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12日目スペイン・ポルトガル3,000kmのロードトリップ スペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅

12日目
まず車でビゴ空港まで移動。有料道路1,70€を使って約30km30分。11時50分着予定の飛行機は5分遅れで到着。この空港は初めてだが、とても小さい。到着便の電光掲示板はマドリッドとカナリアスからのみ。前に着いたカナリアスからの便は巡礼道を行く若者たちのグループが沢山いた。息子たちはマドリッドから来た。飛行時間は1時間10分。3人で往復180€のチケットがあったので来ることにしたそうだ。無事到着。

早速Airbnbで予約した宿に行く。15分ぐらいでビゴの造船所近くのマンションの一室に到着。大家さんは建物の一角でEstancoという公式の煙草屋を営む。建物は古いがきれいにしている2LDKで、バスタブのあるバスルーム2つつき。最近のマンションと違って広々として、収納スペースも広く孫は早速かくれんぼ。

昼食は2時に予約し、それまで時間があるので近くに朝食のものなどを買いに行く。市場に行ってみたがパッとしないので下のスーパーへ。買ったものを置いて徒歩でレストランBar Manoloに行く。ここはEさんに聞いたこの辺りの魚介類のお勧め店。平日だからかビールを飲む年配の男性が一人だけ。しかしこの方が話しかけてきて、「私はこの近所に住む者だが、この店は値段は安くないけれど、置いているものと調理は一流で、海外やスペインの遠くからも食べにくる素晴らしい店なのだ」と教えてくれる。益々お墨付きだ。
あさり、マテ貝、手長海老のフライ、マトウダイとスペアリブの炭焼きを頼む。手長海老のフライというのは初めて。とってもおいしいと店の人に言われた。
息子たちは夏休みの初日を、私は2021年3月から理不尽な理由で税金を支払うよう言ってきた税務署とのながーい戦いが遂に私の勝利で終わったのでそのお祝い。この件は一度解決したと思ったのもつかの間、再び続いて都合3年4か月も闘わなくてはならなかった。今度は本当に終わり。スペインの税務署は無実のこんな弱者にいちゃもんをつけるのではなく、ものすごい金額をごまかしている人達を取り締まって欲しい。弁護士には「よく諦めずに頑張った」、と褒められた。私は車なのでノンアルのビールだが息子は地元の白ワイン、孫も一緒に日本語で「乾杯!」と祝う。

大粒のあさり

まずはあさり。ドーンとフライパンが出てくる。トマトと玉ねぎで調理したあさり。貝はまだ食べない孫もこのソースは気に入って、ガリシアパンに浸してパクパク食べている。火の通し具合が絶妙。パンもとてもおいしい。次はマテ貝。息子が待っている間にマテ貝の映像を見せながら海の味がすると説明。孫は食べてみて、おいしいと言う。本当に甘く、やわらかくておいしい。

マテ貝

食べてる間に他の席にカップルが来て、お店の人が持ってきた生きている巨大なロブスターで米料理を注文していた。前菜にピミエントス・パドロンというガリシア特産の小さなピーマンの素揚げ。このピーマンは時々とても辛いのだが、天皇陛下がお好きで、以前Eさんがガリシア政府の方からなんとかこれを日本の陛下に食べさせられる方法はないかと相談されたとか。私と息子はピーマンが苦手なので食べられず残念。次は手長エビのフライ。揚げたてなので熱々で剥くのが大変。食べてみると、茹でたもののような水っぽさ、焼いたもののような香ばしさではなく、手長海老の味が殻の中に濃縮して詰め込まれた感じ。これはおいしい。嫁さんは剥くのが苦手なので剥いてあげる。私は甲殻類が大好きなので剥くのも得意。(笑)

丸ごとフライ

 間もなく炭火焼のスペアリブとフライドポテトが来る。孫はニコニコしながら二つペロッと食べる。私は魚を待ったが、息子と嫁さんは一緒に肉も食べていた。

スペアリブ

いよいよ巨大なSan Martiño マトウダイの炭焼きが来る。この魚はマラガ辺りではSan Pedroと呼ぶ。どちらにしても聖なるという意味のSanがつくだけあって、高級魚。さっと二枚に開いて、塩だけで香ばしく焼いたもの。身がしっかりしていて旨味と甘味があり、とても味が濃い。皮も香ばしく焼けていてとてもおいしい。付け合わせにフレッシュなサラダが一皿来た。

大きなマトウダイ

まずは息子たちに白身の大きな部分をとりわけ、私は縁側や頭の辺りを食べ始める。箸がないので食べるのが少し大変だが、ここはスペイン、手で食べても誰も驚かない。(笑)白身の四分の一を孫の夕飯用にテイクアウトして、大満足の豪華なランチ。おあいそはしめて175,40€。

宿に戻り、孫から誕生日プレゼントにリクエストされた万華鏡を組み立てる。ねじを外せば硝子盤の間に好きなものを挟んで楽しめるもの。各々少しシエスタ。

砂遊びにしばし熱中

5時過ぎから準備してここから車で10分の「突端ビーチ」という名のビーチに行く。駐車場にうまく停められ、そこからは歩いてビーチに下っていく。小さな砂浜が4箇所に分かれているがそこそこ人がいるので、私達は一番空いている奥のビーチに行く。コンクリートで固められた坂道に人々が横になっている、おかしな光景。レスキューの人はいるし、シャワーもある。この辺の地元の人がふらっと来るビーチといった感じ。孫は海岸の砂遊びが大好きなので、折り畳み式バケツセットを買っておいた。生け垣を作って何度も水を貯めるが、間もなく砂に吸われて水が無くなるのが不思議なようで何度でも繰り返す。水はきれいだし、波は低く、遠浅で子供たちも安心して遊べる。気温は24度ぐらいで調度いいかもしれない。日中35度になるマドリッドを抜け出してきた彼らには天国のような気温。生まれも育ちもマドリッドのスペイン人の嫁さんは、ガリシアは初めてだという。今回どこで何をしたらよいか話し合うが、初めてなのでどこに行ったらよいのか良く分からないらしい。息子は二度目だが、それほど色々行ってはいない。みんな来られて良かったね、すてきな所が沢山あるよ。

水がきれい

2時間ほど遊んで帰宅。夕飯を誘われたが私はあまりお腹が空いていないのでバヨナに帰る。「家に無事に着いた」というメッセージを送ったら、息子が「それはよかった。今日は色々ありがとう。」そして孫が「今日はまるで9日間が過ぎたようにとても楽しかった」と言っていたそうだ。どんどん楽しい日を足していこう。


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