まって秋を感じてくれるだろうと楽観的な考えをして進めることにした。

それにしても暑い時季にちょっと秋めいた曲を作るのは大変だ。しかし私には妄想…、いや想像力がある。秋の少し寒くなってときを思い出しながら曲を作ることにした。もう少し涼しいといいのだが。あと仕事も少し減らしてもらって、コーヒータイムをとって、甘いスイーツも添えて、のんびりしながら曲作りができたらいいのだが。

いかんいかん、無い時間の中汗をかきながら曲を進めることにした。秋にキンモクセイが咲いたとき、この曲を作るのが大変だったという事を思い出そう。そのために夏の今頑張るのだ。


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