符亀の「喰べたもの」 20240623~20240629

今週インプットしたものをまとめるnote、No. 197です。


漫画

8月31日のロングサマー」(1〜4巻) 伊藤一角

何度も繰り返す8月31日の中で描かれる、記憶を繰り越せる二人のラブコメです。

いやー、面白かったです。符亀の積読センスいいな。

本作、とにかくラブとコメがうまいです。タイムループの設定も面白いですし、それによって全く同じコマ割を使うギャグやったりギミックを生かした話をやったりはしているものの、基本的には男女を特別な関係にするための設定として利用しています。むしろ、ある意味作中のご都合主義的に選ばれた2人が、逆にそれでしか繋がれていないのではと自分たちの関係性の脆弱さを疑い悩むあたりもいい使い方だと感じました。

話がそれましたが、本作はそんな設定の活かし方とかよりも、もっとシンプルにラブとコメがうまいんですよ。もっと言えば、ギャグも愛情表現も率直に伝える鈴木くん (男性側) のキャラがいいんですよ。変人だけど真面目ないい人なのが、真剣にやってるだけでなんか面白くなるけど憎めないキャラなのがいいんですよ。で、そういうキャラだから読者が想定しているテンポからズレた直球のセリフを放ってきて、それがギャグとしてもキュンとくるシーンとしても火力を高めるんですよ。わかりますか?わからないなら試し読みしてください。

あと、こういう優しいだけのキャラ、特に読者にとっての愛着がわくまでは「なんでこいつがヒロインとくっつけるの?」という疑問と戦わないといけないと思うんですが、それがループによる特別な関係性で誤魔化せてるのもうまいと思います。結局このnoteはそういう野暮な話に帰ってくるねんな。


「今週いい新刊ねえな〜」ということで適当な積読崩そうとしたらエラい面白いの引きました。そんなことしてる場合じゃないのにそんなことしたかいがあった。


一般書籍

あとから読み始めた方が先週読み終わったので、前から読んでいた方ももうすぐ読み終われる。そんな甘い世界じゃないんだなこれが。


Web記事

実録! ボードゲーム出版社との契約交渉

ボードゲームの出版契約時に交渉すべきところやできるところを、実例を挙げて紹介されたnoteです。

今更私が何か言う必要がないぐらい価値のあるnoteです。強いて言えば、note内の関西弁は的確に使用されており、そちらも問題ございません。


自作インディーゲームのティッシュ配りを秋葉原で行なってストアページのアクセス数は増えるのか検証!

自身のPCゲームの宣伝のため、ティッシュ配りをされた方のレポートnoteです。

ウィッシュリストへの登録数はあまり増えなかったそうですが、これによるビュー数の上昇だけでなく、このnoteがバズってさらに宣伝効果を生み、英語の記事まで作られているところもすごいと思いました。オレモオモロセンデンヤリタイ。


イリンクス 田中 宏幸氏による『ゲーム業界のワークフローに学ぶ、ゲームを作り始める前に知っておくべきこと』の講演動画・スライドを公開!【ゲームメーカーズ スクランブル】

ゲームを完成させるための作成ワークフローについての講演動画およびスライドをまとめた記事です。なお、私はスライドの方のみ見ました。

Excelで作業に優先度と必要な日数の見積もりを割り振ってから並び替え、1週間頑張ってからリストを調整するという、アジャイル型の開発法が面白いと思いました。楽なので、一般的な業務管理として使えそうですし。

あと個人的には、余談部分である企画書の書き方「ファミ通メソッド」が一番面白かったですね。面白そうな言葉や!?で装飾して企画書に感情を込める手法は、その修飾のために面白さの再定義を要する部分も含め、機会があれば使いたいと思いました。


小説編集者の仕事とはなにか? 京極夏彦や森博嗣のデビューを世に問うた編集者・唐木厚インタビュー

「小説編集者の仕事とはなにか?」の刊行に合わせ、著者である唐木厚さんに行われたインタビューの記事です。

影響の受けたプロデュースの要として「そこで必ずなにかが起こる、そこを見ていなきゃいけないという気持ちにさせる場所作り」を挙げられていたのが、いい言語化だと思いました。オレモキニナルキカクタテタイ。


細川たかし / 男船

なぁにこれぇ。


名探偵コナン 100万ドルの五稜星」を見ました。正直、前半のつまらなさが歴代でも上位に入るレベルでこれはヤバいかと思ったのですが、後半で一気に盛り返して満足できたので最終的にはよかったです。とりあえず、後半のための仕込みでしかなくストーリー上死んでいるシーンはマジでつまらないのと、そんなのがあっても最終的にいいもの見たなと思えば観客は満足するというのがわかって勉強になりました。後半よくない学び方じゃないか?

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