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5-4 イギリス編 長期滞在のディープな魅力 ベテランスペイン撮影コーディネーターのぶらり旅

6月15日 4日目 ケンブリッジ
 朝食はイングリッシュマフィン。目玉焼き、カリカリに焼いたベーコンとピクルス。イギリスのマスタードを効かせて食べる。

イングリッシュマフィン

 イギリスに来る前に珍しくFBを開いたら、女優の春風ひとみさんが今からロンドン入りして、12日からコリセウム劇場で「千と千尋の神隠しロンドン公演」に湯婆婆、銭婆の役で出演するという。早速メッセージをやりとりし、私がいる間のマチネの出演予定を聞き、友人と行くことにする。春風さんとはスペインのミハスを舞台にした「壁の中の妖精」(第28回紀伊國屋演劇賞・個人賞を福田善之と春風ひとみの二人がともに受賞)という一人ミュージカルがご縁で、共通の友人から紹介されて以来のお付き合い。宝塚出身でありながら、下町の姉さん気質の気さくな方。作中人物の足跡を辿るスペインの旅を企画・コーディネートさせて頂き、娘さんに会い、一般公開されている壁の中の部屋の再現コーナーのあるパティオで特別リサイタルを開いた。私にとってロンドン初観劇がこの作品になるのもご縁。

Jesus green

 今朝はもう一人ご縁のある方から連絡があった。私がスペインで1991年に起業する時に投資してくれた方の一人で、今は退職して久々のひとり旅で日本からロンドンに来ると聞いていたが、彼の今回の目的はウィリアム・モリスの足跡を辿る旅だと分かり、驚く。私が一番好きなのはモリスと西行。その上ウィリアムモリス・ギャラリー民藝特別展が行われているという。早速電車のチケットを手配し、18日に待ち合わせる。民藝とイギリスは陶芸家バナード・リーチのお蔭で深いつながりがある。今回の特別展は英国最大規模だそうで、楽しみだ。そもそも卒業後に気づいたのだが、私の短大の専攻は生活芸術科。これはウィリアム・モリスの提唱したアーツ・アンド・クラフツそのものだった。当時の学長は美術評論家、美術教育運動の指導者、そして版画を日本に広めた久保貞次郎先生。そうとは知らず「クボティ」という愛称で親しんでいた教授兼学長も、彼が集めた教授人も凄い人達だったと後で気づく。あーもっと真面目に勉強しておけばよかった。

巨大な不思議な木

 Mさんを訪れた後、小雨の中お気に入りのチャリティーショップに行くことに。イギリス各地至る所にチャリティーショップがある。ここは子供の医療のための店。イギリスにいる間あちこちのチャリティショップに入っては、お宝探しをするのがもう一つの楽しみ。ここは住宅街にあるせいか、掘り出し物が多い。

今日のお買物

今回は、Noritakeのエッグスタンド、木彫りのスプン、イギリスの焼き物、3点で2,5£。帰ってからネットで調べたら日本製エッグスタンドはなんと100年ぐらい前の物、木彫りのスプーンはラブスプーンというウェールズで7世紀に盛んになった、男性が愛する人に彫って送った求愛の品。そしてイギリスの民藝調の焼き物と、お宝発見大満足の買い物だった。これだからやめられない、チャリティーショップ巡り。

 イギリスでは週末にローストしたお肉を食べるのが伝統的。今日のランチは待望のホロホロ鳥。友人が玉ねぎ、パセリ、オリーブオイルをハンドミキサーにかけたもので事前にマリネした肉をオーブンで焼く。イギリス人はグレービーソースなどで食べるようだが、繊細な肉の味を生かすにはこの食べ方がベストだそうだ。じっくり焼いて、焼きあがったらあつあつを食べるのではなく、15分ほど置いてから食べなくてはいけないと言われる。良い匂いが漂う。付け合わせはブロッコリー、人参、ブラウンマッシュルーム、とうもろこし。赤ワインではワインの味が強すぎるので、スペインから買ってきたシェリー酒で頂く。さっぱりしていて、柔らかい肉は上品なうまみにあふれ、本当においしい。最高の一品。口福。

焼く前
ロースト完了ブラウンマッシュルーム、
人参、コーン、ブロッコリーと

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