符亀の「喰べたもの」 20240114~20240120

今週インプットしたものをまとめるnote、No. 174です。



漫画

超人X」(8巻) 石田スイ

超常的な力を持つ「超人」が増加した世界で、人工的に「超人」を作り出す注射器により力に目覚めた高校生の物語。No. 158以来の登場です。

いやー、ちょっとこの巻は面白過ぎました。全話が当たり回。ホームランの詰め合わせセット。2024年ベスト漫画単行本ランキングノミネート。

全部面白いということは分析が非常に難しいということで、何がそんなに面白いのかは数日考えてもわかりませんでした。久々にこんなに考察したのに。

ただ一個、この作者さん「異物」を描くのがむちゃくちゃ上手いなと思いました。急に解像度が変わったり、背景の色が反転したり、グロテスクな怪物が出てきたり唐突にギャグぶちこんだり。これらが乱戦と相まって作り出すカオスが気持ちいんですよね。どっちかというとそれだけぐちゃぐちゃな画面でも読みやすくて読者が混乱しないためのやり方の方を学ぶべきな気がしますが、これ以上はもうわからんので降参です。今後なんかのきっかけでひらめくのを期待します。

あとこれはどうでもいい余談なのですが、こんなに豪華な一冊にも関わらず、一番印象に残ったのはモスグリーンの超人でした。あの異物っぷりはズルい。


アスミカケル」(2巻) 川田

武術家だった祖父の介護により寝技だけ上達した少年が、総合格闘技の世界を目指す物語です。No. 160以来の登場です。

10話後半の、姫川選手VS奈央選手の攻防のテンポが好きです。ここ多分4拍子のリズムになっていて、1拍目が「奈央選手の攻撃」、2拍目が「奈央選手の攻撃を食らった姫川選手の受けのリアクション」、3拍目が「姫川選手が展開を変えようと動く攻めのリアクション」で、4拍目が「姫川選手の狙いを潰す奈央選手の動き始め」となり次の4拍子が始まる。こういうリズムができているから、気持ちよく読めるのかなと感じました。とう考えると、最後の「『MMAだよ───』」前の「これはレスリングじゃない」のコマが前ページに来ていたほうがこの4拍子が続いて気持ちよかった気もしますし、あえてリズムを崩し読むスピードを遅くさせることで決着感を演出している気もします。漫画ってムズカシイ!


今週はかなり考察に時間をとりましたが、結局はわかんないなあという結論に至ってしまいました。そろそろ体系的な漫画技術を勉強するときなのかもしれません。


一般書籍

この連載をやってると、漫画以外の本も読まなきゃなあという気分になります。なるだけです。


Web記事

ゲームボックスに帯を付ける

イベント展示用のゲーム箱に、ゲーム内容のわかる帯をつけたというnoteです。

箱に帯をつける手法は既に知っていましたが、展示用のもののみにつける点、箱裏のゲーム情報が隠れないように蓋に折り込む形にした点が未知のアイデアだったので、メモさせてもらいました。


3日後に命運が決まる、パルワールドという偶然の物語

PALWORLD」販売直前に投稿された、制作の軌跡をまとめたnoteです。

noteから漂ってくる主人公感がすごいなと思いました。まず熱い思いを語り、その夢が破れ、それでも仲間と奇跡のおかげで成果を出す。最初の情熱パートでそっぽ向かれにくいように、その前に短い章を置いてこの章もすぐ終わるのかなとテンポを錯覚させ、ボコボコにされて続きが気になってくる挫折パートまで読者に離脱されにくくしている気もします。ベンチャーがファンを作るための文章として参考になりました。

あとまあ、今私はパルワールドのスマッシュヒットをほへーっと眺めてからこの記事を書いているわけですが、改めて読むとこの無茶苦茶な開発でちゃんと売れてるのすごいっすね。そういうクレバーな面の話も読みたいです僕は。


デザイナーが教える人間工学 使いやすさの正体 ~ユーザビリティの定義を読み解く~

「使いやすい」とはなんなのか、ISO(国際標準化機構)の規格を元に解説されたnoteです。

最後に出てくるデザインを尺度化する3つの観点が「効果、効率、満足」というのが、わかりやすくていい基準だなと思いました。デザインが目標を解決するためにあるというのは大前提として、その解決度の評価基準が言語化されたおかげで、よりデザインを考える際により効率的な試行錯誤ができそうに思います。


2024年の画像生成AI事情のまとめと今後の考察と駆け出しクリエイターへのアドバイス

生成AIについて、事件をまとめつつ絵描きとしての考えをまとめられたnoteです。

やや反AIの立場に寄りすぎな気もするものの、少なくとも事件や流れのまとめ記事として有用なnoteだと思います。後半の絵描きを目指す方々へのアドバイスも、門外漢ながら真摯で的確だと思います。やー、どうなるんですかねこれからのAI。


『M-1グランプリ』新王者・令和ロマンインタビュー 〝芸歴最年少優勝コンビ〟はなぜこんなにも余裕があるのか?

令和ロマンさんへのインタビュー記事です。

「相手に嫌だと思わせずにグッと懐に入るコツ」として、二人ともが自分を下げることを挙げているのが、やっぱり強いのはそれなのかと感じました。それができる理由について、ケムリさんは自己肯定感が高いから人にどう思われるかが関係ないから、くるまさんは怒ってこられたらもうしょうがないと諦めているからと真逆なのも面白かったです。


『新規色調補正レイヤー』から『色相・彩度・明度レイヤー』を作成して塗りたいキャラ全体に乗算でクリッピングすれば、手軽にいい感じの色の影を描けます

CLIP STUDIO PAINTでアニメ塗りをするためのTipsです。

これ、影の色が本当にわからなくてキャラが描けない私には無茶苦茶助かるやり方です。実際の操作を示してくれている動画もあり、久々にキャラ絵に挑戦したくなりました。


ヤーレンズさんのオールナイトニッポン0を聞きました。ネタをばら撒くだけばら撒いて、基本的にはそのまま流して、まれに回収されると気持ちよくなってという贅沢な時間でした。あと一部地域の方はお便りについて送付者1名の名前までしかわからずに終わったのも贅沢でしたね。いやそれはクレームものなのでは。

あと、そろそろ春ゲムマに向けてテストプレイ会行き始めました。と言いつつ前期でだいたいできていたので最終調整やらアート面やらのテストなのですが。期待しててくだせえ。

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