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「魔法使いの決心」製作裏話 #3
「ライバル」テリア
一日一日と時間は過ぎる。一日中考えられるわけではない。曲作りに取れる時間は断片を合わせても何時間も取れるわけではない。Macの中のLogicを立ち上げても作業は進んでいない。というか進めない。そんな焦りを感じながらあと10日は切っていた。
そんな時は発想の転換。そういえば今回絡んでくるテリアの方はどうしようかと考えていた。そこで思いついたのが同じ魔法を失ったテリアならこのメロディーやコードにうまくのれるのではないかということだ。
「恋なんて…」と否定したテリアが恋に落ちて魔法を失ったのが前作「魔法使いのライバル」。この失いつつある魔法でなんとか未来を切り開こうとするだろう。おおっ、いろいろな案が湧いてきたし降りてきた。いいね!妄想エンジン始動だ!
悲しい話
テリアは恋に疎かったんだろうか。どんどん恋に落ちていく。サリアに比べてもそのスピードは上だ。もう本当に簡単な魔法しか使えなくなった。サリアのライバルでいることすらできなくなるぐらい落ち込む。
もともと社交的な方じゃなかったので、周りに魔法が使えないというのはバレていない。それがますます彼女をひとりにしていき、誰にも相談できないまま日に日に魔法の使えなくなっていく自分を見続けていた。
もうわずかしかない魔法でサリアに一矢報いようと魔法陣を描いて呪いをかけるが、それすらも叶わず一人落ち込む。サリアに当て付けるために彼に近づいたぐらいの恋の真似事、そんなに好きなわけではない。そう思おうとしても、魔法を発動しようとしたら嫌でも彼のことが気になり魔法がかからない。完全な魔力不足感じる。
努力家であり優等生なテリアにとってこんな屈辱的なことがあろうか。いやありはしません。とここまで読んでみて悲しい話だと思った。なんてひどい境遇だと思った。こんなひどい話を作るのはきっとひどいやつに違いない。
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