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「夜空のひまわり」制作裏話 #2

曲調

6月の「冷たい雨」、7月の「ひまわりの夏」はどちらかというと静かな感じだった。久しぶりにドラムをたくさん叩きたいなと思っていたので、はじめからけっこう賑やかにした。気持ちがいい。

時間もないことだし、あまり奇をてらったコード進行ではなく、オーソドックスで攻めてみることにした。それに合うようなメロディーにしてのせてみると意外といい感じになった。これはすなおで優しい彼の感じが出ていていいかなと思った。ベースラインも素直にあまり変化がないけれど、感情を読み解く手助けになるようなラインを考えた。

サビの部分を考えていたときに裏でシンセ にメロディーのようなものを鳴らすのだけれど、それも思いついてしまい気に入ってしまった。どちらをサビにしてもいいなぁ、と思ってしまったので、悩んでしまった。やはりメロディーが決まらないと歌詞をのせられない。一旦保留、もう少し待つことにした。

1番のお話

歌詞の1番は男の子目線にしてみた。なんとなく彼女のことを好きなのだけれど彼女は別の人が好きというのを知っているので、自分から気持ちを打ち明けることはない。そうかえって彼女を困らせてしまうからだ。

それでも元気付けたいと思ってお祭りに誘ってみた。そうしたらまさかのOKが出る。これは喜んでしまったが、さて当日どうしようかというところまでは考えていなかった。さてどうしようと思っている間に待ち合わせ、街ゆく人がお祭りに向かう中彼女を待っている彼。心ここに在らずだ。

向こうの方から彼女がやってくるのがわかる。いつもと違う浴衣姿にどきりとする。浴衣姿かわいねと言いたいが、そんな器用さはない。彼女に好きな人がいるということは知っている。バレンタインデー好きな人にチョコを受け取ってもらえなかったのも知っている。

チョコで元気付けたように、彼女を元気付けたい。ときおりバカな話をして、彼女がクスリと笑う。もうそれだけで彼は幸せになれたので、たくさんしゃべる。自分が彼女の好きな人の代わりにはならないけれど、それでも笑ってもらえるのならいいと自分に言い聞かせていた。彼はまだ知らない。彼女が好きな人との恋に決着をつけて前に進もうとしていたことを。

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