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50歳に近い人は、iDeCo (個人型確定拠出年金)を始めたほうがいい?

近年、iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリットについて、新聞やマネー誌等のメディアで採り上げられる機会が増えています。NISA(少額投資非課税制度)と比較されることも多いiDeCoですが、具体的にはどのような人がiDeCoを始めるべきなのでしょうか?

ここで、「タイトルは『50歳に近い』ではなく、『20歳に近い』の間違いでは?」と思った方もいるかもしれません。iDeCoの加入年齢は20歳からとなっており、長期運用による複利効果を考えれば、若いうちからiDeCoを始めたほうが、将来の資産総額も大きくなる可能性が高いと考えられます。

ただ、若い頃から高収入…という会社は、さほど多くありません。もちろん歩合制の営業職やコンサルタント、医者や商社マンなど、若くして高給が得られる職種もあるにはありますが、年齢(経験)と共に賃金が上がっていく給与体系を採り入れている会社のほうが一般的です。

また、20代で結婚し、30代で家のローンを組み、40代で子どもに学費を掛け…といった生活を想定した場合、人生の節目節目でまとまった支出が発生します。結婚式で数百万円、住宅ローンの頭金で数百万円、子どもの教育費で数百万円…親や祖父母からの贈与(資金援助)が期待できる人もいるかもしれませんが、多くの場合、金銭面で家計に余裕ができるのは50代に入ってからではないでしょうか。

仮に20歳からiDeCoを始めた場合、60歳までの40年間、拠出した資金が拘束されてしまいます。これが50歳からであれば、拘束期間はたったの10年です。加えて、20歳の頃よりも収入水準が上がっている可能性が高い分、所得控除のメリットを多く享受することができます。

もちろん共働きの夫婦など、資金的に余裕がある家庭であれば、若いうちからiDeCoを始めたほうが良いのでしょうが、数百万円程度の貯蓄ができてからiDeCoについて検討を始めたとしても、けっして遅くはありません。スタートの遅さ、それ自体が有利に働くこともあるのです。

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