投手のスタミナについての考え①

今日は何回かに分けてですが、俗に言う「スタミナ」について考えていこうと思います。

スタミナって何だろうって考えた時によく出てくる答えとしては

・長く力を発揮できる

・長時間疲れない

などなど様々出てくると思います。よく持久力という言い方もしますよね。

ということでそれを何回かに分けて説明していくのですが、その前提となる話について書いていきます。それでは本題に入ります。

自動車がガソリンをエネルギー源として動くように、人間も食べたご飯を分解して作り出されるATPというものを筋肉に供給する事で運動することができます。走ることだけではなく全ての運動、生命活動で使われます

そしてそのエネルギー供給には主に3つの系統があり、それぞれに一長一短があるので押さえておく必要があります。

①ATP-CP系

クレアチンリン酸(CP)を使ってATPの再合成を行う系統。非常に速く再合成ができるが、持続時間が短い。

例:100m走などの短距離走、サッカーやバスケなどの球技におけるスプリントなど

②解糖系

筋肉や肝臓に貯蔵されている糖質を、酸素を使わずに分解する過程でATPを再合成する系統。ATP-CP系ほどの速さではないが素早い再合成が可能。しかし長続きしない。乳酸を生成する。

例:200m、400m、800m、1500m走などのやや長めの陸上種目

③有酸素系

糖質だけでなく脂質やタンパク質も分解してエネルギーを作り出す。(←ここが長距離ランニングばかりすると筋肉も分解されると言われている点)

解糖系よりも持続的に動くことができるがATP生成のスピードは遅いので大きな力を素早く出すことはできない。

例:長時間のウォーキングやジョギング


(画像:https://ameblo.jp/run525/entry-12248484452.htmlより参照)

そして3つの系統はほぼ同時に使われていて、その運動の種目や時間に伴ってエネルギー供給系の比率が異なります。

例えば10秒そこそこで終了する100m走では酸素を使わないATP-CP系と解糖系が80%を占めます。200mでは3系統の比率がちょうど等しくなり、400mでは約半分のエネルギーが有酸素系によって供給されます。

要するに何がいいたいかっていうと野球も含めて①どの動作がどの系統優位になるかをまず捉えること②特異性は持たせるものの3系統に極度な偏りが出ないようにトレーニングしていくことを理解しなければなりません。

種目に応じたエネルギー供給系を理解して、目的意識を高めながらトレーニングすることが大切です!

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