自己肯定感ってなんだろう?(ついでにコンサマトリー)
こんにちは♪
またしてもタイトルの( )内に聞きなれないカタカナ書いてるよ、と思った方はすみません。
もしくは、まりんより十分知ってるよ!と思う方もいるかもしれませんね。
おそらくコンサマトリーは知らないという方も、自己肯定感という言葉は聴く機会が多いのではないでしょうか。ただ、これを正しく理解している人は多くないように思います。
さて、今回は尊敬する経営者様より『自己肯定感』についてご質問をいただきましたので、書いてみたいと思います。(社員の方のマネジメント観点から質問をくださいました。こんな代表、素敵ですよね)
ただ、これは細かくご紹介すると長くなるので、今回はザックリと概要をお話します。流れとしてはこちらです。
1.自己肯定感とは
これは一言でいうと「できない自分をありのまま認める」ことです。
よくSNSやメディアで、自己肯定感を高めるコツなど見かけますが、ひとまとめにして「自己肯定感」としているものが多いんですね。
今日できたことを褒める、なども自己肯定感と言っているものもありますが、できることを認める・自分ならできる、と信じるのは『自己効力感』『自己信頼感』であり、自己肯定感とは別です。
そして、自己を肯定するためには『自己否定』をなくすこと。自分そのものが価値ある存在だという感覚を持ち、自己を受容することがまず1番はじめに必要なことなんです。
2.日本人の自己肯定感
そもそも日本人は諸外国に比べても自己肯定感の低い国と言われています。こちらを御覧ください。
このデータは日本を含めた7か国の満13~29歳の若者を対象にした調査ですが、同じアジアの韓国と20%以上の違いがあります。
またその他のデータでは、諸外国と比べて
「うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組むという意識が低く、つまらない・やる気が出ないと感じる若者が多い」
ということもわかっています。
そして、この結果の根幹にあるものが「自己否定」の感情といえるでしょう。「失敗したら否定されるから最初から挑戦しない」「どうせ自分にはできないと言われる」などですね。
3.6つの感ってなに?
では、自己否定をなくした先に高めていきたい自己肯定感とはどんなものでしょうか。
実はこれ、1つではありません。6つの「感」から構成されていて、そのバランスが整っていることが大切です。
では、その6つの「感」とは?図式化してみました。
冒頭でお話をした、できる自分を褒める『自己効力感』や、成功体験を積み上げることで高まる『自己信頼感』を含め、これだけの「感」があるんです。ご存知でしたか?
もう少しだけイメージしやすいようにお話しますね。よくこの6つの「感」はリンゴの木で表現されます。こんなかんじですね。
絵で見るとわかると思いますが、根・幹がしっかりしていなければ、どんなに枝葉を増やしても土台から栄養が来ないので揺らいでしまうんですよね。
まずは「自分はいるだけで価値ある存在で、そのままでいいんだ」と、自己否定をなくし自分を受容することです。
そして、ありのままの自分を受け入れられるかという部分は成育歴など環境が大きく関係するため、幼少期にいかにここをしっかり整えていけるかが重要です。学校教育においても、ここの重要性は言われていますね。
そう考えると、まず子どもより、自分自身ですよね。そのまま自己肯定感って引き継がれますから。
4.それって大人になってから育めないの?
今回この記事を書くきっかけになったのは社員マネジメントという観点でご質問くださった経営者様のお声からですが、実際、これまで私自身も仕事で扱うにも関わらず苦しんできたテーマだったので、良い機会をいただけたと思います。
幼少期が自己を肯定するには重要であるとお伝えしましたが、では「大人になってからそれは育めないの?」そう思う人もいるでしょう。
その答えは、「育めます」だと私は考えています。
ただし、これは当人が自己と対峙し、ありのままの自分を受容しようと思えるかが重要です。
私も育った環境もあり、自己肯定感は低かったです。好きな食べ物も、この数年でわかってきたレベル、私がそれを食べていると親が機嫌がいいならその食べ物が私の好きなもの、という感覚だったんですね。無自覚レベルで誰かに合わせていく自分になりました。それが、安全だったから。
自己否定をなくすためにはまず自己と対峙することが必要なのですが、正直こうした課題で自己肯定感が低い人間にとって、1つ1つここに向き合うのすごく辛いです。恐怖心や胸の痛みで、私の場合は毎晩泣きながら書き出しをしたものです。
私が辛くても向き合ったのは、こどもに同じ思いをしてほしくないから。
それは我が子でも、世の中の子ども達でも、みんなです。
そのためには、私自身が自己肯定感を高められた人間でないと。あとは、この辛い気持ちさえ受け止めて自己と向き合うことができるか?です。
自身の経験をご紹介してしまいましたが、やはり大切なのは幼少期からの環境という話でした。
しかし、すでに大人になり、今現在ここに悩んでいる人は多いですよね。
仕事をするうえで・育児をするうえで、どうしたらいいんだろうと思うこともあるでしょう。
今回は、仕事をするうえで・そして上司の観点からお話をしますね。
育児についてはまた別に記事ができたらと思います。
《 どうマネジメントする? 》
仕事をしていると、指導をしたはずが部下の自己肯定感に影響をしてしまったとか、上司の言うことは理解できるのに自分ができないからと落ち込んでしまう…なんてことはよく聞きますよね。
ここに振り回されて互いに言いたいことが言えなかったり、仕事自体に影響が出ないようにとコーチングやカウンセリング、1on1など様々な対応をしている企業様が多いでしょう。
もし1on1でどう声をかけたら良いかな、と悩まれる上司の方がいたなら、ご参考になればと思いますのでポイントをお伝えします。
もしどんなに対話をしても部下の方の自己否定がなくならなかったとして、上司の方はそれでご自身の力量不足だなどと気にされませんように。これはご本人が対峙できるタイミングもあるでしょうからね。
5.そこになんでコンサマトリー絡めてきたの?
さて、最後になってまたカタカナ入れてきました、ごめんなさい。
これ、特に言葉自体は知らなくても問題はないです。知っていただきたいのは、この考え方ですね。
少し説明をするなら、コンサマトリーとはアメリカの社会学者タルコット・パーソンズによる造語で、“そのこと自体を目的として充足する”というものです。例えば「大学行きたいから勉強する」より、目を向けるのは「新しいことを知れて楽しいから勉強する」など。
これと反対の言葉に、インストゥルメンタルがあり、これは目的に向けた手段や道具という考えです。先ほどの例なら「心臓外科医になりたいから症例を多く扱う教授から学びたい」そのために今「その教授がいる大学へ受かるため勉強する」など。
簡単に言えば、フォーカスポイントを未来や現在に動かす思考ですね。奥に深く、横に広くのロジカル・ラテラルシンキングもこういうことです。
冒頭でご紹介した日本人の若者の自己肯定感の低さと、うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組もうとする意識の低さなども、この思考により変わると私は考えています。
自己肯定感の話にコンサマトリーの話を絡めた理由はこちら。
とは言え先ほども長く書いたように、重要なのは土台の部分ですから、土台の整わない場所に成功を積んでもバランスが崩れれば効果はありません。土台の重要性、しつこく言っておきますね。
自分と向き合い、その先にこの思考ができたら、「あなた、最強♡」です。(何その口調)
最後になりますが、今日お伝えした自己肯定感やコンサマトリーの話は関係のない人はいないと思います。自分は問題ないという方も、人を育てるという観点であったり、悩む人が側にいるときどうする?と考える機会は意外とあるものです。
自分や誰かのために、この記事が少しでもお役に立ちますように。では、また♪
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