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「誘いたい」制作裏話 #3

アレンジ

さてアレンジの方です。とにかくかわいらしくしよう、かわいいふたりのイラストを描いてもらうためにも、かわいらしくしました。ゆっくりと伸び伸びと物語が進めばいいなと思ったので、BPM120ぐらい。

おしゃれな感じというよりも、素直な感じなので、トライアドである程度仕上げていく。素直でかわいらしいメロディーを思いつく。たぶんこれで大丈夫でしょう。あとはかわいらしい感じのキラキラシンセやエレピ で飾ってみた。あらかわいい。なんとなく自分もかわいらしいと思えるようになってきた。

まずは2番ぐらいまでかのこさんに送ってみました。この間1週間ぐらい。やればできるじゃん。でも自分の世界がうまく伝わったかなぁ。ちょっぴり心配。

ラスト

実はラストは悩んでいました。お姉ちゃんが気を利かせて、仕事だと言って彼にチケットを譲りました。でもお姉ちゃんが渡せるわけではありません。おたくちゃん自らが渡せるだろうか?「気づいて」で気づかれずに髪型まで変えたおたくちゃんです。この子が話しかけられるだろうか?どんな子かは、カクヨムの方に「気づいて」として小説化しています。(^^;)

こんな引っ込み思案なおたくちゃんにとってチケットを渡すというのは、完全に告白ではありませんか。これは無理だよなぁ。頑張るとは言っていたけれど無理だよなぁ。彼の方から話しかけるのにはもうひと展開必要になる。

何かいい案はないだろうか。今回はここできました鉛筆鼻の下モード。やっぱりここはおたくちゃんに頑張ってもらうしかないな。もう一度相談してみよう。

風「おたくちゃん、ちょっといい?」

お「何でしょうか?」

風「やっぱり彼を誘うのは厳しそう?」

お「はい、ちょっと…。」

風「でも彼と話したくない?」

お「話したいですよ…。」

風「じゃあ話さないと、勇気見せてくださいな。」

お「でもなかなかできるものではないです…。」

風「う〜ん、誰か背中押してあげて欲しいなぁ。」

お「推しですか?」

風「いや、背中押してもらう方。」

お「そっちでしたか。すいません神さま。」

風「推しに押してもらう…。」

お「なんかいい案浮かびました?」

風「ふっふっふ、名案が浮かびましたよ。」

お「大丈夫ですか? お手柔らかにお願いします…。」

ということで生まれたのが、”1、2、せーの!”です。推しに背中押してもらったら心強いではありませんか。もちろんこの推し、彼も推しているのですからきっと力になってくれるはず。ということでミクちゃんに推してもらいました。

もうおたくちゃんお心臓は飛び出さんばかりに速く打ち、喉はカラカラ。でもチケットを見つけてくれたおたくくんが教室から出ていこうとする。ここで言わないととあせる。力が入る。何とか声に出して言う。大きな声の上に裏返る。もう恥ずかしいさいっぱいです。

おたくくんが何も言わない沈黙の時間ができました。これ小説版の「話したい」の方には書きましたが、おたくくんが初めておたくちゃんに話しかけた時の沈黙と同じです。

この緊張を乗り越えて二人の世界を作って欲しいと思ったので、今回おたくちゃんにもこの緊張を体験してもらいました。ふたりでふたりの世界を作ってくれると嬉しいなと思ったんです。そのときおたくちゃんが言ったセリフも悩みました。

ちょっとトンチンカンなことを言っているけれど、おたくくんはそれに気づかない感じで進んでいくギリギリライン。そうそれが「もったいないから隣にいてくれると嬉しいな。」これ今回私の中では金星を上げたいぐらいのセリフなんです。(^^;)

ちょっと気になる異性にこんなセリフ言いますかね。そこはもう何か言わなくてはと焦っていたおたくちゃん。だれか行けないとチケットもったいない。しかも、お姉ちゃん行けないから一人で行くのはちょっと怖い。そこで出たセリフです。我ながらいいセリフでした。(^^) ちょっと焦ったおたくちゃんが言いそうなセリフです。(^^;)

そこからは彼が喜ぶ笑顔が見えておたくちゃんホッとする。やっぱり彼と話ができることを喜んだりこのまま彼とは縁を切りたくないと思ったのではないでしょうか。

一方、彼の方は自分が外れたイベントに行けることになり大喜びです。小説の方にも書きましたが、当たったらお父さんと行くはずになっていたので、とても行きたかったはずです。イベントへの愛をたくさん語っていたことでしょう。

彼からみたら、おたくちゃんは推しのことを気兼ねなく話せる人です。ここぞとばかりに満面の笑顔で早口でそのイベントの魅力を語っていたことでしょう。ちょっと押されるぐらいの勢いにおたくちゃんは呆気に取られていますが、でも全然嫌ではありません。

そこで初めの頃いろいろ気にしていたクラスの女の子の目はあるけれど、やっぱりおたくくんとの中を大切にしたいと思い、少し引っ込み思案がなくなっているのがいいなと思いそんな歌詞にしてみました。無意識に告白のあと思ったであろうみたいなニュアンスも残しておきました。

でもここでハッと気がつく。かのこさんはどう思うだろう。かのこさんのイメージ壊していたら申し訳ないなぁ。でも自分はこうですよ的に送って、ダメだったらまた考えよう。何せ私は創造神ですから。その割に悩んでいますけれど。(^^;)

つづく


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