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20日目 スペイン・ポルトガル3,000kmのロードトリップスペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅

20日目
ガリシア地方に向かって旅に出て今日で20日目バヨナ滞在も18日が過ぎた。改めて説明すると、ガリシア地方はスペインイベリア半島北西部。下はポルトガル、右横はアストゥリアス地方。リアス式海岸はこの辺りの特徴。水路は昔からとても開けていたが、陸路はついこの間マドリッドまでの高速列車が開通したばかりで、空港はサンティアゴが最も便数が多く、その他の空港はほんの少しの飛行機しか飛んでいない。そんな訳で、ある意味スペイン人にとってもちょっと遠い所。

リアス式海岸の日の出

しかしガリシアは海に囲まれているので、海の向こうの国々と深くつながっている。古くは海を渡ってやってきたケルト人。バグパイプの民俗音楽もその一つだし、ケルト遺跡ヒルフォートは、サンタ・テグラ、ペニャルバなどざっと十か所ほどもある。ビゴのサッカーチームはセルタずばりケルト人。近代ではブエノスアイレスのガリシア図書館の記録によると、1857年から1960年までアルゼンチンに110万人のガリシア人が渡り、一部は一財産作って帰国。60万人が残ったという。その影響でアルゼンチンではスペイン人=Gallego(ガリシアの人)と呼んでいる。エンパナーダもその影響の一つ。個人的には、親切で、皆声が大きく、ロックが好き。ガリシア女性はすごい働き者だと思う。ビゴは造船、海洋、水産業が盛んで、水産加工品の工場も多い。また50年代からシトロエンの大工場があり、沢山の車を作っている。従って港は巨大。とても活気のある町だ。市内は坂が多く、登りだけだがエスカレーターと屋根がついている通りもある。今の市長はクリスマスの電飾でスペイン一になりたくて、毎年マラガ市と競い合っている。(笑)

昼顔

パリオリンピックは金曜日からだと思っていたら、24日から始まっていて、今日はなでしこジャパンVSスペインのサッカーがあると知る。前半は一点先取でなでしこが頑張っていたがスペインが同点ゴールを入れ、後半はスペインにディフェンスが走りまわされ、スペインが二点目を入れてスペインの勝ち。この間ヨーロッパで優勝したばかりのスペインのチームワークの良さに負けてしまった感じがした。残念。私は仕事でパンデミックまで何年も、東京オリンピック前の競泳の萩野選手を追ったNHK特番などで、グラナダのシエラネバダで行われた日本の競泳選手、平井チームのスペイン高地強化合宿の撮影コーディネートをした。萩野選手はもとより、応援に駆け付けた北島選手、今回も代表に選ばれている大橋選手、青木選手など、若いアスリートたちを身近に見た。2320mの高地では私などは階段の上り下りをするだけで息が苦しくなるほど。そこで一日中練習に励むのはさぞかし大変な事だろう。CARには水泳だけではなく25のスポーツ施設があり、世界のトップアスリートたちが合宿に来る。宿泊、食堂、病院などもあり、スポーツに集中できる素晴らしい施設。白血病を乗り越えた池江選手、大橋選手、青木選手には特にがんばって欲しい。

夜の空

今日はマドリッドから友人Aが電車でやってくる。チャマルティン駅は今年の初めに私が行った時もやっていたが一大工事中。このため出発が既に14分遅れ。トータルで30分遅れて22時5分着。17:08出発だから約4時間。オウレンセから一度サンティアゴまで上がって、一時間ほどかけてビゴに着いたそうだ。お疲れさま。Aはウエスカ生まれのスペイン人の女優さん。私とは共通の友人を通してもう30年来の付き合い。仕事でテーマパークのショーの制作を請け負った時に私の助手として仕事をしてもらったりもした。ショーの世界の事を良く知っていて、人脈もあるし、よく気が付くのでとても助かった。最近では、私のように週末や祝日などを避けて旅するスケジュールにも合わせやすい自由人なので、しばし一緒に旅に出かける。前回は去年の12月にバルバテ、タリファ、カディスなどを旅した。今回も楽しみだ。23時前に家に着き、早速夜景を見ながらビールで乾杯。近況や明日からの事など話しは尽きない。25時頃就寝。


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