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妊婦さんはみんな「産後うつ」予備軍なの?

妊娠をテーマにし大変話題となりましたドラマ『コウノドリ』脚本監修でも知られる産婦人科医・宋美玄先生はテレビや雑誌、ブログで「産後うつ」に関する情報発信を積極的に行われています。
2回目のインタビューは、最近では自治体を巻き込んで予防活動が行われている「産後うつ」の実態や、求められるまわりのサポート、初産と経産婦による発症の差、産後うつに備える保険について詳しく伺いました。
妊婦さんはもちろん、まわりのご家族の方にも知っていただきたい内容ばかりですので、ぜひご一読ください!

宋先生

産後うつとはどんな状態?

ー 次は、 産後うつについて伺います。改めて「産後うつ」はどういう状態のことを示すのでしょうか
宋先生(以下、宋):だいたい、出産後は基本的にメンタルの失調が起こりやすい時期なんです。
これは、非妊娠時の150ー200倍のエストロゲンという女性ホルモンが出てたのが、胎盤が剥がれて数時間でガクッと下がるんですね。
それによってメンタルの失調を起こしやすくなる上に、妊娠中は長い時間寝てても、誰も文句を言わなかったですけど(笑)、今度は2、3時間おきにおっぱいをくれという人が隣にいるような状態になるわけですから、それは不眠になります。なのでメンタルの失調が起こりやすくなります。

その中でも、出産後数日で起こるものをマタニティブルーズと呼ばれています。マタニティーブルーズは基本的に産後数日で発症しますが、自然に治っていきます
それとは別に目安にしてだいたい2週間ぐらいですが、悲しくて、感情の起伏が平坦になったり、眠れなくなったりとか、その、まあ生きていても仕方がない、死んでしまいたいっていうような気持ちが湧いたりすると、産後うつと診断されることが多いです。基本的に精神科医、心療内科医で診療を受けていただき、専門医が判断をします。

ー 産後うつと診断される方の割合はどれ程いらっしゃるのでしょうか。

宋:そうですね。産後うつの診断になる女性は妊婦さん全体の10%から15%ぐらいになります。参考までにですが、諸外国と比べると日本は少なめと言われていています。それは、里帰り出産など手厚いその周りのサポートが受けられるからだと言われています。

ー 産後うつの自覚症状はどんなタイミングでわかるのでしょうか。

宋: そうですね、徐々に自覚するということもありますが、基本的にはお母さん本人は病識がない、自分では気づいていない人も結構多いんです。ですので周りの方が、気づいてあげることが重要なんです。
出産後、「お母さんだからそんなのできて当たり前だろ」、「眠れなくても、そんなの人生で一番幸せな時期でしょ」、と、お母さんだったら当然乗り切れるでしょ、と周りがそのような感じで見てると、お母さんの異変に気づかないまま、どんどん症状が重くなって、最悪は自殺しかねません。
そうなる前に、「あれ眠れてないよね」とか「最近、笑わないよね」とか、「なんかずっと泣いている」よね、というのを周りが気づいてあげることが重要です。

それで、もっと大事なことは、お母さんじゃなくてもよいことはさせないようにしてあげて欲しい。直接おっぱいをあげるのは、お母さんじゃないとできないかもしれませんが、おむつ変えたり、ご飯作ったり、洗濯やお風呂に入れるとかは、別にお母さんがやらなくてもよいですよね。
お母さんしかできないこと以外を代わってあげる、負担を軽減してあげる、一言で言うと根性論でお母さんに負担をかけないように、周りが気づいて動いてあげて欲しい。

以前より「産後うつ」が知られるようになたので、周りの人が気づいてあげられる可能性は増えてきていると思います。しかし、特に問題は里帰りではなくて、ご自宅、特に核家族で暮らしてる場合、男性側が育休を取得しなければ、お母さんは昼間、一人きりなんですよね。このような場合は気づかれにくくなります。

ただ、そういったお母さんは、匿名ですがSNS上にで「産後うつかしら」とか「赤ちゃんが可愛いと思えない」とか発信することも増えてきて、あなたそれ、絶対おかしいってということを指摘されて気がつく、病院へ相談してみるというケースも増えています。

産後うつは、まわりのサポートが重要

ー 産後うつの原因や行政のサポートについて教えて下さい

宋: やはり社会的要因というのが多いです。例えば、赤ちゃんが健康上の問題を抱えて生まれてきたりとか、育児のサポートが得られなかったり、経済的な不安があったり、家族間での揉め事など、そういった深い悩みをお持ちの方はハイリスクといえます。
このような状況を踏まえ、妊娠中から行政へのサポートにつないでくれたりするという仕組みもあります。

厚生労働省が推進している乳児家庭全戸訪問事業、通称「こんにちは赤ちゃん事業」というのですが、生後4か月までの乳児がいるご家庭に保健士が訪問し、悩みを聞きいたり、子育てに関する情報提供を行い、エジンバラ産後うつ問診というのを行い、産後うつリスクの高い人、支援が必要と判断されたご家庭に対し、支援サービスを提供すうるという制度があります。行政も発見と支援、見逃しがないかっていうところに力を入れています。

初産と経産婦、どちらが産後うつにかかりやすい?

ー 初産と経産婦で産後うつにかかる傾向は異なるのでしょうか?

宋: 一般的に初産の方が、母乳がうまく出ないとか、育児について分からないことが多く、気軽に相談できる人がいないことが多く、子育てに対して不安要素が強い傾向にあると思います。
一方で経産婦さんの方が、上の子の世話もしながら生まれてきた赤ちゃんの面倒をみることになるので、1回経験しているから大丈夫ということではないと思います。初産、経産婦、どちらも要注意であるかと思います

ー 産後うつと診断され治療に入ったとき、今後の子育てはどうすればよいでしょうか?

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宋: ケースによると思いますが、お子さんとずっと一緒にいると休まる時がなく、身体だけでなくメンタルにも影響をあたえるので、離れる時間を作る方がいい場合もあります。一定期間離れる場合、1日の中で離れる時間を作る場合、などバリエーションもあります。

逆にお子さんと離れることで余計不安になるお母さんもいらっしゃいますので、お母さんの意向を聞きながら頑張りすぎないことを頑張るという感じがよいと思います。お子さんとお母さんが孤立しないよう、他にも大人がいた方が望ましいです。

また、薬を処方される場合もあります。薬を飲むと母乳は止めなければいけないのかとか、母乳を止めたくないので薬を飲みたくないがどうすればよいか、などの質問がよくあるのですが、お医者さんの中には念のため、と言って割と気軽に母乳を止めてくださいという人が結構います。これは母乳と薬に詳しい人に確認した方がいいです。

なんでもやみくもに母乳を止めてしまうと、それはそれで、メンタルに影響してしまうことも想定されます。母乳をあたえることも大切なスキンシップの一つではあるので。

母子保険はぐは、妊婦さんの不安によりそう商品

ー 母子保険はぐのコンセプトや保障内容について感想を教えてください

宋:妊娠中や産後のお母さんの医療費をカバーする保険は色々あると思いますが、治療に伴い、生活にさまざま支障がでます。
例えば、その仕事を休まないといけなかったり、子供を預けて治療しないといけなかったり、そういった保険証でカバーできない経済的な負担をカバーするものは無かったと思います。
そういった経済的な負担というのをカバーするものがあるといいなあと思ってたので、もしこの「母子保険はぐ」で少しでも妊婦さんの生活を支援できたら、すごいありがたいという方が多いと思うんですよね。

ー 母子保険はぐは、産前産後で保障が切り替わり、生まれたお子様も保障対象になるのですが、この点についてはどのように評価されますか

宋: 子供に関する保険、医療もそうだし例えば、子供が何か過失で人を怪我させたりとか、そういう子育てしてて日常的に起こりうることだと思いますが、落ち着いてからじゃないと、子供自身の保険のことについて考えたり、動いたりはできないですよね。

新生児の時期はそれなりに病気のリスクが高い時期ですし、そういう時に、まだこの子の保険に入ってなかった、とかあり得ると思います。もちろん医療費自体は皆保険制度によってある程度カバーされるんですけど、それ以外のことに関しては保険期間が空白になってる方がすごい多いと思うんです。それが妊娠中に加入した保険が自動的に子供も保障されるのは、私もあったら入っておきたかったな。

ご注意事項
・「母子保険 はぐ」は「女性医療保険」のペットネームです
・この記事は商品の概要を説明しています。詳細は「約款」「重要事項説明書」を必ずご確認ください。
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