ペースダウンを極める!!スローモーションランニング

ランニングには、何やら「速く走ることが良い」という偏見があるようだ。どうして人は皆、スピードばかりを追い求めるのだろう?速く走るというのは、たしかに瞬間的な達成感をもたらす。だが、私は声を大にして言いたい。ゆっくりと走ることにも、深遠なる美学があるのだと。

そこで私は「スローモーションランニング」という新たなランニングスタイルを提唱したい。もはやこれはランニングというより、「ペースダウンの極致」と言っても過言ではない。名付けて「ランニング瞑想法」だ。まずは一歩一歩、カタツムリのような速度で歩き出す。そして徐々に、歩みを止めずに足を前に出し続けることで、ランニングらしきものへと移行する。その際に重要なのは、まるで自分が時間の流れに逆らっているかのように感じることだ。歩くような速さではあるが、心の中では風を切っている感覚を味わってほしい。

スローモーションランニングの最大のメリットは、何と言っても「景色を楽しむ余裕があること」だ。速く走っているとき、あなたは本当に周りの美しさに気づいているだろうか?花が咲いていることに気づいたり、鳥のさえずりを聞いたりする余裕はあるだろうか?スローモーションランニングでは、すべての細部が見えるのだ。まるで一瞬一瞬がスローモーションで流れる映画のように。

また、この新たなランニングスタイルには、副次的な効果もある。周りのランナーたちからの視線だ。「あの人、走っているのか歩いているのか分からない」といった困惑の表情が周囲を席巻することだろう。しかし、その視線こそが、あなたの「ペースダウンの極意」を極めている証拠なのだ。

さらに、スローモーションランニングは身体にも優しい。速く走ると関節や筋肉に大きな負担がかかるが、スローモーションならその心配はない。疲れ果ててヘトヘトになることもなく、むしろ運動の後には軽やかさすら感じるだろう。「あれ?運動したのに全然疲れてない!」と、謎の爽快感が得られるのだ。

もちろん、スローモーションランニングには技術が必要だ。最初はどうしても周りの速いランナーたちに引きずられ、ついついペースを上げてしまうかもしれない。しかし、それを乗り越えた先にこそ、本物のスローモーションランニングが待っているのだ。あなたの意志力が試される瞬間である。

最終的に、このランニングスタイルは、心の平穏を追求する人々にこそ最適である。速さを競うことに疲れた人、日々の生活に追われる人、そういった人々がスローモーションランニングの世界に足を踏み入れることで、新たな境地が開けることだろう。たまには時間を忘れて、ゆっくりとしたリズムでランニングを楽しんでみるのも悪くない。自分の内なるリズムを感じながら、スローに、スローに、走ってみよう。

ランニングは速さだけじゃない。スローモーションランニングこそが、新時代のランニングの真骨頂なのだ!

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