水木しげる作品紹介その2

みなさんこんにちは!今日も水木しげる先生の漫画紹介です。
昨日はテレビくんでしたので今日はものすごい短い話

©️水木プロ

足跡の怪

を紹介していきたいと思います!
この作品は『週刊漫画天国』1966年5月13日号に掲載されたなんとたった8ページの漫画です!
実は私、足跡の怪は大好きな作品でよく読み直したりするんですけども…
なかなか怖い!
毎回読んだ後はゾーッとしちゃうんですよね。

では前置きが長くなるのでネタバレなしにあらすじを紹介していこうと思います!

あらすじ

信州の山奥に、人間が入ってはいけないと言い伝えられている山があった。
ある日東京から来た男二人はその立ち入り禁止の看板を壊したり、縄を外したり、その穴の中に立ちションをして去っていった。

それから2、3日が経ち、二人の体が次第に異変が起こる。それは恐怖と死の始まりであった…。


いやぁ…怖いですね…
触らぬ神に祟りなしってやつです。
しかもたった8ページでここまで濃い内容ができるのはさすが昭和の漫画家さんはすごい!

でもみなさん、この作品は実はアニメにもなっております。
そうです。ゲゲゲの鬼太郎にもこの怖い回が出てます。

1971年に放送した第二シリーズにも「足跡の怪」として放送しており、全シリーズの中で一番トラウマ回して名を馳せています。
そして2018年に放送した第六シリーズでも「霊障 足跡の怪」として放送しており、こちらは第二シリーズほどエグい表現はあまりないですがやはり怖く理不尽な回ですね。


【そもそも祟りとは何か?】

この作品で伝えたいことは
「無断に神聖なところに入っては行けない」や「大切なものを壊すと後で怖いぞ」と言うメッセージがあります。
でも現代の科学で生きている私たちからすれば山はただの山ですし、そこに神聖なものは果たしてあるのか?と疑問に思う方もいます。
もちろんその通りなのですが、これは私の見解でしかないですが
「自然=神様」と言う日本古来の宗教心から生まれた
のかなと思うんですよね。

他の話で言うと富山県のトラウマ怪談である
十六人谷」でも飛騨高山にある大きな杉の木を木こりたちが金儲けの目的で切り倒してしまい、最後は舌を全部抜かれて十六人の木こりたちが死んでしまったと言うか話がある通り、
自然に対して軽視したり、欲で自然を破壊することは神に背く行為であると言う解釈にもつながります。

日本はとにかく自然災害が多く、地震や火山、台風や洪水などどうしても人間が対処できない、しきれない事が神の怒りであり祟りであると解釈したのではないでしょうか。

皆さんが大好きなお祭りなども元はその自然への敬意や豊作を祈って出来上がった祭りですしね。
それを無くしたあと神の祟りとして疫病や飢饉が発生したなんて昔話もあるのですが、この足跡の怪も古来の昔話である「自然への敬意を忘れた人間」に対する戒めとして水木先生は書いたのかなと思っています。

近年はソーラーパネルによる森林伐採などが度々問題になっており、それらが原因で土砂災害なども起きたりします。
ある意味自然を軽視すると結果的に人間に帰ってくる。

今の私たちに最も必要な漫画なのかもしれませんねぇ…


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか
足跡の怪はたった8ページのため直ぐ読めちゃうのですがなかなか読み返す価値があると私は思ってます!
AmazonやAmazonプライム、そしてU-NEXTや本屋でも水木しげる全集を買えばその作品も読めちゃいます!


気になる方はぜひお買い求めください!
ではまた明日会いましょう!
明日は水木作品ではないですがお楽しみにしてください!

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