5-3 イギリス編 長期滞在のディープな魅力 ベテランスペイン撮影コーディネーターのぶらり旅
6月14日 3日目 ケンブリッジ
今朝はアフガンパンに友人のお友達が作ったマーマレード。皮の食感、オレンジの苦さ、ジャムの甘さ共に絶妙な組み合わせ。日本のお母さん達の煮物のように、多分何度も作っていて達したさじ加減だと思う。南スペインの街路樹にはオレンジの木が植えられていて、実もなるが種が多くて味は酸っぱい。しかしこれがイギリスではセビリアのオレンジと呼ばれ、マーマレードになる。このオレンジはどこから来たのかな?
Mさんを訪問。今日はロンドンから孫が来ていてニコニコご機嫌な様子。やっぱりちゃんと分かっているんだ。彼は学生時代ケンブリッジ名物のパンティングという観光客が川から街並みを見るので有名な底の浅い長い船を漕ぐ学生たちを取りまとめるリーダーをしていた。子供の時はラガーで、とてもリーダーシップがあるそうだ。今は優しい立派な社会人。
シティーセンターに行く。
先日スーパーで今度還暦になる友人のためにカードを探していたら、友人がこの街でプリントしているすてきなカードを売っている所に連れて行ってくれた。Cambridge Imprintという会社の版画スタイルのすてきなコレクション。自分用にワニの絵のWell doneというカードを買う。これはイギリスらしい表現で、アメリカではGood job、よくやった。イギリス人は今でも何かの折にカードを送る。デジタル社会になったけれど、たまにこんなカードを受け取れたらきっとうれしい。
通りがかりにロイズ銀行の内装に目が止まり、入ってみる。後で調べたら1891年に建てられ、1935年にネオチューダー様式のオランダ・ルネッサンススタイルが加えられたそうで、タイルがとても美しい建物。スペインのモデルニズムとはまた違った美しさ。しばし見とれる。
ジーザスグリーンはシティセンターの11haのとても広い平らな草原の公園。天気が良ければピクニックをしたり、子供たちや犬が走り回り、大人たちも遊ぶ気持ちよい空間。今日から週末にかけてCambridge Prideのイベントが開催されるようで準備が進んでいる。一般の人たちにLGBTQをより理解してもらい、受け入れてもらおうとするイベントがヨーロッパでは頻繁に行われる。スペイン・マドリッドのフェスティバルは大規模なデモ行進も行われ、世界的に有名。マラガではトレモリノスが有名。私の友人には同性のカップルや、スペインでは2005年から合法になった同性者の婚姻をした夫婦など色んな人がいるが、社会ではまだまだ受け入れられないことが多いと言う。天気に恵まれますように。
今日のランチは手巻寿司。今ではヨーロッパの街のあちこちで寿司が売られるようになったが、海苔や酢飯のレベルが低いので、具は少なくても家で食べるのがおいしい。
午後は予防接種のため友人が猫のエイミーを専用リュックに背負って獣医さんに行く。エイミーは車の音が怖いし、病院に着いたら待合室に犬が何匹もいるわで、怒り顔。先生は大ベテランで、友人は前の猫の時からもう15年以上ここに通っている。彼はペット、奥さんは家畜担当、そこに姪御さんも加わったそうだ。エイミーはとても健康で長生きするよと褒められる。待合室には地元のアーティストが作ったかわいらしいぬいぐるみが。売上は動物の福祉を促進し保証する慈善団体RSPCA(英国王立動物協会)に全額寄付される、と書いてある。イギリスではチャリティがとても盛んだ。気軽に色んな運動を、色んな方法で支えられるというシステムが蔓延している所が素晴らしいと思う。
帰り道は横なぶりの雨。帰ってきたら、そのお詫びにと虹が掛かっていた。
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