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日々コツコツと前向きに取り組むことがDX(デジタル・トランスフォーメーション)に繋がります

北海道大学附属図書館 長嶋岳生

北海道大学では2022年4月より事務業務のDXをいっそう推進するためにDX業務推進室を設立しており、私は2022年7月より各業務系統から加わった職員のうちの1人としてDX業務推進室の職員としても活動しています。
2022年4月開始とは言うものの、それ以前から萌芽・基盤となる活動がありましたし、私の理解としてはDXの「D:デジタル」は手段で「X:変革」こそが目的、そして既存業務の改善はいつの時代でも模索されるものであり、今現在の現れの1つとして本学の事務DXがあるものと考えています。

私のDX業務推進室員としての取り組みは日々手探りではありますが、図書系業務をそのまま活かすというよりは大学全体の事務改善として俯瞰的な取り組みを求められることが多い一方で、事務DXの各プロジェクトが図書系業務にどう関係・影響してくるかは常に意識しています。本学の事務DXについての情報公開は、下記のWebページにてご案内しております。
事務業務の改革(事務DX) | 大学案内 - 北海道大学

ですが、少ないながらも図書系業務をそのまま活かせている事例はあり、1つ紹介しますと、上記Webページの「すぐやるプロジェクト」の1つとして、本学の職員限定のデジタルコミュニティ上に事務DX推進に役立つ電子ブックを紹介するチャネルを立ち上げています。紹介前は月の利用が1桁だった電子ブックが、紹介後は月に50回ほど利用されている例もあります。図書系職員から見ると職員における電子ブックの利用促進であり、図書系以外のDX業務推進室の職員から見ると事務DXを底上げする仕掛けとして有用に捉えていただけているようです。ちょっとした電子ブックのオンライン展示企画に過ぎませんが、多くの方から好意的に見ていただける事例になっていると考えています。

この他の本学の事務DXの取り組みについては進行中のものも多く本記事での紹介は控えさせていただきますし、私が関わっているものはごく一部分ではありますが、DX業務推進室での活動をとおして、様々な業務系統の方々がそれぞれの立場で真摯に業務改善に取り組まれていることを感じられるのはたいへん励みになっています。

単に刺激を受けたという以上に、大学全体の様々な事務業務について垣間見ることで、私は結局どの業務も相互に関連しているという思いをより強くしており、だからこそまずは手元の業務をいっそう大切にしたいと感じており、言わば有意味感をより持てています。傍から見て日常業務の取り組み方が変わったわけではないと思いますが、より前向きに噛みしめられているということです。

ただ、この有意味感は、本来は相対化できる経験がなくても持って差し支えないものです。周りの図書系職員には、日々それぞれの立場でコツコツと取り組む業務は、広い世界に繋がっているものであり、大学を形作るものであることをこまめに伝えていきたいです。それに日々の取り組みを丁寧に見直すことで初めて改善への気付きを得られるものですが、有意味感を持ってより自分事と意識して業務に取り組むことは見直しの素地にもなると考えています。そして、現代において改善というのは往々にしてデジタル化を伴うものです。なのでDXは何も特別なことばかりではなく、日々コツコツと前向きに取り組むことで意識せずともDXに繋がっていくものではないでしょうか。

とは言え、機会があれば他の図書系職員の方々にも業務横断的な取り組みに参加していただきたいです。私よりもその取り組みそのもので活躍していただけるはずですし、もっと豊かな気付きを持ち帰ってくれるはずです。

日常業務がDXの礎であり、DXは誰にとっても身近にあるものと感じていただきたく筆を執りました。読んでくださってありがとうございます。


画像:Image from Pixabay by geralt

#北海道大学附属図書館 #DX #デジタルトランスフォーメーション


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